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「歩けないですねぇ。」

動かなく、しゃべらなくなってしまったセシリアの代わりにアリアが答える。多分、過去の話をして狂いそうになるのを堪えた反動でもあるのだろう。さすがにマルクスの前で狂うのはダメだと、回らない頭で判断したのであろうことがアリアにはわかった。

「マルクスは薬に頼って力を手に入れたのでしょう？セシリーは、その力を自ら手放したんですよ。もちろん呪いが消えたわけではありませんが、そうですね...力を入れることすら困難になっているから歩くこともできないんです」