二次なりきり掲示板
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- ・Seize the day『 中文 』
- 日時: 2015/10/23 08:00
- 名前: 寝退 ◆HyWhrnhVWU (ID: KVMT5Kt8)
【 prologue 】
時は中世、舞台はとある国の城塞都市。
希望を手にした者達は光へと続く門を開いた。しかしそれは結果として多くの人々を巻き込み苦しめる事になる。
『お前達が人間として生きる事を望まなければ、私達は人間として生き続ける事が出来たのに。』
ある者は隠された真実に一人涙を流し、白衣を脱ぎ捨てると決死の思いで拡声器を手にした。
真実を知った民衆達は悩み考え続ける事を余儀無くされ、多くの人々は未だ答えを求め続けている。
—— —— —— —— —— …
閲覧ありがとうございます。寝退と申します。初めましての方も日頃お世話になっている方も宜しくお願いします。当スレは城塞都市内の極秘研究施設で生み出された能力者達とそれに関わる人間達の、戦闘・恋愛・日常、割と何でもアリなスレとなっております。
今回は完全な中文スレとさせていただきます。その他の部分での変更もありますので、世界観やルールに一度目を通してから登録書を記入して頂けますよう宜しくお願いします。
世界観 >>1
ルール >>2
募集枠 >>3
登録書 >>4
【 参加者一覧 】>>5
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- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.151 )
- 日時: 2015/06/07 15:52
- 名前: ナタノ (ID: hNhLtowv)
(それでは離別ということで。お相手ありがとうございました!)
- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.152 )
- 日時: 2015/06/07 15:56
- 名前: フレア (ID: LHB2R4qF)
《了解しました、こちらこそありがとうございましたっ!!》
- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.153 )
- 日時: 2015/06/07 17:27
- 名前: 鯨 (ID: hNhLtowv)
>>146
「じゃあテオドールさんは?
悲しくて泣きたい事とかないん?」
フィロメーナはテオドールの我慢は良くないという言葉に首を傾げた。きっと彼は沢山の悲しみを背負って来たのだろう。優しさの中にぽつんと浮かぶ悲しさが黒色の瞳から滲み出ているのだ。
「きっとあるよね。ただ大人んなったら小さい時みたいに大きい声で泣いたりとか出来んでしょ?でも大きい声出して大泣きしたらスッキリするんよ。
そうやって心をほんのちょっとでも心を休ませてあげんと。そうせんとしんどくて明日を生きていかれんようになるよ」
フィロメーナは淋しそうに微笑んだ。そうして生きていけなくなって閉じこもったのがフィロメーナだ。泣いてもしょうがない事は分かっている。何かが解決するわけでもない。ただ涙を流すということには意味がある。
「涙ってね罪悪感の象徴らしいんです。じゃけん涙を流すことで辛い事とか悲しかった事を解放できるそうです。
忘れるんじゃなくて、解放するの。そうせんと悲しい気持ちがいつまでも私の中で渦巻いて可哀想じゃろ?だからテオドールさんも泣いた方が良えよ」
大人やけん難しいんかなぁとフィロメーナは空笑いした。それから少女のように顔を赤らめたテオドールにフィロメーナは目を見開いた。
「大げさなんかじゃないですよ。優しいしテオドールさん好きです、私」
それからへらりと相好を崩した。
- 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.154 )
- 日時: 2015/06/07 17:44
- 名前: JESSICA (ID: qJIEpq4P)
「……悲しいこと、ですか」
