二次なりきり掲示板
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- 《中文》— アイネクライネ の 悪魔手記 —《本編開始》
- 日時: 2016/08/16 16:34
- 名前: 帆波 (ID: qsw8GWEd)
- 参照: http://ほんのちょっとリメイク
————" Lasciate ogne speranza, voi ch'intrate' "————
—— 汝等こゝに入るもの一切の望みを棄てよ ——
「 ——あらあら、人間のお嬢ちゃんじゃない。迷子かしら?
そう…、さぞ辛かったでしょう。でも此処には貴女を苦しめる人間はいないのよ、お嬢ちゃん。
何故かって、此処は魔性の森のイビルハウス。住むのは怖いこわーい悪魔だけ。
帰りたい? …ふふ、ごめんなさいねぇ、それは出来ないの。一度入ってしまったものは二度と帰さない決まりだから。
だからね、お嬢ちゃん。貴女は此処にずぅーっと居なさいな。天寿を全うするその時まで、わたし達が貴女を飼ってあげる。死んだら美味しく食べてあげる。人間達の中で惨めな思いをして死ぬより余程いいでしょう?
……そうそう、逃げようだなんて、考えないことね。
通行証を持たない子が敷地内から出れば、そこに広がるのは血に飢えた魔物が住む無法地帯。人間なんてあっという間に食べられちゃって、骨や皮も残らないんだから。
お嬢ちゃんが無事、此処まで迷い込めたのは最高の幸運なのよ。 」
そう言い終わると艶美の悪魔は妖艶に微笑んだ。これに人間は騙され魅了され、やがて堕落していくのか。巧い言葉でその者を破滅の道へ導くもの。それが、悪魔。さあ、おいでお嬢ちゃん。抗うことを許さない声音で手を差し伸べる悪魔から果たして逃げる術はあるのだろうか。右を見ても左を見ても不気味に茨で飾られた木、木、木。獰猛に光る眼孔がちらつく度足は震え上がってとても歩けたものじゃない。カァ、カァと耳を劈く鴉の鳴き声に辟易してもう何も考えたくなくなる。幼いながらその恐ろしさを理解し、故に身を震わせた娘は後にこう語る。それが死の床で語られたものか、はたまた別の何処かで語られたものかは定かではない。だが、確かにそれは後の世に語り継がれることとなったのだ。
「 それは酷く人間に優しく甘美で、まさに楽園へ招待するかのようでした。ただ、それが獲物を捕らえその身が死する時まで己の玩具にするための、巧妙な罠だと気付いた時には
——もう、逃れる術はなかったように思いますが 」
遠く、どこともつかない方をぼんやりと見つめて、娘はぽつりぽつりと語り始めた————、後世に伝わる『 アイネクライネの悪魔手記 』として。
*
【 閲覧ありがとうございます。このスレは過去に作ったものの復刻版となっております。
悪魔の棲む館に迷い込んだ子供達と館の住人である悪魔との、シリアスありほのぼのありの日常系スレッドです。興味を持ってくださった方は今暫くお待ち頂けると幸いです 】
『 世界観/物語 』 >>1
『 なりきり募集枠 』 >>2
『 ロケーション説明 』 >>3
『 ルール 』 >>4
『 キャラシート 』
【参加者様】
— 悪魔side —
・ベルンハルト ( 帆波/スレ主 ) >>7
・リコルド ( 月無様 ) >>8
— 人間side —
Page:1 2
- Re: 《募集開始》— アイネクライネ の 悪魔手記 —《中文》 ( No.6 )
- 日時: 2016/08/09 19:17
- 名前: 帆波 (ID: y5Clm6mh)
- 参照: http:/喜びの舞い
>>5 ( 月無様 )
【 は、初めまして、いえ、お久しぶりです……!?
前スレは丁度二年前くらいでしょうか。まさかリメイク前にも参加してくださった方にまたご参加頂けるとは思ってもいなかったです…! これは嬉しい誤算!!
