二次なりきり掲示板
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- 【一時期】『 トロイメライの隠し場所 』【閉鎖】
- 日時: 2015/11/06 14:57
- 名前: 佐鳥 (ID: zflF3NFd)
- 参照: ありがちだと知っていても、それでも俺はやりたいんじゃ。
お知らせ ⇒ >>406
新組織できました ⇒ >>407
真夜中の路地裏に、僕と君の二人きり。
あまりに大量で吸い取りきれなかった血液を思わず吐き出しては、ぐったりとして心臓を動かさなくなった君の顔をもう一度見つめた。だらんと垂れる頭を支える首には、二つの穴が目玉の様に開いていた。そこからどろどろ、紅い液が。それを見ても何も思わなくなってしまったのは、僕が本当に怪物になってしまったという証だろう。それを怖がることすらなくなった。
顔に飛び散った人間の血をべろりと舐めとる。
本当にくだらない。生者にも死者にも成りきれず、その狭間に存在しては世間に隠れることもなく、殺/戮を繰り返す。それしかできず生と死の瀬戸際に在り続ける闇の眷属。異端の一族。
そんな僕らを人々は、悪魔とか、“吸血鬼”だとか呼んでいた。
そう呼ばれるたびに、僕はいつも御伽噺を思い出す。
或る奇跡の十字架の話
————吸血鬼の弱点ともよばれる其れの中で、唯一、彼らに味方する十字架
————ここではない海の向こうの錬金術師が生み出した、魔法の十字架
それを手に入れる吸血鬼は、雨水であれ聖水であれどその体に受け入れ、杭を打ち付ける前に跳ね除ける屈強な心臓を手に入れ、月だけではなく朝日をも制することができるだろう。
もしも手に入れたなら、僕は昼を生きる存在になれるのだろうか。
もしも手に入れたなら、あの子に会いに行けるかな。
もしも手に入れたなら、僕等は——僕は幸せになれるのだろうか。
奇跡の十字架、その名を人呼んでトロイメライ
( ……残念だけど、それが欲しいのは君だけじゃない )
( 探せ、この国の隅々まで! 君が自由を手にしたいなら! )
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『 キャラ募集中でございます 』
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>>1 『 ご挨拶 』
>>2 『 世界観 』
>>3 『 募集枠 』
>>407 『 募集枠2 』
>>4 『 参加者様 』
>>5 『 登録証 』 ←(容姿の欄に追記しました)
>>6 『 規則 』(※必読。更新することがあります)
>>7 『 スポット 』
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- Re: 【じわじわと】『 トロイメライの隠し場所 』【イベントの】 ( No.309 )
- 日時: 2015/09/13 15:18
- 名前: フレア (ID: f/YDIc1r)
【赤月本部廊下→赤月隊長のオフィス付近/ヴェレーノ=ファルファッラ】
「ん...?あれは」
両手に大量の資料を抱えていたヴェレーノは、視界に映った黒髪を目で追った。自分よりも長身の人間、それも赤月所属の人なんてそうそういないと思う。だからこそ頭の中ではある程度誰だかわかっていて、近づけば面倒だと思っていてもなんとなく追ってしまうのは本能か。
よいしょっ、と女が持つにしては多すぎる資料を抱えなおしてその背中の主に声をかけるべく後をついていった。
自分よりかなり年上、そんな人に話しかけようなんて今日の自分はどうかしている。仕事の詰め過ぎで頭がやられたか、はたまたいつも自分のそばをうろちょろしているやつの性格が移ったか。できれば前者だと思いたい、似てきたなんてゴメンだ。
「上脇さん、隊長に御用ですか?」
驚かせないように、わざと気配を出して後ろから声をかける。
もしかしたら寝ているのかもしれませんが、起こしましょうか?と付け加えれば、目を細めて首を傾げた。その動作は年相応なのだろうか、雰囲気と容姿的に似つかわしくない。
【絡ませていただいたのですが、大丈夫だったでしょうか...!!】
- Re: 【じわじわと】『 トロイメライの隠し場所 』【イベントの】 ( No.310 )
- 日時: 2015/09/13 17:00
- 名前: 肉球 ◆V3sV8pUxpk (ID: J/brDdUE)
>>299
【どこかの暗い道/ウラジミール・アバルキン】
俺が母国の言葉を使うと奴は「お上手ですね」と褒める
「まあ……母国語だからなぁ……?」
日本語には慣れたがやはり母国の言葉を使うのは落ち着く。
もっとも二度と俺が母国の地に帰ることは許されていないのだが
『私は『観測者』です。吸血鬼である前に。だから、極力、人は襲わないようにしてますよ。』
奴がそう言った時には奴の姿は闇に包まれていて見えない
「そうか……こっちも殺す手間が省けて助かるな……」
吸血鬼を訓練を受けていない一般人が倒すなんて限り無く不可能に近い。言わば無茶だ
例えるなら赤ん坊が腹を空かせたシベリアの狼の前に置かれるような物だ
それか軍で『資本主義万歳』何て言う位無茶だな
『それから……襲わなくて正解でしたよ、『赤月』さん。それでは、今度こそ……『до свидания』。』
やはりバレていたか……
まあこっちも正体は解っていたから五文五文と言った所か?
