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華奈様【>>47】

「ふーん、そう……」
相手にまた何かを言い返そうか考えたが自分の性格的に其れももう面倒ごとでしかないので口を紡いだ。それにこれ以上言い争うのが馬鹿らしくなってきたのだ。そりゃあ、あっちは国側だし俺たちみたいな奴をほっとけないのは分からなくは無い。だが根っから違うのだ。今更正義だ何だの言う権利なんて無いしならばこのまま貫いた方が気が楽なのだ。そう此れが自分なりの考え方。

「生き別れの妹が居ることにはいる。だがな、幼い時に言われたこともあって名前も覚えてないし、第一顔すら見たことない。まぁ、今迄会えなかったんだからもう分からないけどな。確かに鷹尾には色んなことで助けてもらったが何と言うかな…」
と言っては言葉を詰まらせる。確かに此方側に心配してくれている奴はいる。現にここ迄やってきたのだから。けど何か違うような、何て思ったりもしなくは無い。素直に受け入れられていないと言うことも有るのだが。

チラリと相手の表情を伺えばイライラしていることがよく分かる。面倒ごとを起こしたくはなかったので此処はほっといた方が良いと判断した。そして相手がイライラしていることにあえて気づかない振りをした。