ぜひ参加していってください! 強欲のマモンの予約承りました、キャラシートお待ちしておりますね 】
- Re: 《募集開始》— アイネクライネ の 悪魔手記 —《中文》 ( No.7 )
- 日時: 2016/08/09 22:14
- 名前: 帆波 (ID: y5Clm6mh)
- 参照: http:/主キャラ①
- 悪魔用キャラシート -
「 ” 幸せな結婚はあるか "——、そんなの無いに決まってんだろ。そもそも人間は幸福になるように出来てねェんだよ。ハッ、神もこんな被造物作るとは堕ちたもんだよなァ 」
「 欲求不満だァ? んな事俺が知るか。それとも、何か? あん時みたく美女に化けて相手しろってか? ……ふざけんなよ好色野郎 」
「 うろちょろすんじゃねェよクソガキ共…。そんなに元気有り余ってんなら犬みてえに庭でも走り回ってろ。んで、そのまま帰ってこなけりゃ最高なんだけどなァ? 」
「 あー、面倒くせー。息するのも食べんのも寝んのも全部どうでもいい。……この際死んでやろうとも思ったが、それも最高に面倒くさい 」
[名前] ベルンハルト / Bernhard
[性別] 男
[外見年齢] 20代前半
[性格] 欲の権化であるはずの悪魔に似合わず、三大欲求すらも満足に持たない無気力系の究極形態。あるのは精々怠け欲、知識欲ぐらいで三徹四徹、一日二日食事抜きなんて日常茶飯事。ではその間何をしているんだと言われると、特に何もせずボーッとしている。口が悪く、喋りだすと饒舌。面倒面倒と言っているわりによく喋る方で、実はそんなに無気力じゃないんじゃないかとまことしやかに囁かれている。実際、超無気力な時とそうでない時があり、超無気力な時は何日も部屋から動かない、というか部屋の中でも動かない。怠惰を司る悪魔として、自分自身も怠惰な性格だがどちらかといえば他人を堕落させる性の方が強い。自慢のよく回る口で思ってもないことをべらべら喋り吹き込み、人間を堕とすのが唯一の楽しみ。人間には強い不信感を持ち徹底的に嫌悪している。が、一方で快楽主義的な面を持ち、子供達を玩具として見ているため嫌悪はやや薄れている。
[容姿] 金糸の如く滑らかな金髪のショートヘアー。前髪は長めで、目にかからないよう分け目を複数作り流している。横髪は耳朶の付け根辺りまで。後ろ髪は襟足辺りまでの長さ。髪質は柔らかだが癖があり、所々緩い外ハネが見られる。切れ長のどす黒いアガットの瞳。目付きはかなり悪く、睥睨すれば極悪人も真っ青になって逃げ出すほど。人間を誘い惑わせるために作り物のように端正な顔立ちをしているが、目付きの悪さで全てが台無しになっている感が否めない。身長は170代後半で、細身ながらしなやかな筋肉がついている。皺一つない灰色のカッターシャツと黒のスキニーパンツを着用し、シャツにはワインレッドのループタイを締めている。左耳にはルビーの石を填め込んだピアスを付けている。潔癖性故に丈の短い黒手袋をはめていて何をするにも外さない。女性へ変化した際には容姿のカラーリングはそのままに、髪が背中を半分覆うぐらいの長さまで伸び、妖艶さを纏った美女へと変貌する。
[役柄] 七つの大罪の悪魔 ベルフェゴール
[能力] 視認できるできないを問わず、あらゆるものを裂く能力を持つ。物体は勿論、空間や人間関係を断ち切ることも可能。空間は裂いた後別の空間と繋げることができるが、関係を裂いた場合彼では修復不可能。これはベルフェゴールの前身であるバアル・ペオルのペオルの意味である「 裂け目 」から派生した能力。また、「 ペオルの事件 」およびその事件に対する人々のイメージから具現化した高度な幻術を有する。それは主に変化に使われ、ベルンハルトはペオルの事件時の妖艶な美女の姿に化けることが可能である。