奴のロシア語は多少片言だがなんて言っているのかはわかった
- VS助次郎 ( No.311 )
- 日時: 2015/09/13 18:05
- 名前: 佐鳥 (ID: LuHX0g2z)
>>309
【赤月本部廊下→赤月隊長のオフィス付近/上脇助次郎】
助次郎の鼓膜を震わす声は、大抵下の方から聞こえてくる。しかし、その落ち着きと愛想をもった大人びた対応をする誰かの声は、地上よりももっと上から、助次郎の首に優しい位置から聞こえてきた。
上脇さん、と声を掛けられればゆったりのっそりと振り返り、その人物が誰なのかを確認した。瞳だけを動かしてつま先から頭の先までを眺めてみる。ひょろりとした体に繋がる首、その上にはプラチナブロンドとでも呼ばれそうな月のように白い髪の毛をした頭が乗っかっていた。青い眸もその月白の髪も、恐らくはその女性らしからない身長も自分とは同じ人種でないことを意味しているのだろう。
赤月は国際社会だ。そのことに最初は驚いたけれど、馴染んでしまえば大した問題とは思わない。
「あー、ファルファッラさん。お疲れ様デース。それからご無沙汰してまーす」
ヴェレーノ=ファルファッラ。第一印象は確か「デカい女」それは今も変わらないままだ。
助次郎が口許に申し訳程度の愛想を作ってみても、それは何処か企んでいるかのような厭味ったらしさを纏っている。
助次郎を運ぶ靴の音がかつかつと響き渡り、話しかけてきた少女の目の前でかつりと停まる。
その丁寧な口調と言い、こちらに向ける社会人のような愛想の良さといい、どんな良い教育を施されたのかと聞きたくなるほど大人びている。しかし、信じがたいことだ。目の前の彼女はまだ未成年であり、れっきとした少女なのである。
質問をされている手前だったが、助次郎は目についた書類に気をとられ、人差し指をそれに向けてこう言い放った。
「んー? あららー、すっさまじい書類の数……まぁでも、君、しっかり者だから預けても問題ないと思うけどね。ソレ、一体なんの書類?あ、それとも僕が聞いちゃ拙いヤツとかぁ?」
だったらごめんねぇーとパタパタ手をふるその仕草すら、助次郎は何処かかったるそうで、嫌味っぽいのである。
【うぉぉぉぉぉヴェレーノちゃんwktk! かなり失礼な絡み方をしてしまって申し訳ないです; 良ければ、お相手お願いします】
- Re: 【じわじわと】『 トロイメライの隠し場所 』【イベントの】 ( No.312 )
- 日時: 2015/09/13 18:43
- 名前: 旁 (ID: 9yNBfouf)
- 参照: http://文章がふらふらする……(;´_ゝ`)
>ALL様
【 廃れた公園 / 篠目 】
公園の蛇口を捻り、だぱぱぱと勢い良く流れ出す水を使って顔を洗う。今酷い顔をしている自覚があった、表情じゃあ無くて汚れが酷いという意味で。食事の後はべたべたに顔も手も汚れる——という話をすると、大半の吸血鬼たちは呆れた様に『もっと大人しく食べろ』と言うけれども、言い訳したい。物語に出てくる吸血鬼みたくお上品に啜っては食べた気がしないし、絵面的にも私には辛いものが……それに生き物に歯を立てるのはちょっと。私は生前も踊り食いに魅力を感じないタイプだった。暴れられると捕食という二文字が生々しい。やだグロい。
ところでこの水すっごい冷たい。きゅっと蛇口を閉め、そこで拭うものを持ってくるのを忘れたことに気がついた。うーわ最悪、びしゃびしゃじゃーん……いや自業自得だけどさあ? うおー顔が寒い。
「あっ。あれだ、全力でブランコすれば乾くんじゃない? ヤバい天才かも知れない」
軽く乗ってみるとギシギシと鳴るブランコ。ギッギッ、ギシギシ。…………ギシッ。
私はブランコに乗るのをやめた。
「遊具に馬鹿にされた気分だよ畜生ぅぅぅもぉぉぉ!」
