『ねぇ、なな。』凜士が私に話しかける。明るく返事をしようとする。が、なぜか場の空気が重く、そうもできない。『さっきさ、不思議なことがあったんだ。途中から記憶が盗みとられてる感じでさ。なにか忘れてる。……何を忘れてると思う?』焦るような声に、どう答えていいかわからない私。「………大事なことなんじゃないかな?………」なるべく明るく、いい放った。
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