二次なりきり掲示板
- 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.57 )
- 日時: 2015/05/22 19:26
- 名前: JESSICA (ID: qJIEpq4P)
- 参照: http://すみません色々と矛盾してました……
「……は?」
一瞬俯いてしまったアンネリーゼだったが、すぐに顔をあげて何やら謝罪の言葉を述べられた。そのことに関しては何も言わずにただ黙々と作業を続けていたのだが、その後に聞こえてきたその言葉に思わずそんな言葉が口元から洩れる。
そして気がつけばいつも極力隠そうとしている自分の顔があらわれているのが分かり、慌てて再び髪を下ろす。驚いた様子から微笑みに変わったアンネリーゼの表情と、その後咄嗟に口を手で覆った仕草から、恐らく彼女はとても素直な性格なのだろう。こういう女性が此処にいてくれることはいいことだ、と遠目からでも分かりそうなほど赤くなっていく自分の顔を隠しながらひたすらに思っていた。
ロイの変貌ぶりには驚きよりも呆れが勝っていた。普段のあのやる気の無さから此処まで一瞬で変貌できるとなると、どっちが本性なのかも境界線が自分自身で分からなくならないものだろうか。もしかしたらもう一つの人格でもあるのかもしれないな、と上品な仕草をして見せるロイを幾分白い目で見ながら、我関せずといった様子で部屋の隅に立っていた。
このままロイの一種の芝居ともとれる見事な変貌ぶりやアンネリーゼのロイに対する無意識に出るのであろうちょっとした暴言やセレーナに対する慌てふためきようを見ていても面白かったのだが、どうやらあのガラスは指の深くに突き刺さったらしく、指先からの出血が止まる様子はなかった。いらだたしげに舌打ちを漏らしたキリルは見つからないうちにと、アンネリーゼの声に合わせてドアを開けようとした。
しかし、その行動はすぐに止まってしまう。不意に心地よい匂いに包まれたキリルは目線を上げて少しの間思考回路が停止した。どうやらセレーナが自分の怪我に気付いていたらしい、一瞬怒られたとも思ったがそれも違うようで、心配そうに自分へと近づいてくる。
そして差し出された桜色のハンカチや、セレーナの振る舞い、そのたびに広がる香りに、目の前の人間が王族であることに踏まえ女性として一級と言ってもいいほどの品を持っていると認識してしまった。自分に対する優しい言葉やその笑み、そして何よりもその距離にキリルは一気に自分への恥や恥辱を思い出し、言葉も体も、思考回路そのものが停止してしまった。
「……っあ、……っそ、の……それは」
何とか言葉を出そうとするものの、それはただの吐息や微かな音にしかならなかった。ここまでくれば隠すこともできず、顔は紅潮し、目線すら地面に落してしまっていた。ひたすらに研究室の地面を見ながら、自分の心臓の音や体温の上昇、セレーナのコロンの香りを神経質な五感が感じ取り、ただただ自分を責め立てていた。
- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.58 )
- 日時: 2015/05/22 23:49
- 名前: 時谷 空 ◆AdKeSZp7eg (ID: o6x1qd73)
>>50>>56-57
責めるつもりはない、とやわらかな笑みで美しく笑うセレーナにロイは「恐れ入ります」と顔を上げ照れくさそうに頬を掻く。
兄は大丈夫だといいガラス片を片付ける彼女にロイは盛大にため息をつく。その厚意が時に他者にとって迷惑へとなりかねないことを自分から見ればまだ幼い少女は知らないのだろう。それがむず痒かった。もちろんその気遣い自体は嬉しいものだが高貴な方にこのよう雑用をさせてしまいロイは自責の念に駆られる。
そして自分を白い目で見ていたキリルにセレーナが歩み寄れば何やらハンカチを渡していて、どこか声の掛けづらい雰囲気になってしまいただその様子を黙って見ていた。あたふたと慌て羞恥心からかリンゴのように真っ赤に染まる頬にロイは、若さだな、と一人うんうんと頷き愛しい者を見守るように見つめていた。ふと視界に入ったアンネリーゼも頬を真っ赤に染め上げ狼狽し羨ましげにセレーナを見つめていた。こちらもこちらで若さだなとやはり同じく年寄りのように頷くと、何か思いついたのかアンネリーゼの傍により、キリル達をちらりと見やり彼女の肩を抱き寄せる。
「今夜俺の部屋にきたらアレ以上を教えてやろう」
二人には聞こえない程度に耳元で妖艶に囁けばくるりと踵を返す。彼女の反応は手に取るようにわかるからか彼はどこか上機嫌だった。
そのまま自室へと歩みを進めるが、「ああ、そうだ。」とピタリと止まり、
「アンネリーゼ、セレーナ様に何か飲み物を。
セレーナ様、何もないところではございますが、後は若者同士でどうぞ気が済むまでごゆっくりお過ごしください。年寄りは先に退場させていただくことに致します」
アンネリーゼに指示を出すとセレーナに向き直り深々とお辞儀をし、ゆっくりと上体を起こせばキリルとアンネリーゼに「失礼のないように」とだけ言い残しそのまま自室へと帰っていった。
(土日が来れるかわかりかねるので一度離脱致します。
ここまでお付き合いありがとうございました!)
- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.59 )
- 日時: 2015/05/23 08:58
- 名前: フレア (ID: f5yb.dIk)
- 参照: http://意味不明に..
あぁ、なんて可愛らしい子なのだろうか。セレーナはアンネリーゼの言動を見ながら密かにそう思っていた。とても優しくて他人思いな子、と言うのがアンネリーゼに対する評価だった。研究者としては見習いらしいが、人としては確実に出来ている。そんなアンネリーゼに惹かれたから反乱軍であったのに研究者として雇ったのは、セレーナと兄ぐらいしか知らない内緒だ。
「ありがとうございますね、アンネリーゼ。私のこと心配してくれて〜」
ゆったりとした口調でそういえば、キリルの方に向かう前にアンネリーゼに近寄ってその頭を優しく撫でた。妹がいたらこんな感じなのだろうか、なんて思うセレーナの表情は柔らかくて、思わず「可愛いですねぇー」なんていう本音が口から漏れてしまっていた、
「どうしました、キリル?」
アンネリーゼから離れキリルに話しかければ、彼は聞き取れないような小さい声で何かを言いながら俯いてしまった。一瞬怒らせてしまったのかと思ったがどうやら違うらしい。髪の間から見える耳や頬が赤く染まっていることからして、多分緊張や羞恥心によるものだろうとセレーナは冷静に判断していた。もちろん、表情は笑みのままだが。
「あまり、深く考えてはダメですよ」
その手にハンカチを握らせれば、耳元に口を寄せてそう呟く。少しだけ大人びた声音は艶っぽくて、余計に体温を高めてしまう事まではセレーナは考えていなかった。
ため息をつかれたことに少しだけイラついたセレーナはロイを無視していたのだが、彼の声を聞いてそちらに視線を向けた。どうやら機嫌は良く、そのまま自室に帰るらしい彼に一言声をかけたセレーナの声は、先ほどのように堅苦しいものに戻っていた。
「ロイ、あなたもあまり無茶はしないように、」
そう言ってふふっと笑うセレーナは、どこか楽しそうだった。あまりロイのことは得意ではないが、研究者としての腕は信頼している。それに、意外に真面目なところも知っているから、心から嫌いになるとこはできないのだった。
《了解しましたっ。
こちらこそお付き合いありがとうございますっ、》
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