減量しろとでも言いたいのか……あれ吸血鬼ってダイエット出来んのかな……? 血の量を減らせば良いのかな? でも放っといたら血液駄目になるんですけど。腐るんですけど。ていうか血=栄養なの? 主に身体をつくる栄養素:血なの? 吸血鬼になった時から体重変化してないんだけど、これはもう一生変わらないんじゃあ——? …………私は考えることを投げた。ダイエットが吸血鬼にとっては存外面倒くさい研究テーマだった。
ブランコと違って耳に痛くないはずのベンチに腰掛け、ぶらぶらと足を揺らす。
食事はした、日が上るにはまだ結構な時間がある。今から戻って寝るのはもったいない気がする。でもなあ、うーん。
「都合良くなーんか無いかなあ……あはっ、まーそりゃあご都合主義過ぎるよねー」
【>ALL様 現状が今ひとつ把握出来てないので(オイ 、個人文を投げ込んでみます。手の空いている方で不定期浮上ですがそれでも宜しい方、ぜひお相手して貰えたら嬉しいです……!! むせび泣いて喜びます( 宜しくお願いします!】
【>>309 登録完了有難うございます!! こちらこそ宜しくお願い致します^^】
- Re: 【じわじわと】『 トロイメライの隠し場所 』【イベントの】 ( No.313 )
- 日時: 2015/09/13 23:14
- 名前: フレア (ID: wJNgr93.)
>311【赤月本部廊下→赤月隊長のオフィス付近/ヴェレーノ=ファルファッラ】
「ええ、お疲れ様です。ご無沙汰しております」
ぺこりと頭を下げれば、そう言葉を返して愛想のいい笑みを浮かべる。皮肉げないつもの笑みも、年上の前ではかなり引っ込むために嫌みたらしくはない。他人を見上げる、その行為が久しぶりで少し苦笑した。この身長を恨めしく思ったことはないが、やはり他の子と同じぐらいが良かったと思うことはあった。まぁ、遠の昔のことだけれど。
あぁ、この人は良く話が脱線する。そう思いながらも目線を上脇から手元にある資料に移す。内容は別に見られても構わないものだ、極秘資料なんて自分のようなものにもたせてもらえるわけがない。仕事で盗んだりはよくしているけど。
「吸血鬼関連ですよ。後は、新しく入るメンバーの素性とか...見られても問題はありません。」
イラつく、そうは思うけれどそれを表に出すほど子供ではない。これが同僚であったり、顔馴染みの先輩であったりすれば、イラつくような言葉を投げかけて煽ったりはするだろう。けれど目の前の男は自分より年も背も上で、そんなことが言えるほど親しくもないから我慢する。
視線を手元から隊長のオフィスの扉へと向け、先ほどした質問をもう一度した。今度返してもらえなかったら、さっさとこの場を立ち去ろう。
「もう一度お聞きしますが、隊長に御用ですか?」
ヘラリと、今度は少しめんどくさそうな笑みを浮かべた。
【イヤイヤ、こちらこそ扱い雑なるかもだけど許してください((
こちらこそ、お願いいたします】
- 【じわじわと】『 トロイメライの隠し場所 』【イベントの】 ( No.314 )
- 日時: 2015/09/13 19:03
- 名前: Dietrich (ID: 3YwmDpNV)
【夜中のとある道中/ラヴレンチ=ヴォスコボエワ】
「あ、今すごく適当じゃなかった?」
彼女の反応に、ラヴレンチは嬉しそうに振り返った。口では不満を言いながらも、その表情は至極嬉しそうだった。彼女はようやく、自分のこのお気楽な話しに付き合ってくれるような気分になったのだ。これはいいことである。
「スーパーヒーローって憧れないかい? 小さな女の子がプリンセスにあこがれることと同じ事さ。海外の超人的な力を持ってマントで空を飛ぶあの姿とか、身近で言えば、自分の命さえ投げ出しながら火の中に他人を助けに行く勇者とか。それがお仕事なんだから仕方がないけど、僕はそんな気にはなれないな」