泣きたいことはないのか、そう問われてテオドールは苦笑して首をかしげてしまった。悲しいことも、泣きたいことも沢山あるはずなのにも、何も言えなかった。フィロメーナの素直な目に見つけられ、更に言葉は出てこなくなる。
「……罪悪感ですか……そう、ですね、俺は、いろんな罪を犯しました」
大声を出して泣けばその感情を解放できる。フィロメーナはきっと自分のことを心配して言ってくれるのだろう。寂しげな表情は彼女自身の身の上を考えているのだろうか。……彼女も、泣きたいほどの悲しみを背負っているのだろう。
テオドールも何とかその場で作れる最高の笑みを浮かべて見せたが、それも逆に自分の中でわだかまった何かを表に出してしまいそうになるだけだった。今此処で彼女に吐いてしまえばどんなに楽になるだろうかというほどの昏い罪の意識に、無意識に口角がいびつにゆがむ。
「……昔は、随分と泣いていました……でもそのうちに涙も枯れたようです。……涙は、いつか枯れるものですよ、フィロメーナさん。良いようにも……悪いようにも」
確かに泣いたところでその過去を忘れられる訳はない。ただ、自分の感情を解放してしまう訳にもいかない。自分が痛めつけられる分、自分の過去の中に消えていった敵も味方も、全員が”復讐”を遂げられるのなら。
「……俺は、あなたの思っているような人間ではありませんよ……あなたのような素直な人をだましているペテン師かもしれない」
忠告するようにそんな言葉を口にしたテオドールの表情は、今までの穏やかなものとはほど遠いとげとげしい雰囲気と暗く辛いものが含まれていた。ただ、と言葉をつづけた時には、その表情は微かに揺らいではいたが。
「……好き、なんて初めて言われました……フィロメーナさんこそ、お優しい方です」
- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.155 )
- 日時: 2015/06/07 18:29
- 名前: 鯨 (ID: N2kxI8Fy)
>>154
フィロメーナは少しだけ眉を顰めると、スタスタと歩いて酒瓶を取りに行った。戻りながら行儀悪くそれを煽る。難しい事を考えるには酒が必要だ。フィロメーナはぐいと袖で口元を拭うとうーんと小さく唸った。
それからうんうんと頷いてビシリとテオドールの引きつった笑みを指差す。先ほど煽った酒のせいで今までの気弱な言動は成りを潜めている。それどころか歳上であろうテオドールに敬語を使わない始末だ。
「その笑顔嫌い。なんで無理に笑うん?私別に笑顔でおってとか頼んでないし。
…人間はね、好んで辛いことを抱え込みたがるんよ。そうしたらこれだけ悲しんだら誰も自分を責めんじゃろうって心のどっかで思うけん。要するに自分のためよね」
フィロメーナは据わった目でテオドールに言う。なんて偉そうな態度だと思うだろうが酔っているフィロメーナはまるで怯まない。
「テオドールさん、涙は枯れんよ。きっとテオドールさんの心は今泣きすぎて疲れとるけん、涙が眠っとるだけなんよ。いつかまたテオドールさんの体が、心が今より元気んなったら枯れた泉が湧くみたいにテオドールさんの涙も目ぇ覚ますと思うよ」
解放は救いではない。一時期解放した悲しさはやがて自分に帰ってくるから。それが忘れないということだから。ただ、一度胸の外に出すことで多少の折り合いが着けられるようになるだけのことなのだ。それでも悲しさや辛さをずっと胸の内に留めておくよりはずっと楽になれる。
誰にでも幸せになる権利はある。だからこそフィロメーナはテオドールに泣いてほしいと思った。フィロメーナの目の前でなくたっていいから、この優しい人がどうか心を少しだけ休ませて明日も生きてゆけるように願わずにはいられなかった。
「私が思っとる様なも何も、会ったばっかりなんじゃけんそんなになんも思っとらんよ。ただ私に見せてくれた面は優しいなぁて思っただけ」
そしてフィロメーナは続いた言葉に噴き出した。あはははははと左手でお腹を抱えて笑い出す。
「私が素直?そんなん、そんなん……初めて言われた嬉しいぃぃぃぃぃ。全然素直じゃないけどぉぉぉぉぉぉ」
今度は途中で顔を片手で覆って急に泣き出した。なんて情緒不安定。これぞまさに酔っ払いの鑑。すぐに顔をあげたフィロメーナはテオドールの言葉に眉を片方だけぴんとはねあげた。
「えぇぇ?嘘じゃろ?
