ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作小説、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

華奈様【>>45】

「じゃ、こんな奴がやってることなんてほっとけば良い話だろ。其れに…」
今迄話してきてあまり表情は変わらなかった彩斗だったが此処にきて流石にカチンときたのか表情が歪む。そして続けざま何かを言おうとしたが拳をギュッと握って気持ちを抑えていた。そうでもしないと今正に爆発しそで自分でも何を言ってしまうのか分からなかったから。

「こいつに迷惑かけてないし。だだ、こいつがどうとかこうとか言ってるから俺が迷惑かけたみたいに見えるだけだろ。本気でふざけんなよ。て言うか、もう俺のことを心配してくれるやつなんてとっくの昔に死んでるから」
虚ろな目で相手を見て呟けば乾いたような笑みを零した。その目には一切の光など映っていなくまるで彼自身が光を遮断してる様だった。俺に関わるなと忠告しているかの様に。先ほど何故か分からないが名前も知らない奴に余計なことを口走ってしまった。俺の事情を今目の前に立っているこいつが知るわけ無いのに。あー、ミスったなと心の中で思えば長い溜息を付いた。