二次なりきり掲示板

※じわじわとイベントを((ry ( No.339 )
日時: 2015/09/21 06:37
名前: 佐鳥 (ID: LuHX0g2z)

>>334

【赤月隊長のオフィス/上脇助次郎】

相手を傷つけてやろうとか、相手の心を掻き乱してやろうとか、そういった浅ましさというものはどんなに猫なで声で話してみても、どんなに笑顔を作ってみても、人間が人工的に作ってみたものにはその心根が乗っかってしまう。本当に傷つけてやろうと思っている時は構わないが、それをコントロールすることは助次郎にだって難しいわけだし。

目線だけで見下ろした先の異国人の少女の日本人さながらの表情や体運びもそれは自分と同じなのか、不必要と感じるほどの彼女の笑顔にはこちらの非を責めるような攻撃性を感じさせる。

それでも、なんだかふと気が抜けてしまう。これ以上二人でフラストレーションを溜め続けることが面白いとは思えない。なんて合理的に考えてしまう。一旦そう考えてしまえば助次郎は黙った。

(っていうか、なんでこんな攻防戦繰り広げてるんだっけ僕達。意味わかんない。ああなんかもう、別にいいや。適当に案内させてそれについてこ。——そうだ、そもそも用があるのは隊長さん)

鍵を閉めたヴェレーノが一度だけこちらを見た。一体、何だったのだろう。けれどもそれを行った彼女はたいして特別な行動は起こさなかった。そのせいか別に気にならなかったので助次郎も何も言わなかった。

しばらく助次郎は、彼女の後を黙って歩いていた。此処は助次郎には広くて、生きたいところに行くべき道がわからない。だから自然とそうなるのだった。