[備考] 一人称は「 俺 」。二人称は「 お前 」「 アンタ 」「 名前 」、子供達に対しては時折「 坊ちゃん/嬢ちゃん 」といった呼び方をするが、大抵嫌みが込められている。 怠惰の悪魔にも関わらず潔癖性であり、手袋を付けているのはその為。症状は軽度で汚れが他人よりも気になり、清潔にしなければ落ち着かない程度のもの。超無気力時には何故か発症しない。人間や他の悪魔と違い睡眠や食事を必要とせず、娯楽としてしばしば興じている程度。生活リズムが完全に破綻している。イメージソング「 マダラカルト 」。イメージCVは松岡禎丞。
[募集/乗っかり] 生活力のないベルンハルトに何かと苦言を呈する悪魔( 性別問わず/1名 )
人間嫌いであることを知りながらベルンハルトに興味を持ち付いて回る子供( 性別問わず/1名 )
- Re: 《募集開始》— アイネクライネ の 悪魔手記 —《中文》 ( No.8 )
- 日時: 2016/08/10 16:17
- 名前: 月無 (ID: ejqmpl56)
- 参照: http://すごく乗っかりをしたかった!
- 悪魔用キャラシート -
「簡単なことさ。僕はね、死にたくないんだよ。あの暗闇の中で死を味わうなんて1度っきりで十分、というかもう二度と味わいたくないな。」
「はは、僕が怠惰の悪魔に見えるって?まぁ、普段の言動を見ればそう思うのも無理はないかもしれないけど、これでも強欲を司る悪魔だよ?...何ならキミの大切なもの、僕が奪ってあげようか。」
「お嬢さん、こんな所に何のようかな?暴食何かに見つからないうちに早くお行き、キミだってまだ食べられたくはないだろう?ま、死にたがりというなら話は別だけどね。」
「あぁ、そうさ!僕は助けて欲しいんだよ!どれだけ周りを敵だと思っても、自分1人で生きていけるとしても!この感情全てを吐露したいと、そう願ってしまうんだ!」
[名前]リコルド/Ricordo
[性別]女
[外見年齢]25
[性格]死を恐れ、生を求み、生きるためならばどんな事でも成し遂げる。仲間であろうとも信用することが出来ず、頭の隅では皆敵という認識。表ヅラは良く愛想もいい為、浅く広くの人脈と友人関係を築き上げているが親友と呼べる人物は一人もおらず。あくまでも「知人」で、長年一緒にいる人物の極わずかは「友人」という括り。
とても臆病であり慎重、冷静かつ冷徹に物事を進めることが多い。そのくせ気味が悪くなるほどいつも笑顔で、その裏に隠された思考回路は狂ったもの。恐怖や死に敏感なのは生まれた頃からずっと、しかし自分に向けられたりするものでなければなんとも思わない。例え仲間が目の前で死のうとも助けを乞おうとも手を伸ばす事はせず、自分に利益があると思えば動く。利己的で自分勝手な考え方ではあるが、優しさや情が無いわけではないとか。たまに起こす気まぐれで助けたりすることはもちろん、泣いたり怒ったりすることもある。「生きるために強欲であれ」という口癖通り、欲しいものはどんな手を使ってでも手に入れる。それは人であっても同じことで、他人のものだとしても上手く誘導し自分側に引きずり込み、手中に収める事は数しれず。子供は嫌いだが愛想よく相手をしており、近くはないがそんなに遠くもない距離を保っている。その代わり内心で毒を吐く事は多い。
また誤解されがちではあるが、彼女は決して1人が好きだったりする訳では無いし、出来れば本心を打ち明けられる人が欲しいと願っている。性格上というか死を恐れるあまり心を開かない、そしてそのために自分の本心を表に出すことがほとんどない。なのでいつでもストレスが溜まっており、こんな自分の手を取ってくれる人を探している。
