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二次なりきり掲示板
- Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -本編解禁- ( No.131 )
- 日時: 2015/08/08 19:20
- 名前: ナタノ (ID: S2/Ss8/E)
【寂れた公園/真谷 色人】
「あーぁ、暇だわ」
夕闇が落ちて暫く経ってから色人がようやく目を覚ますと彼の相棒・笑太郎はどこかへ出かけているようで本家にはいなかった。せっかくの月が綺麗な夜だし出かけないのは勿体無いから、と一人きりで本家を出たまでは良かったのだが、いかんせん夜は始まったばかりであまり派手に往来を歩けよう筈もない。結果として色人は寂れた公園のブランコに腰掛け暇を持て余しているのだった。辺りには人の気配はない。まぁ公園という場所は夜は寂れるのが定石なのだろうが。
「まったくもう。こんなに月が綺麗な夜だっていうのに、ショーちゃんは私を置いてどこに遊びに行ってるのよ」
置いて行かれた事を少々根に持っているらしい色人はぷぅと頬を膨らませてブランコを揺らした。ブランコはギシギシと軋みながらも細身なものの成人男性である色人をしっかりと支えていた。所々錆びてはいるが日中は多くの子供がこれに乗るのだろう。色人は幼い頃ブランコに乗った事がなかった。窓の内側からそれを楽しそうに操る子供達を見つめるばかりで。
「どうやって乗ってたのかしらね、あの子たちは」
ギシギシと前後に揺らしてみてもあの頃見た子供達のように大きくは揺れない。色人は手元の鎖を握って小さくため息をこぼした。ダメだ、子供の乗り物と思って舐めていたが色人にはこれで遊ぶこともままならない。結局ブランコを揺らす事を諦めた色人は鎖から手を離し頭上の月に向かって手を伸ばした。
「誰か話し相手になってくれないものかしらねぇ」
(オネエも動かしとくので誰かお暇な方がいらっしゃれば構ってやってください)
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