二次なりきり掲示板

Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.261 )
日時: 2015/09/28 13:52
名前: 寝退 ◆HyWhrnhVWU (ID: FGcintdM)
参照: 文章が迷子すぎる。

>>251

「今は君の方が後悔してるんじゃない?」

 こんな奴拾わなければ良かった、ってさ。リオは少し掠れた低い声でそう呟くと、少し考え込んでから彼に駆け寄りその小さな手でしっかりとリオを抱き締めるイヴに思わず目を見開いた。
 俯くイヴはきっと何かに勘付いているのだろう、背に回されている手が小さく震えていた。何も考えずに彼女を抱き締め返す事が出来たならどんなに幸せだろうか、とリオはそっと目を閉じる。いつものようにイヴの髪を優しく撫でながらゆっくりと瞳を開き並木道の先を見据えた。

「……君は、僕達の出会いは必然だったと思う?」

 リオは自分が先程まで考えていた事を思い出し、イヴにそう問い掛けながら悲しげに揺れる瞳を再び空へと向ける。出会いが必然だったのなら、再び出会う事が出来るだろう。偶然だったのなら、二度も同じ偶然が起こり得るだろうか。しかしその答えは出る筈も無い。
 君は知らないままで良い。何処にも行かないで、と僕を抱き留めている君のことが何よりも愛おしくて、君のことをずっと一番近くで守り続けたいと、そう思っている僕が居ること。君は何も知らなくて良い。その方がきっと傷付かずに済むだろうから。

「そしたら、僕はイヴのワガママに振り回されて一生を終える事になるのかな?」

 本心を口に出せばイヴは気に病んでしまうだろうと、リオは彼女の問いに対して苦笑しながら素っ気無く答えた。自分を偽る度に襲い来る、この胸を刺すような痛みにはもうすっかり慣れてしまった。彼女を苦しめるくらいなら、こうする事で彼女の傍に居られるのなら。
 リオはイヴの体を離すとその手を取り、そろそろ帰ろうか、といつもと変わらない笑顔を向けた。