テオドールさんみたいに優しくてカッコよかったらみんな好き好き言うんじゃないん?」
納得いかないと言うように眉をしかめたフィロメーナは次のテオドールの言葉でへらりと笑う。
「優しい、かぁ。ほんまにそうじゃったら良えのになぁ」
- 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.156 )
- 日時: 2015/06/07 19:01
- 名前: JESSICA (ID: qJIEpq4P)
「……」
テオドールは驚きのあまり、フィロメーナの話をじっと、何を言い返すわけでもなく聞いていた。自分に対して全く物怖じせずに堂々と話し、自分に指まで指すフィロメーナの変貌ぶりに純粋に驚いていたのも理由があった。
しかしそれよりもさらに驚いていたのは、フィロメーナの話す言葉の内容だった。今までの彼女の言動からして——それこそ、テオドールが心配するほどの言動をしていた彼女から、その言葉が話されているとは思えないほどのもので、それは全て自分の心に突き刺さるもので、何も言えなくなってしまう。
何よりも自分のため、と言われた。その一言でテオドールは見てわかるほど戸惑ってしまった。今まで自分の感情が自分のために湧きあがっているとは思っていなかった。誰かのため、自分に命を奪われた人たちのためとばかりと思っていた。人は悲しみを抱えるものだと、フィロメーナは言った。彼女の話しぶりから、それが自分をからかっている様子には見えず、憤りを感じることもなかった。
自分は酔っていたのだろう。誰かのために自分を犠牲にしていると感じていた自分自身に。泣くこともできなくなった自分を慰めてくれる誰かを求めていたのだろう。それを、自分では気づくこともできなかった、フィロメーナに言われ、はじめて気づくことができた。
自分はあまりにも浅はかで、意地の悪い人間だ。テオドールは改めてそれを実感していた。実感してそして、フィロメーナの言葉に苦笑を洩らした。それは無理に出しているようなものではなく、自然にこぼれ出た様子だった。
「……そうですね、あなたとはついさっき会ったばかりで……俺もあなたのことを何も知らないのに」
何で自分はそんなことを言ったのだろう。見せてくれた面は優しいと感じた、といったフィロメーナを見て、ばつが悪そうに苦笑していた。
それから、笑ったり泣いたりと忙しいフィロメーナの様子に幾分戸惑いながらその様子をどうしようかと眺めていた。これも多分先ほどあおり飲んだ酒の影響だろう、止めることもできなかったが、彼女の様子を見ていたら気分が楽になるような気がした。自分にはない彼女の素直な感情が心地よい。
「……俺には親しい友人がいないので……誰かと話す機会も少なくて」
騎士団のことを思い出しながらそう言った。それでさびしいとも思っているが、強制的に作るという選択肢もない。以前自分と友達になってくれた青年のことを少し思い出しながら、フィロメーナの言葉に笑みを浮かべた。
「……あなたは優しいですよ、フィロメーナさん……ありがとうございます…………俺も、ちゃんと泣けるようになったら……ちゃんと泣きますね」
- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.157 )
- 日時: 2015/06/07 20:12
- 名前: 鯨 (ID: N2kxI8Fy)
>>156
テオドールの言葉を聞いてフィロメーナは何か言いたげに何度か口を開閉させた。結局何も言えないまま口を閉じてしまうと後ろからクレメルヒェンに鼻で突かれる。言っちゃいなよ、とその瞳が訴えているかのようでフィロメーナは決心して口を開く。
「その…テオドールさん、が良ければの話じゃけど…。私も引きこもってばっかりで友達おらんし、友達になって欲しいなぁ、みたいな…」
チラリとテオドールを見やったフィロメーナは顔を赤らめて俯いた。フィロメーナはこの年で友と呼べる人物が犬しかいないことを気にしていた。クレメルヒェンは最高の友人であり家族だがやはり人間の友達も欲しいと思わずにはいられない。いくらフィロメーナが犬が好きとはいえ彼女も一応人間なので。
そうして顔を背けていたフィロメーナはテオドールが言った言葉に眉を下げて笑う。こんな小娘の言うことをしっかり聞いて考えてくれるなんてテオドールはやはりいい人だ。
「そうじゃね、いつか子どもみたいに思い切り泣けたらいいね。そんでもしテオドールさんが泣いた時には大切な人が傍におって一緒に泣いてくれたら、もっといいよね」
