二次なりきり掲示板
- Re: 【吸血鬼】『 トロイメライの隠し場所 』【研究部】 ( No.292 )
- 日時: 2015/09/05 22:22
- 名前: Dietrich (ID: 3YwmDpNV)
【夜中のとある道中/ラヴレンチ=ヴォスコボエワ】
「可愛いかぁ。まぁそれお菓子のおまけなんだよねぇ」
ウエハースにホワイトチョコが挟まっている簡単な菓子と共に鮮やかな箱の中におさまっていた単なる玩具。ラヴレンチがその箱を取った理由はもう忘れてしまったし、そのお菓子の味も覚えていないが、今日たまたま手に持っていたのを思い出したのだ。そしてそれを彼女に渡した。
おそらく彼女は失望してるだろうなぁ、と思いながらくすりと笑う。あえて彼女の顔は見ないでおこう。面白そうだけど、想像するだけでも面白い。
ふいにかけられた問いかけ、彼女の足が止まったことにラヴレンチは驚いていた。彼女は自分におびえているように見えた。自分は何者か。それは本当の名前を述べたらいいのだろうか、それとも赤月の名を、その仕事の内容を話せばいいのだろうか。それとも、自分自身の事を言えばいいのだろうか。
「そうだなぁ。僕は少なくとも西洋の怪物じゃないなぁ」
そう言えば自分は何なのだろう。人間であることは確かだ。だってちゃんと吸血鬼を始末しようとしているじゃないか。人間の仲間とともに。
「僕は悪戯が大好きで、みんなが驚いている顔が好き。あと甘いものも好き、映画やお笑い番組が好き、ホラー映画もまぁ面白ければ見る。行きつけの映画館は小さくてお客さんも少ない、それと、あと何かなぁ……」
半ば笑みを張り付けたような不格好なまま、しゃべり続ける。その口調は先ほどと同じく軽いものだったが、微かな焦りが見えていた。おかしいな、やっぱりこういうのは駄目だ。
「遅いことはないと思うけどね」
話題がそれたことに微かに安堵しながら、ふと聞こえた言葉にそう返した。何を持ってそう言ったのだろうか、それは分からなかったが。
「いつでも遅いってことはないよ。終わったことは終わったこと、新しいことでそれを生かすこともできるからね」
ため息が流れ、彼女が本当に吸血鬼が苦手なのを何となく察した気がした。
「そう、仲間! 仲間っていいよぉ、僕の仲間は変人ばっかりだけどね! みんないい人だし、いい人じゃない人もいるけど。僕は彼らがびっくりするところが大好きなんだ、あの感情がむき出しになった感じがたまらない。化けの皮をはがした感じね?」
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