二次なりきり掲示板
- Re: 【お知らせ】『 トロイメライの隠し場所 』【>>406】 ( No.414 )
- 日時: 2015/10/17 18:00
- 名前: 鯨 (ID: YkgECPwY)
- 参照: http://ほのぼの進んでゆくのもありかと思います
>>387
【どこかへ向かう道の途中/落花 裏葉】
「いやぁダメダメ。おれ結構わがままだし頭ヤバいほど悪いから世界が大変なことになるって」
彼はどうしてそうも自分を卑下するのだろうか。優しいと、そう褒めるたびに才蔵は嬉しそうな顔をしつつどこか顔を少しだけ曇らせる。彼は自分のことが好きじゃないのだろうか。だから自分はそんな風に褒められる人間じゃないのに、と感じるのだろうか。それは裏葉の想像でしかないけれど、だとしたら才蔵と自分は似ているのかもしれないと思った。
「じゃあ私みたいな人間が増えたらきっと人類の進化は停滞するね。わたしも、頭悪いから」
もし才蔵が裏葉と似ているのならどんな慰めも届かない気がした。自分を認められない内は褒め言葉は甘く首を締め付けてくるだけだから。いつか才蔵自身が自分の醜さを愛し、ありのままで生きていければいいのにと裏葉は思った。
「若い若い、人生まだ始まってないくらいに若いよ二十歳は。とか言っておれも二十歳なんだけどね」
「え、才蔵くん二十歳なの!?私のが年上だぁ…。私今年で22だよ」
両手の指を二本ずつ立ててアピールしてみるともう二十二年も生きてきたのかと我が事ながら驚かされる。そりゃあ結婚の話も出てこようというものだ。まだまだその気はないけれども。
好きな食べ物の話題になると途端に才蔵は狼狽えたように視線を泳がせた。あぁ、食事に喜びを見出さないタイプだったのかなと申し訳ない気分になりながらも彼が答えを探してくれているようなのでその答えをじっと待ってみる。人が考えている間のこの時間が裏葉嫌いではない。どんな答えが帰ってくるのかワクワクしながら待つのは楽しいことだった。
「飴かな! はちみつレモンとかの!
他にもイチゴとかメロンとかフルーツ系も好きなんだけどー、じゅわーってくるサイダーみたいなのも最近あるじゃん? あれも好きなんだぁー」
予想外の答えに裏葉はきょとんとした。あめ…しかも一番最初に出てくるのが蜂蜜レモンなんてまるでおじいちゃんのようで、でも後半の言葉からは溌剌とした若者らしさも感じられてチグハグな感じがした。今更思うことでもないけれど、才蔵はやはり少しばかり普通の若い男の子とは違うような気がする。
「裏葉ちゃんは飴だったらどんなのが好き?」
飴なんてものはもう何年も食べていなくて裏葉はしばらく考え込んだ。才蔵の言うようなシュワシュワする飴は舌が痛くなるのであまり好きではない。
「うーん、そうだなぁ。私はミルクの味がするやつが好きかな!なんか口の中が優しくなる気がして美味しいよね」
(お返事大変遅れまして申し訳ございません!)
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