[容姿]お尻の辺りまでと長いが量は少ない赤髪で、後ろで一つに括り細い青のリボンで結んでいる。長い前髪は耳にかけ、烏の羽を象ったピンで止めて落ちないように工夫。アーモンド型の目はいつも優しげに細められており、瞳の色は濁ったような青色。美形ではないが不細工なわけでもなく、印象に残りにくい平凡な顔立ち。
服装は足のラインがくっきりと出る黒のパンツ、血のように赤いシャツに黒色のジャケット。全体的に黒と赤で構成された格好で、ほかの私服も同じような色合いがほとんどだが白色などを着たりしない訳では無い。黒に近い青色のネクタイをしているものの、堅苦しいのは嫌いなためいつも緩めている。ジャケットのボタンは閉めることなく、下手をすれば肩に羽織っている程度。両手には指先が出るタイプの黒手袋、首にはシルバーのネックレス。耳には穴が空いているものの塞ぎかかっており、再度開けようかどうか検討中。身長は160よりもちょっと上、体つきは細いが力はかなりある模様。胸はなく、顔つきは中性的なため性別を間違えられるなんて日常茶飯事である。
[役柄]七つの大罪の悪魔 強欲のマモン
[能力]現代においての「錬金術」と酷似したもの。土からゴーレムを作り出したり、銅を金などの高価なものに変換したりする能力。便利そうに見えるが元となる物体がなければ作り出すことは出来ず、また命や感情が宿っているものを作ることは不可能である。ゴーレムなどは「感情がなく、命を宿してない大きな人形」という認識であるからOKだが、「感情のある、人の形をした人形」はNG。また前者を動かすのは作り出した本人であり、動かし方はマリオネットのようなものである。その他のもの(薬や武器)は元の素材があればいくらでも作り出すことは可能、ただし術式を書いたりしなければいけないためあまり作りたがらない。
[備考]死にたくない理由としては本人曰く、「一度死を体験したことがあるからこそ、また死にたいとは思わない」らしい。本当に体験したのかは不明だし、多くの者は信じていない。本人もそれが正常な反応だと思っているため特に何とも思っていない様子。趣味は料理、お菓子からフルコースまで何でも作れその腕前は確かなものである。しかし掃除や裁縫などはからっきしで、あくまでも料理のみが得意分野。 烏を伝書鳥扱いしており、誰かに用事があったりする時はソレを使う。自身がわざわざ赴く事は少ない。 一人称は「僕」で容姿や口調のせいもあり男と勘違いする人がほとんど、そしてめんどくさいためそれを修正するのは稀である。二人称は「キミ」「貴方(貴女)」などの丁寧だったりするものが多いが、「友人」の括りのみ呼び捨てで呼ぶようにしている。口癖は「生きるために強欲であれ」、本当に生きるためなら手段を選ばないほど生に関しては欲深い。イメージソングは「ゴーストルール」イメージ声優は「斎賀 みつき」
[募集/乗っかり]彼女の考えを理解しており(理解した上で否定してもらっても構いません)、その上手を取ってくれる悪魔のお方。
【少し言い合いになったりすると思いますので(話の流れによりますが)、個人的には男の方が嬉しあなぁと。もちろんっ、お相手して下さるのなら男女どちらでも構いません!】
【参加させていただきますとも!凄くウキウキ気分でございます! こんな感じの子ですが、不備などがあれば何なりとお申し付け下さいませ。(ホントは前やってキャラリメイクしようとしておりました(()】
- Re: 《募集開始》— アイネクライネ の 悪魔手記 —《中文》 ( No.9 )
- 日時: 2016/08/10 21:11
- 名前: 帆波 (ID: y5Clm6mh)
- 参照: http:/(^ω^)おーお↓ーおー↓おー↑おーおー↑おぉー↓
>>8 ( 月無様 )
【 キャラシート提出ありがとうございます! ンンンン臆病かわいい僕っ子だ……!!
丁寧なキャラシでスレ主とってもほくほくです^^ イメソンがゴーストルールなのも良いですね…!
