二次なりきり掲示板

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -お知らせ- ( No.190 )
日時: 2015/08/11 11:36
名前: 佐鳥 (ID: LuHX0g2z)


>>170

【どこかへ続く道の途中/真谷才蔵】


「あー大丈夫大丈夫! 褒めてもらえておれも嬉しいからさ、だから謝んないで」

忙しなく御免なさいと言い続け、頭を下げる彼女を見ているとなんだか不憫な気持ちになってくるのだが、怪物としての性質か、それとも真谷才蔵が元々持っている残酷な性だろうか。良く喋り良く謝る彼女は才蔵を退屈させることは無く、眺めていて楽しかった。やっぱりなんだかかわいそうだから少し焦るけど。

「平凡」という言葉を拾った才蔵の頭にふと自分の過去がよぎる。

才蔵にとって平凡とはすばらしい領域のことだった。
同じ制服を着た群れの中で皆に溶け込み安全に暮らすには、自分が実は「異物」であることを隠し続けなければならなかったから。冷たくて意地悪でいつでも自分が一番大事。何よりも自分を大事にしたい。それを他人は当たり前のことだと言い、同時にただしそれには「限度」があるのだとも言った。限度を越えれば当たり前のことではなくなるのだから、それに気を使いながら生活することは楽なこととは言えないのだ。非凡が嫌いだった。
しかし、そんな才蔵は非凡によって救われたのも事実だった。

目の前の彼女は己を平凡と自称している。本当にそうなのだろうか。だとして、彼女は非凡に憧れているのだろうか。

(おれなら、非凡にしてあげられるけど)

彼女の首筋に牙を立て、生き血を啜ってみたならば、きっと彼女は命を絶ってしまうだろう。この方法に確証はない。しかしそれでも再びよみがえることが出来たなら、それは彼女の個性になるだろう。そんなことを思った。

「んー、誰かイケメンとか言ってくれたことあったかなー……んー、おれ忘れっぽいからなぁ、憶えてないや。でもお姉さんだって別にそこまで……」

才蔵は其処まで言って彼女の顔を今一度眺めた。穏やかそうとも厳しそうとも言い難いどちらともつかない目元を初めとした形容しがたい顔立ち。骨格や顔の凹凸、肌の色やそれぞれのパーツの大きさや形、顔のプロポーションまでも、彼女の顔はこれと言った特徴が確かに見当たらないのだ。

だけど、唯一の特徴と言えば。
才蔵は月明かりを受けて輝く彼女の金髪に目をやった。

「……金髪似合ってるよ?」

先程までの台詞とつながらないことを言う。もうどう言葉を尽くしていいものか考えあぐねた故である。

何をしているのかと聞いてみれば、人を探しているようだった。

「十六ぐらいの男の子かー……んー、どうだったかな。あ、ねえ、もっとヒントない? 身長どれくらいとか着ているものとか。良かったらおれ、探すの手伝うよ?」

あまり周りを気にしていなかったもので正直、どんな人間とすれ違ってきたかよくわからない。けれども気まぐれな才蔵は、平凡でありたくないと言った彼女にある興味を持った。彼女を手伝うと言ったのは其れゆえの言動だつた。

【有難うございます! こ、神々しいだなんてそんな! こんな小僧を奇麗に表してくれてありがとうございます<m(__)m> 裏葉ちゃんもモブ系メイン女子という新たなジャンルを開拓していると思います← ある意味貴重な存在ですし普通に可愛いです裏葉ちゃんhsh(((】