実際、自分はヒーローに興味はなかった。神には少しだけ興味があった、ヒーローよりも大分現実味がある気がする。でも神様は結局自分の中にはいなかった。いたとしても、彼はもうこのちっぽけな兎の事を忘れているのだろう。
彼女が諦めも含められてはいるが笑っていた。それだけで嬉しかった、ラヴレンチも自然に笑っていた。これがもしかすると恋と言う奴だろうか。よく言うじゃないか、相手が笑っていたら自分も笑いたくなる。相手を笑わせたくなる。
「もしかしたら僕は君に惚れちゃったのかもね」
絶対に違うんだろうと確信しながらそんなことを言って見せる。惚れると言っても、色々な意味がある。恋愛的な感情である時も、神様として認めると言うことにも。
彼女が自分の神様になっていたらどうなっていたのだろう。きっと——きっと自分は、彼女を守るために何でもしていただろう。何となくそう思う、今でもそうなのだから。自分は神様を助けるためには何でもやるつもりだ。勿論、あのスーパーヒーローたちのように、自分の命を投げ出すようなことさえも。
「なんて、気持ち悪いね」
あははと能天気に笑いながら首をかしげて見せる。
彼女は何と葛藤しているのだろう。友だちの居所を心配しているのだろうか、それともこの世界にいるかどうか? どちらにせよ最悪の心配事だろう。大切な人を失うなんて、とても辛いだろうから。
「……待ってあげていて」
君は強いね。待てるんだから。
強い人じゃないと待てないんだよ。
ラヴレンチ自身がそうだった気がする。自分は待てなかった、自分は待つべきだった。神様を。愛を。でも待てなかった、彼女のように、今の彼女のように悩み苦しんだ挙句、待つこともできなかった自分は逃げたのだ。他の場所に。
「……でも、苦しかったら逃げても良いんじゃないかなぁ」
弱気な声だった。自分でも驚くほど弱々しい声にラヴレンチは苦笑で誤魔化した。もう何も言わない、彼女に何も言わないで、彼女の心を動かさない。彼女のありがとうの言葉、口許にかすかに浮かべられた笑みに少しだけ、息が止まる。
勇気が出る。初めて聞いた言葉だ、ラヴレンチはしばらくその意味を考えなければいけなかった。自分に対し、そんな言葉が投げかけられるなんて思ってもみなかった。ありがとう、そんな間抜けた言葉しか出てこない。
「こんな僕が役に立てて良かった」
君は本当にかわいい子だね。そんなことを言いたかったがそれこそ相手は気分のいいものではないだろうし。言葉を飲み込む。その代わりにふわりと笑って見せた。相手に自分が好意的であることを示したかった。
軽やかに自分の前に進み出た彼女の言葉に納得し、頷いた。彼女の表情を見て安心する。もうすでに自分の役目は終わったのだ。
「それじゃあ僕もこのあたりで。僕が変態じゃないことを証明しないとね」
笑みを浮かべてそういうと、踵を返して歩きだす。家は流石に見られたくないだろうし、後を追っているとも思われたくないだろうから。しかしふと思い出したこともあり、もう一度彼女へと振り返った。
「僕の故郷はロシアなんだ、もう何年も帰ってないし、言葉も忘れてしまったけどね。クローリクは僕の故郷で兎って意味、今度僕に会った時にはまたこうやってお話しよう、そうしないと孤独でしんでしまうから。映画のパンフレットはきみにあげるよ、またどこかで君と僕をつなげてくれるかも知れないからね」
唯一心残りなのは自分が彼女の事を何も知らないこと。しかしだから今度彼女に会った時の楽しみがある。彼女に一つだけ、自分の事をも紹介しておけば、彼女は自分を忘れないでいてくれるかもしれない。恐らく、優しい彼女は玩具の十字架も捨てないはずだから。
ラヴレンチは再び彼女の家と反対方向の道へと歩み出し、闇夜に消えて行った。
流れで解散させてしましましたが大丈夫だったでしょうか?