不備等ありません。改めて、ご参加くださりありがとうございます!
もう少し待って他の参加者さんが来なければ本編開始しますね。それまでお待ちください 】
- Re: 《募集開始》— アイネクライネ の 悪魔手記 —《中文》 ( No.10 )
- 日時: 2016/08/11 19:27
- 名前: 月無 (ID: ai5/g0Y4)
- 参照: http://亡霊だって知るんだよ〜(*´○`)o¶♪
>>9
【参加了承ありがとうございますっっ!
イメソンはすごく悩みました(苦笑) ベルンハルトさんと絡めるのを心待ちにしております!
了解いたしました。開始まで待機しておきます(`・ω・´)ゝ】
- Re: 《募集開始》— アイネクライネ の 悪魔手記 —《中文》 ( No.11 )
- 日時: 2016/08/14 16:52
- 名前: 帆波 (ID: IuyVjioB)
- 参照: http://(´・ω・`)
【 あげます。そろそろ始めようかなと思っています 】
- Re: 《中文》— アイネクライネ の 悪魔手記 —《募集開始》 ( No.12 )
- 日時: 2016/08/14 18:30
- 名前: 月無 (ID: jEJlOpHx)
- 参照: http://男の子作成中
【おぉっ、了解いたしました。お待ちしておりますね。】
- Re: 《中文》— アイネクライネ の 悪魔手記 —《募集開始》 ( No.13 )
- 日時: 2016/08/16 17:02
- 名前: 帆波 (ID: qsw8GWEd)
- 参照: http:/そっとじ
【 もうそろそろとは何だったのか(真顔)
遅くなってしまい申し訳ないです;; 只今より本編を開始します! 自キャラ何でこんなに機嫌悪くしちゃったんだろう!!(( 色々ままならないスレ主ではありますが、お相手お願い致しますm(_ _)m 】
【 イビル・ハウス 1F ラウンジ/ベルンハルト 】
魔性の森の奥深く、神すら見放したはずのこの土地の空に燦然と輝く太陽のなんと眩しく疎ましいことか。真っ暗闇に無理矢理光を差し込んで、それで嫌がらせをしているつもりなのか知らないが、神も随分幼稚な手段を取ったものだ。朝日が最も強く差し込むイビル・ハウス一階のラウンジにて、忌々しい陽光に照らされる怠惰の悪魔ベルンハルトは不機嫌そうに眉を顰めた。
「 いつにも増して忌々しい……。雲の一つもありゃしねェじゃねえか 」
雲一つない晴天とはまさにこの事。絵の具の水色を薄めず、そのままべた塗りしたような面白みのない空である。いっそこの空ごと切り取ってやれば再び闇が訪れるだろうか。…なんて、いくら大罪の悪魔でも無謀な事を考えながら空を憎々しげに一睨みし、目の前の机に突っ伏した。
近くではない何処かから微かに喋り声や靴音がするが、ベルンハルトの近くには物音どころか気配すらない。触らぬ神、もとい悪魔に祟り無し。今のところラウンジを訪れた悪魔や人間の子供達は扉を開けて先客の姿を認めた瞬間、そっと静かに扉を閉めるのだった。確かに今、周りで陽気にお喋りをする輩が現れでもすればその身を真っ二つに切り離してやるくらいには不機嫌ではあるが。しかし、そうやって引き返す肝っ玉の小ささすら癪に障る。理不尽な怒りがベルンハルトの心を占めていた。食事を必要としない彼にはまた栄養素も必要なく、ひいてはカルシウム不足なんて事態も起こらない。つまり単なる癇癪。怠惰とは程遠い衝動を抱いている自分にさえ腹が立ってきそうな最悪な気分だ。
「 ……飯でも食って、気ィ紛らわせるか 」
そうしたら今日一日カーテンを閉め切った部屋の中で大人しくしていよう。この歳——正確に覚えているわけではないが——になって自己制御も出来ないことに深いため息を吐くと、気怠くソファから立ち上がった。
