二次なりきり掲示板
- 【つくります】『 トロイメライの隠し場所 』【中立組織】 ( No.254 )
- 日時: 2015/08/26 00:01
- 名前: Dietrich (ID: 3YwmDpNV)
【夜中のある道中/ラヴレンチ=ヴォスコボエワ】
「……そうかい?」
自分の後ろを着いてきていた少女から発せられた予想以上に大きな言葉に、ラヴレンチは思わず立ち止まって振り返っていた。
両親の事を聞いた時には俯いてしまった彼女。きっと両親と上手くいっていないのだろう、思春期と言う年齢に近い彼女は大人にしてみれば笑ってすまされるような喧嘩をしているのかもしれない。彼女にとっては大きな問題、だがラヴレンチは両親と喧嘩をしたことがないため、彼女のその深刻そうな表情から事情を読み取ることしかできなかった。
先ほどまで俯いていた彼女が必死に否定したのは、気まぐれに口に出した単語だった。彼女たちが知らないのは当然だが、先程例に出した妖怪たち、狼男、ミイラ。それらがこの世界にいると仮定しても、それら以上にこの世界にはびこり、人間に害を成しているのは彼女が否定したたった一つの単語、”吸血鬼”である。
「……僕はそうは思わないよ。だって現にいそうじゃないか」
ただ単に、彼女がこの手の話を嫌っているのかもしれない。しかし、だったら何故この一つだけをそんなに否定するのだろうか。考えすぎか、そう思いながらも自然に視線は鋭くなっていく。
「吸血鬼にはちゃんとしたモデルもいるんだ。牙を使って人の血を吸い取る化け物はいなくても、こんな夜遅くに君みたいな少女を襲って生き血をすする変態がいるかもしれない」
今考えれば自分らしくもない行為だった。ふと思い出したように表情を明るいものに取り戻したラヴレンチは、へらりと笑って見せた。
「でも大丈夫! 正義の味方は吸血鬼にだって勝っちゃうよ? 十字架にニンニク、杭を持ってたら僕たちは吸血鬼にとってはチートな存在だからね!」
胸元から一目で玩具だと分かる十字架——赤月の仲間におどけて見せていたものだ——を引っ張り出しながらにっかりと笑い、親指を突き立てて見せた。
それは良かったですw いえいえ可愛らしいお嬢さんで!
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