テオドールの心と体がいつか今よりも安寧を取り戻し、涙の泉が戻ってきたら。どうかその時には彼の隣に彼を支える人がいますように。彼が一人で泣くことに、なりませんように。
- 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.158 )
- 日時: 2015/06/07 20:26
- 名前: JESSICA (ID: qJIEpq4P)
「……友達、ですか?」
初め、フィロメーナの言葉にテオドールは驚いてそう繰り返した。
自分なんかが彼女の友達になってもいいものだろうか。性別も違えば年も十ほど離れているであろう自分が彼女の友達と名乗ってもいいものだろうか。テオドールがよければ、と俯いてしまったフィロメーナを見ながらそんなことを考えていたが、彼女の提案は自分にとっても嬉しいことだった。
「……俺も、フィロメーナさんこそ良ければ……それと、クレメルヒェンが許してくれるんだったら」
主人を一番心配しているのは彼だろうと、テオドールはそうクレメルヒェンに笑いかけた。ずっと彼女の友達であり続けた賢い彼に許しを得られたのであれば、自分は彼女の友達だと言ってもいいと思えた。
「……傍にいてくれる人ですか……」
テオドールはその言葉に思わず苦笑していた。そんなものとはほど遠い所にいた自分は、きっと最後もあの戦場で誰にも気づかないまま息絶えるのだろうとそんなことだけ想像していたためだった。自分が泣いている時に、それに気付いてくれる人間なんているのだろうか。
「……そうですね…………そんな人がいてくれればいいですね」
苦笑してそう頷いた。それを見つけるのが自分の仕事のうちなのだろう。それを教えてくれたフィロメーナに心からの笑みを向けた。
- Re: 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.159 )
- 日時: 2015/06/07 21:11
- 名前: ナタノ (ID: N2kxI8Fy)
>>158
テオドールの言葉にフィロメーナは自分の横に座り込んでいたクレメルヒェンの前に屈み込む。クレメルヒェンは軽く首を傾げて突然近づいた主人の顔を舐め回す。フィロメーナが化粧をまったく施していないからこそできる技だ。困ったように眉を下げたフィロメーナに対しクレメルヒェンは異彩承知と言った様子でテオドールに向かってわんっと威勢良く一声鳴いた。フィロメーナはそれを聞いて嬉しそうに微笑んだ。愛犬の言葉が分かるのはフィロメーナだけだ。
「クレールも友達になりたいみたいです。クレメルヒェンじゃなしにクレールて呼んだげて下さい。
私は…そうだなぁ。…フィーロって呼んでください。フィロメーナって長いし。あ、それと敬語、要らんですからね」
ようやく敬語に戻ったフィロメーナはそこではた、と動きを止めた。その顔から血の気が失せてゆく。少し落ち着いた事で先の自分の言動を思い出したらしい。面白いくらいの勢いで顔が真っ青になってゆく。
「そういえば私…さっきめちゃくちゃ偉そうにタメ口で……ごめんなさいごめんなさい!!」
- 【中文 / 再建】Seize the day【募集中】 ( No.160 )
- 日時: 2015/06/07 21:26
- 名前: JESSICA (ID: qJIEpq4P)
クレメルヒェンの威勢のいい一声と、彼の言葉を理解したフィロメーナの言葉にテオドールは安心したように笑った。これで自分はフィロメーナと友達だと胸を張って言えるようになった。嬉しげに笑うテオドールの表情は幼い子供のようでもあった。
そしてどうやら少しは酔いがさめた様子のフィロメーナの慌てぶりに面白げに微笑むと、気にしていないよ、と敬語を外した普段の口調で相手を制した。
「……フィーロの言葉に励まされたし、自分のことがよくわかった……何より君が俺のことを考えてくれたことが嬉しかったから」
真っ青になったフィロメーナの様子をいくらか困ったように眺めながら、心から嬉しそうにそう笑い、ありがとう、としゃがみ込んでクレメルヒェンの頭を撫でた。
「……それに俺にも敬語はやめてほしい。……友だち同士、よそよそしいのは嫌だし、俺のこともテオ、と呼んで」
自分からそんなことを提案するのはテオドールにとって珍しいことだった。面白げに笑ってそう言うテオドールはふと思い出したように、フィロメーナが見つけてくれた本を手に取った。
「……これ、もらいたい……値段は?」
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