二次なりきり掲示板
- Re: 【新組織】『 トロイメライの隠し場所 』【募集開始】 ( No.270 )
- 日時: 2015/08/27 23:28
- 名前: Dietrich (ID: 3YwmDpNV)
【夜中のある道中/ラヴレンチ=ヴォスコボエワ】
「……まぁ、人それぞれだからね、そういうことについての考え方は」
今までの大人しい、何処か戸惑っているような様子から一変した彼女の声に、ラヴレンチは驚いて立ち止まっていた。警戒するように使っていた敬語さえその言葉の中には含まれておらず、彼女のストレートな感情が伝わった。この子は怖いんだ、直観的にそう思う。
オカルトが嫌いな人間はいくらでもいる。しかもこんな夜中だ、苦手な人間は嫌悪感を覚えるだろう。この暗闇の中、襲ってくるのがああいう類の常であるから。
しかし彼女の反応はいささか大きすぎやしないだろうか。必死に情報を外に追い出そうとしているようにもみえる。手をきつく握り、彼女は何をしているのだろう。そのまま自分に振りおろしてくれた方がまだましだな、と微かに苦笑する。
「おっと、ごめんね。別に君を驚かせるつもりはなかったんだ」
思わず仕事に意識を持って行ってしまったことに謝罪を入れる。彼女が今自分を恐れたのは一目瞭然だ。失敗したなぁ、と口に出しながらあははと朗らかに笑って見せる。先ほどの発言や雰囲気は全て幻なのだと言うように。
彼女の前で吸血鬼は禁句ワードなのだろう。どのような理由かどうかは知らないし、恐らく彼女自身吸血鬼がこの世界に本当に存在しているかどうか定かではないのだろう。しかし、もしかして、のその小さな確信が大きく膨れ上がっている。不安だろう、いっそ本当の事を知ってしまった方が楽なのかもしれない。
おそらく、ほとんどの人間はこの世界に自分たちの血を吸って生きる人と同じ、いやそれ以上の力を持つ生き物がいると言えば笑ってすましてしまうのだろう。全てはおとぎ話の世界だと。何も知らないくせに。
「これはおまじないみたいなもんだよ。備えあれば憂いなし、ってね」
うんざりした様子の少女に笑いながらそう言ったラヴレンチは、ポケットから金色の小さなおもちゃの十字架を取りだした。真ん中にはプラスチックの赤いルビーがはめ込まれている。
「これがあれば吸血鬼なんてへっちゃらさ。それと外国の怪物どもには大体聞くかもしれないね、残念ながら仏教の怪物には効かないだろうけど」
数珠も持ってたらいいかもね、とヘラリと言ったラヴレンチはそのおもちゃの十字架を少女の首にそっとかけ、軽く肩をぽんっと叩いた。
「さてさて怖がらせて悪かったね。僕と一緒にいる限り、どんな奴でも君に危害を与えたりさせないから大丈夫さ。ほら、早く家にたどり着かないとお家の人に怒られちゃうよ!」
さぁさぁと急かすようにそう言ったラヴレンチは、足取り軽やかに歩きだしていた。
>>267
回答していただきありがとうございます! 了解しました!
また新たな組織が追加されるとのことで少し悩みましたが>>263のキャラを投稿させていただきたいと思っています。それと、以前投稿させていただいた>>40のキャラなのですが、他の方と絡みにくいようなので除籍させていただきたいのです、確認お願いいたします。
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