- Re: 《中文》— アイネクライネ の 悪魔手記 —《募集開始》 ( No.14 )
- 日時: 2016/08/16 18:06
- 名前: 月無 (ID: KVMT5Kt8)
【いえいえ、こちらこそお相手よろしくお願い致します!色々纏まりのない文章ではありますが、お付き合い頂けると幸いです。】
>>13
【イビル・ハウス 2F バルコニー→ 1F ラウンジ/リコルド 】
「ベルンハルトの機嫌が悪い」なんて言う話を耳に挟んだのはほんの少し前。いつも通りの服装に着替え、2Fにあるバルコニーで本を読んでいた時だった。何時もよりも悪魔や子供が静かだと思ってはいたが、そういう事かと納得するぐらいにはその光景が目に浮かぶ。
軽いため息をついた男__否、強欲を司る悪魔である女は、読みかけの本を机の上に置いてめんどくさげに立ち上がった。長い赤髪を風で揺らし、扉を開ければ建物の中へと足を踏み入れてまた扉を閉める。
「ホントにもう...こんな天気のいい日何だから、機嫌良くすればいいのに。」
ゆったりとしたペースで歩きながら、そう呟いてまたため息を一つ。雲一つ無い晴天の日だからこそ機嫌が悪くなっているのかもしれないが、そんなの女の知ったことではなかった。放っておけばいいものの、こうやってわざわざ出向いてしまうあたり気にかけているのであろう。 他人に干渉する事があまりない彼女ではあるが、同じ「大罪の悪魔」には少し弱かったりするのだ。もちろん、自身の命を脅かすようであれば真っ先に排除しにかかるのであろうが。
トントンっとリズムよく階段を降りて、ラウンジの扉の前まで行けばノックを。最低限の礼儀は弁えてるつもりなのだろうが、返事を聞かずに扉を開けてしまうあたり少し一般常識に欠けている。 近くにいた悪魔の怯えるような声は知らぬふり、無駄な血は見たくないため子供を遠ざければ部屋へと足を踏み入れた。
「ちょっと、ベルンハルト。その凶悪顔と殺気溢れる雰囲気を引っ込めてはくれないかい?」
呆れたように首を振れば、扉の横の壁にもたれかかる。そのまま腕を組み、じっと見つめる姿はまるで男だ。初対面で彼女が女だと見抜ける者は、余程観察力があり勘が良い者だけ。それ以外は十中八九、逆の性別も勘違いしてしまっている。
まぁ、それを否定せずにいる彼女も悪い。「めんどくさいから」何て理由でそのままにするのは、まるで怠惰の悪魔である。実際は強欲の悪魔であるのだが。
凶悪顔と評したベルンハルトの顔を飽きもせずに見つめていれば、ふと思いついたように「あぁ」と声を出して口元を緩める。こんなもので機嫌が良くなるとも思えないが、言わないよりはマシであろう。
「仕方がない。お菓子でも何でも作ってあげるから、その機嫌をさっさと治してくれ。どうだ、名案だろう?」
- Re: 《中文》— アイネクライネ の 悪魔手記 —《本編開始》 ( No.15 )
- 日時: 2016/08/17 00:23
- 名前: 帆波 (ID: qsw8GWEd)
- 参照: http:/わかる人にはわかりそうな役。一体何ラトなんたら様なんだ…
【 二役目の胡散臭い人。お返事はまた明日させていただきます;; 】
- 悪魔用キャラシート -
「 初めまして、私はハーティー・パル=ノット。この館の住人……ではなく、ただの客人なんだ。ははっ、だからそう身構えないで欲しいな? 仲良くしよう! キミが人間でも悪魔でも、私はどちらでも構わないからさ 」
「 やあやあキミ、今お暇かな? ではよければ私の遊び相手を頼まれてくれないか。退屈が殺すのは猫だけではなくてねぇ。このままだと私も死んでしまいそうだよ。ここは一つ、世界がぽーんと景気良く消し飛びでもしてくれれば、私の一笑くらいの価値にはなるのだろうけど。いやいや、決してキミが力不足というわけではないよ? 」
