二次なりきり掲示板
- Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -本編解禁- ( No.101 )
- 日時: 2015/08/06 18:50
- 名前: Dietrich (ID: 3L0NyJ0C)
【どこかへ行く道の途中/真谷 笑太郎】
「面白くないからか。従順であれば命令を遂行する一つの行動でおさまるため変化がない」
相手の思考についていけないのであればこちらが推測して聞くほか他に手段はない。自分から持ち出した話でもあることから何とか彼女の思考を理解しようと推測されたものを口にする。
「従順が嫌いならば躾も同じことではないのか。お前は従順にしつけたはずの小犬に手をかまれることが好きなのか、それを罰としていたぶるのが好きなのか」
眉根にしわを寄せ、思案するように呟く。彼女の様々な思考を理解することは困難そうであり、又自分とはまったく違う世界を歩いた相手の足跡を一つずつたどるのは不可能であった。自分は意外にも綺麗な世界を見てきたのかもしれないと、唸るしかない。
首をかしげながら、恐らく自分は彼女の嫌いな人種なのだろうと思っていた矢先、ふと思いもよらない提案がなされた。それは笑太郎にとってあまりのも唐突のことであり、思わず胡乱げに相手を眺めるほどであった。何故そんなことを言うのか、微かな沈黙を作る。
「……それは俺ではなくお前自身が証明するべきだ。自分を嘘だと思っているのであればお前自身にとってお前は嘘だ、だが俺にとっては本当だ、今そこにいて俺に突飛な提案をしてきた」
難しげに言葉を選んでいた笑太郎だったが、何やら思案しながらもゆっくりと己の刀に指をのばし、白銀の刃を月明かりのもとに抜きさる。鋭く研ぎ澄まされた切っ先を彼女の方へと向けると、幾分冷淡とも思えるほど冷静に言葉を紡いだ。
「……もしお前がその気ならこの刃を思い切り握ればいい。そうすればお前が本当にお前を必要としているのだと分かるし、俺は加害者となってお前の存在を証明する存在になれる。それに傷は自分自身が意識する限りいつまでも存在するものだ。完治しそうになれば爪で傷を再び広げればいいだけの話だろう」
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