二次なりきり掲示板
- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.175 )
- 日時: 2015/06/20 00:16
- 名前: 寝退 ◆HyWhrnhVWU (ID: y9FxUFsG)
>>174
イヴの澄んだ声からは彼女の感情が手に取るように分かる。特に体調が良い時のイヴの声は、楽しそうに跳ねて周りの人間まで晴れやかな気分にさせてしまう。
リオはそんなイヴを見て嬉しそうに笑みを零したが、部屋の中に居たら死んでしまう、と大げさな事を言うイヴに困ったように眉を顰めた。怪訝な表情で再びイヴに向き直り、控えめな溜息を漏らすと小さく口を開く。
「イヴ、冗談でもそんな事は言わないで欲しい」
視線を落としその声に陰りを見せたリオだったが、その後すぐに「ごめん」と呟き背を向ける。彼女を困らせてしまったと、そう思ったのだろうか。イヴに背を向けたまま窓の外を見据えると、リオは再び溜息を付く。
目を細めて顔を綻ばせるイヴの顔が頭から離れず、しかし彼女はきっとその笑みを隠してしまっただろう、とリオは先程の自分の言動を悔やんでいた。
リオにはイヴのように多くの願望は思い付かず、ぼんやりと思う事は『この日常が続いて欲しい』と、それだけだった。
数年後も彼がそう思っているのかは分からない。リオは、もしかしたらこの日常に嫌気が差す日が来るかもしれないし、思いも寄らない形で突然今の生活を自分から放棄する事もあるかもしれない、とそう考えている。
物事に絶対など無い、それは半年前に突き付けられた一つの現実だ。
それでも今願う事があるとするなら、これからも彼女の傍に居たい、と。その曖昧な願いを口にする事は無いのだろうが、リオは確かに今の生活に居心地の良さを感じていた。
その願いの強さを本人は自覚しておらず、何故こんなにもやもやするのかと再び溜息を吐き出しそうになったが、それを遮るようにイヴは再び声を弾ませた。
思わず振り向いたリオは変わらず笑みを向けてくれているイヴに安堵し、そして苦笑しながら彼女の言葉に答える。
「今の君には無理だよ」
思った事をそのまま口にしてしまったリオだったが、瞳を輝かせるイヴを落ち込ませるつもりは無かった。今の、とそう言ったのも、いつか彼女の身体が良くなるとそう信じているからこその発言であり。
思わず口元を押さえて唸ると、言葉を足すように再びイヴに語り掛ける。
「……いつか、自分の足で何処へでも行けるようになるよ。だから……それまでは、僕が何処へでも連れて行ってあげるから」
それはリオの本心だった。彼女が本当にそれを望めば、リオは文句を言いながらも何処までもイヴの隣を歩き、自力で帰れなくなった彼女を抱えて帰るのだろう。
リオは口元を覆い隠したまま少し照れた様子でイヴから目を逸らすと、突然歩み寄ってイヴの手を取り、行こうか、とすぐに背を向けてそのままその小さな手を引いた。
【ありがとうございます、そう言って頂けると助かります…!リオくんもっと尖ったキャラにする筈だったのですが、イヴさんが可愛すぎてコントロール出来ません…w】
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