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>>37


ここに住んでいて、しかも音楽活動をしている…？
予想のさらに上をいく返答に目を見開いた。自分の知らない内に随分と遠いところへ行ってしまったようだ。「そっか…音楽活動かぁ…」と、もう何年も疎遠だったくせに、今になって可愛い弟が姉立ちしてしまった感覚に陥る。我ながら勝手なものだ。

ふと、終の視線が菓子折りの入った袋にいき、何をしているんだと聞かれ思い出したように慌てて口を開く。

「えっと、それは……数日前に此処で開かれたパーティーでバンドの人違いされて、迷惑かけちゃったからその時のお詫びをって、思ってきたの」

「でも、実はその人達がここにいるかもわかんないんだよね……。確かリステクト？っていうバンドなんだけど…、終くん知ってる？」