- やりとりまとめ! ( No.315 )
- 日時: 2015/09/13 22:15
- 名前: 佐鳥 (ID: LuHX0g2z)
【フリーの方、やりとりを集めてみました】
(やりとり)
上脇助次郎(PL:佐鳥)&ヴェレーノ=ファルファッラ(PL:フレア様) >>311 >>313 (場所:赤月本部廊下→赤月隊長のオフィス付近)
真谷色人(PL:ナタノ様)&真谷立花(PL:緋織様) >>279 >>302(場所:寂れた公園)
真谷才蔵(PL:佐鳥)&落花裏葉(PL:鯨様)>>274 >>281
(フリー)
三宮裕次郎(霧時雨様)>>305 (場所:とある夜道)
篠目(PL:旁様)>>312 (場所:廃れた公園)
霜乃(PL:フレア様) >>192 (場所:路地裏)
カリーナ・ベレッタ(PL:肉球様)>>224 (場所:赤月の寮の一室)
真谷琉優華(PL:RAIRA様) >>257 (場所:どこかの真夜中の公園)
——
【参考までにどうぞ! ちなみに解散間際のところは拾ってないです<m(__)m>やりとりをしているところに突っ込んでいくときは相手の了承を得てからが好ましいかと思われます。
それから、お願いなのですが出来ればレスポンスの際にはアンカーを振って下さると大変ありがたいです。やりとりの途切れ防止と、途中から入っていく人が今までのやりとりを追って行きやすくなり、流れの把握につながると思います】
- ※じわじわとイベントを準備しようとしているロールです。 ( No.316 )
- 日時: 2015/09/14 06:35
- 名前: 佐鳥 (ID: LuHX0g2z)
>>313
【赤月本部廊下→赤月隊長のオフィス付近/上脇助次郎】
頭を下げて、感じよく笑って、こんなこと10代の自分には出来なかった。礼儀礼節を叩き込まれた身のこなしと滑らかな日本語は、欧米を思わせる顔立ちをしていれど、きっと日本生まれの日本育ちなのだろう。まあ他人の出生なんて別にどこだってかまわないけれど。規律を正しく振る舞うヴェレーノを今一度見ると、相変わらず君は出来た子だねぇ、なんてまたいつもの調子でのたまった。
本当によく出来た子だ。就職先に赤月を選ばなくても十分生きて行けそうな気がするくらい。——それでもきっと、普遍的に振る舞えどそれだけでは人間の本性を見極められないのもわかるけれど。
「あ、ほんと? ふーん……そうなの」
しばらく助次郎の視線は珍しいものでも捕えたように彼女の腕の中を見ていたが、ヴェレーノの問いにふっと顔を上げた。
どうやら自分はまた、関係ない話をしていたようだ。其処に或る顔は先程のように明朗にほほ笑むことは無く、何処か苛立ちを孕んでいる。
相手を苛立たせるのは自分も極まりが悪いしいい気がしないし運が悪いと面倒臭くなる。話が脱線するのは大好きだけれどもそれならば仕方ないと助次郎は背筋をゆっくりと伸ばし、顔の位置を元に戻した。
「あー、そうだごめん。そうそう、隊長に用があンの。あー、だから……出来るなら呼んで」
【それでは今回もお互いさまで参りましょー^^b】
- Re: 【じわじわと】『 トロイメライの隠し場所 』【イベントの】 ( No.317 )
- 日時: 2015/09/14 07:22
- 名前: フレア (ID: wJNgr93.)