「 悪魔が最上の邪悪だと思わない方がいい。何事にも更にその上はあるものだよ、キミらが理解できないだけで。今だって、比類なき混沌がキミの傍に這い寄ろうとしているのかも。——なーあんて、ね 」
「どうか気軽にハーティーと呼んでおくれ! そう呼んでくれる限り私はキミの隣人で、親切な友人で在れるのだから 」
[名前] ハーティー・パル=ノット / Hearty・Pal=Not
[性別] 男
[外見年齢]30代
[性格] 鷹揚で紳士的、だが度々意味深かつ物騒な発言で周囲を惑わす。悪魔にも人間の子供にも同様に明朗な態度で接し人当たりが良く聞き上手。しかし自分の事となるとはぐらかし深い所に踏み込ませまいと一線引いているような印象を受ける。諭し忠告する事はあれど声を荒げて怒ることはほとんどない。寧ろ何がそんなに愉快なのか不思議なくらいずっと笑っている。
楽しんだもの勝ち、楽しい事面白い事を心底愛している退屈嫌い。それ故自分を退屈させない存在にはすごく入れこむ。そうでなくても世話好きなのか、何か頼めば二つ返事で頼まれてくれるし、些細な事にも好意を示してくれる。根が生真面目なので交わした約束は必ず守る。相手が友人でさえあれば。といっても友人の条件のハードルは限りなく低く、たった一つ、自分を名前で呼ぶ事。それだけが友人の条件で、単純だが彼にとってはそれが全て。友人ではない相手にはかける言葉などないかのように存在自体を無視する。何にでも楽しさを見出すことにかけて天才であり、苦境や苦痛ですら楽しいと豪語し出す隠れ変態。なんというか、人生楽しそう。
[容姿]身長180センチ前後の長身痩躯で灰褐色の肌を持つ。腕、足、指に至るまで細長く骨ばっている。混じり気のない黒色の髪を肩甲骨の位置まで伸ばしており、後ろで一つに束ねている。結ぶのには灰色のリボンを使用。前髪は長め。全体的にウェーブのかかった髪質。薄黄色の目で、二重。下睫毛が長め。何より特徴的なのは目の模様で、瞳の部分が円ではなく万華鏡のように華やかで飾り気のある八芒星。口元は愛想良く弧を描いている。外見からして普通の人間でない事は明らかで、人外感を常に纏わせている。灰色のシャツの上から黒のインフォーマルジャケットを着、胸元にはくすんだ赤のアスコットタイ。下も黒のスラックスと、上下ともに黒々しい正装めいた格好をしている。アクセサリーとして黒く輝く10センチほどの多面体をネックレスとして首から下げている。色はほぼ漆黒で所々に赤い線が入っている結晶体。
[役柄] ゲスト
[能力] 色々な事をしてみせるが能力の詳細は謎。魔術的なものを得意としている様子。
[備考] 子供達が迷い込み始める少し前にイビル・ハウスに訪れ滞在している正体不明のゲスト。毎日悪魔や子供達と接しながら過ごしている。本人から聞けるのは「とても従者使いの荒いご主人様からのお言い付けで来ている」ということだけ。そのお言い付けが一体何なのかについては話さない。今回の滞在以前にも何度か訪問しており、一部の住人達にとっては見知った存在。一人称は私で二人称はキミか名前。大抵の事は何でもこなしてしまうが、あまり火には近づきたがらない様子。好きな物は面白い事と友人と美しいもの全般。自分の名前に並々ならぬ執着を持っており、ファーストネームで呼ぶものだけを友人としている。イメージソングは「ドクター=ファンクビート」。イメージフラワーは花蘇芳。
[募集/乗っかり]ハーティーのお気に入り( 性別問わず/数名 )
Page:1 2
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