二次なりきり掲示板

イベント ( No.399 )
日時: 2015/10/10 18:33
名前: 佐鳥 (ID: LuHX0g2z)

>>392

【赤月本部/上脇助次郎】

煮えくり返る苛立ちで心の中を焦がし始める助次郎は、すっかり萎縮したヴェレーノを見て眉間に皺を刻んだ。先程血が出そうなほど自分の腕を握り締めていた彼女は思えないくらいに、助次郎の腕をつかんだ手は力無く、簡単に振り払うことが出来た。それも男女差というものが生み出していると考えれば当然なのかもしれないが、力の強そうな彼女にしてはあまりに呆気ないと、そう思った。

今の彼女はまるで怯える兎か鼠みたいだ。先程の勝気で生意気で、でもそれに見合うくらいに強力そうな雰囲気は彼女の身体から抜けきってどこかに行ってしまったようで、苛立ちで昂ぶりまくっていたこちらの気持ちは気弱な彼女を見ていると萎んでいき、それはため息に変わる。自分の問いかけに対して返事をしようとしているのか金魚のように口をパクつかせる彼女。きっとその心の中は穏やかじゃなくて混乱の渦に支配されている。
そんな顔が見たかったはずだった。生意気ばかり言う彼女の阿呆面を指をさして笑ってやりたかった。それなのにその姿を見ていると遣る瀬無くなる。そんなことを考えていた自分のことすらくだらないと、感じるようになるのだった。それがたまらなくて助次郎はため息とともに彼女から視線を外した。
 怒らせたいわけじゃないだなんて、散々生意気な口をきいておいて、それが自分だからと不貞腐れた様に開き直った癖に、ふざけるな。そうやっていじめてやりたかったのに、その言葉はまるで自分が一番言いたいことを拙く伝える子供の様な様さえも、こちらの戦意をまるで吸い取っていくようだ。ああ、今の彼女はとても、

「……可哀そう」

 馬鹿にしたような笑顔は何処にもなく、表情に現れることが無い憐みがそうつぶやいた。
 拙く謝る事だけをするようになった、怯える鼠のように態度を変えたヴェレーノ。若しかしたら赤月である以上、演技という強かな戦術の一種かもしれないけれど、何だかもう、面倒くさくなってしまって、彼女が謝るのを聞き終えた助次郎は「言いたいことは、それだけなの」と静かな声でそう言った。続けて「何か、白けたな」と今の心情を呟いた。静かな目線の先には怯えた兎の様な少女が居る。

「……ごめん。案内させておいてあれだけど、本当に今日はもういいです。後日、改めて隊長さんのいる日にアポを取るから。今日の本件については今度、隊長さんから聞いてよ」

助次郎は少し背を丸めて屈み、囁くように言った。

「君のせいじゃないから」

もう、悪意で彼女を攻撃する気力と、意味が助次郎には無くなった。



>>393

【やりとりの最中にいきなりぶった切って申し訳ありません; あの、文中に出てくる少女と言うのはこちらの操作キャラのことを指しているのでしょうか? だとしたら絡んで頂けて本当にありがたいのですが、こちらのキャラクターの言動をそちらで書かれるロールは「決定ロル」と呼びまして、私も「ほどほどに」なんていう曖昧な書き方をしているせいだと思うのですが、出来るだけ控えていただければと思います。こちらの不手際のせいでご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございません。また、勘違いだったら本当にすみません;;】