二次なりきり掲示板
- Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -お知らせ- ( No.187 )
- 日時: 2015/08/11 10:08
- 名前: 佐鳥 (ID: LuHX0g2z)
- 参照: 千草はん(いやいやいや…)が多い
>>159>>160
【通りのコンビニ前から住宅街に向かって/松里千草】
しかし、光の差さない商店街というものは閑静なことこの上ない。物音一つしなくなった闇夜というものは、千草にとっては不気味以外の何でもなかった。がやがやとした騒音は派手な友達と付き合っていれば何処にでも付きまとってくる。其れに慣れてしまっている自分も怖いけれど、そのせいかこの静けさは落着けなかった。なんかやたらに脳や目がさえてしまっている気がする。
なんだか、此処には幽霊が出そうな気がする。
(……早く帰ってこれ飲んで寝よう)
悪いことは想像しないと決めていても、そう念じれば念じるほど酷い想像が頭をよぎる。嗚呼、夜の商店街を舐めるんじゃなかった。
——なんて、考え事をしていたせいかもしれない。前方から誰かが来ているなんて気付きもしなかった。それも二人。
「ぎゃっ!?」
いっぺんに声を掛けられて飛び上がる小心者の前に現れたのは二人の男だった。しかし一番最初に目に飛び込んできたのは、発音のいい英語を高らかに話す男の真赤な髪の毛だった。思わず目が彼の頭部へ行ってしまって、背けられない。
(いやいやいや、な、なんで急に話しかけてくるの? ってか急に見ず知らずの人間にそんなやたら明るく話しかけるとか、髪真赤とか絶対ヤバイでしょ? それに右眼を眼帯で隠している辺り、堅気じゃない感じが……)
人を見た目で判断するなんて我ながら最/低なことだ。相手のことを知りもしないで偏見を持つなんて。わかってはいるけれどそう言った自分の持つ勝手なイメージが目の前の男を“ヤバそう”な感じに見せかけていて、千草は少しひるんだ。ライトノベルの登場人物なら結構なことだ。髪の毛の色が赤や青なんてザラに出てくるし。
そんなことを思った時、ふと千草にとって大事な友人の顔が頭の中に浮かんだ。ああ、あの人だってある意味奇抜な人物と言えるけれど。
(……いや。いやいやいや! 違う! 色人さんは例外!)
もう一人の人の方は、赤髪の男に比べると大分柔和で優しそうな印象だった。穏やかな声色は見た目とは違い男性的で低いものではあったけれど、安心感を持っていた。しかしやはりその瞳は赤い。うっかりその目にも視線が行くけれど、思わずすぐに逸らす。
——この人の目も隣の彼の頭も、まるで血を連想させるような紅じゃないか。
此処でこの男達には共通点があることに気付く。流暢な日本語を話すもののこの二人はどちらも日本人ではないようだ。顔の凹凸具合といい、先程赤髪の方の滑らかな英語といい、東洋人の其れではないようだ。
一体この状況はなんなのだろうか。外国人らしき二人に絡まれる(しかも両方なんかヤバそう)なんてことが、自分の人生に起ころうとは。
「あの、えーと、いろいろ間に合ってます……その」
何が間に合っているというのだろう。顔を上げていられなくなって俯いて視線を右に左に泳がせて自分でも訳の分からないその場しのぎの言葉を紡いで。そもそも見た目のせいで周囲からも誤解されているがもともと男の人は苦手なのだ。今までの人生で誰とも付き合った経験がないどころかクラスでまともに話してる男子だって5人いるかもわからないような千草。友達は皆知らない(と思う)のだけれど。
「その……」
通してください。その一言を言うのにも緊張する。心臓は大人しくなってくれないし、動揺しているの見え見えだし、やたら顔の内側が熱いし。逃げたい。その一言に尽きる。
【ビビる松里←】
>>志摩様
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