>>316【赤月本部廊下→赤月隊長のオフィス/ヴェレーノ=ファルファッラ】
「わかりました」
答えを返してくれたのに内心ホッとしながら、にこりと笑ってオフィス前へと歩みを進める。どうせこの資料を届けなければいけなかったし、ついでだついで。決して助けたりしたわけではない。
できた子だと、自分の後ろにいる男は言ったけれど、そんなことは微塵もない。ただ世の中の荒波に揉まれるのが早かっただけ、独り立ちするのが周りよりも早かっただけなのだ。顔色を見て、人とのパーソナルスペースを測って、うまいこと生きていく。そんなことができたからって、できた子とは限らない。
「隊長、お客様ですよ...たーいーちょー」
手がふさがっているから足でドアを叩く、が反応なし。いっつもいるのになんでいないんだよ、なんて内心毒づきながらも舌打ちすれば、資料を片手で持ち直して息を吸った。
なにをするか?そんなの決まっている。
「っし!」
鍵を開けて仕舞えばいい。
ポケットから取り出したのは細い針で、それを片手で器用に操りながら鍵を開けた。カチャっという音がしたのを聞けば、鼻で笑って扉を開ける。こんなことをしてもいいのか、とよく言われるけれど、もう何度もしていることだから問題はないだろう。「応等が無ければ問答無用で入りますんで」と、この前隊長に言ったばかりだし。
ドーゾ?なんて振り向いて言えば、ツカツカと中に足を踏み入れた。
【はーい( ´ ▽ ` )ノ】
- ぐるみゃあ ( No.318 )
- 日時: 2015/09/14 07:25
- 名前: 佐鳥 (ID: LuHX0g2z)
>>314
【夜中のとある道中/ラヴレンチ=ヴォスコボエワ】
彼女の反応に、ラヴレンチは嬉しそうに振り返った。口では不満を言いながらも、その表情は至極嬉しそうだった。彼女はようやく、自分のこのお気楽な話しに付き合ってくれるような気分になったのだ。これはいいことである。
嬉々とした声を放つ桜の花弁の様な唇がきゅっと上に引き上がる。その爛とする赤い目もどこか喜びを孕んでいる。不思議だ。先程出会ったばかりの時は、血を連想させる鮮やかな二つの赤に鼻白むくらいだったのに、今ではそれを可愛いとすら感じるのだから。
クローリクは女性のような顔立ちなのだ。これで後身長が2センチでも縮めて黙っていたならば、長身の美女とでも見間違ったことだろう。嗚呼、たとえ男でも綺麗な容姿で産まれてきた人がとても羨ましい。自分なんて化粧で取り繕っても所詮はこの程度なのに。
「適当なんかじゃないってば」
そんな可憐な男に、千草は笑って言い返した。嗚呼、心から笑えている。この心地よさは自分にとってとても大切な人といる時の落ち着きとよく似ている。安心していていられるのは今、一緒にいるこの人といることが楽しいと感じているからだ。
そう思うと、顔では笑っていられてもなんだか少しだけ寂しかった。きっと自分と彼は今日の夜が終わったらもう出会うことは無いのだろうから。一期一会の出会い。なんて、寂しがって俯きそうになるのもつかの間、クローリクはまた不思議なことをのたまうのだ。
「待って身近にそんな仕事の人がいるの? 映画の話じゃなくて?」
クローリクの言うことには時々ついていけない。また困惑に陥った千草は、思わずそう聞いたのだった。
惚れちゃったのかもしれないね、なんて言うクローリクに千草はまた一度だけ思考を止めた。惚れちゃった? 惚れちゃったってあの惚れちゃった? その言葉だけに思考が持っていかれて眩暈がするような心地だった。言うことは時々おかしいけれど、クローリクは黙っていれば確かに美しい人間であり、そんなにさらりと言われるとその言葉に不慣れな人間はどうしていいか解らなくなって身動きが取れなくなるのだ。
いつの間にか千草の世界は色を失った。そして色を持っているのは唯一人、どういうわけか千草に惚れちゃったなんて言うクローリクその人一人だけなのだ。
目を丸くして、狼狽しているとそのほの暗くなった世界の中で能天気にまた笑う。すると世界は元の夜道に戻った。ああ、なんだ。びっくりした。また気まぐれ言っただけか。
「心臓に悪いこと言わないで……びっくりするでしょ。てか、そんなこと軽く言っちゃダメだよ、引かれるよ?」
相変わらずうろたえながら、千草は顔を伏せた。嗚呼嫌だ。顔が熱い。きっと自分は真赤な顔をしている。顔を上げたらそれが彼にも伝わるだろう。今が夕暮れ時だったら、夕日のせいだなんてごまかしも仕えたんだろうけれど、残念だ。
不安に満ちた気弱な言葉に、千草は何も言わなかった。言えなかったのかもしれない。
彼は、誰かを待っていたんだろうか。それも健気に苦しみながら。その瞳の奥の闇が、揺らぐ。けれども千草が触れるのはいけないことのような気がした。それは彼にとってとても繊細なものなのだろうと、そう思った。ただ、触りたかった。「誰を待っていたの」と、聞いてみたくなった。
「うん、ありがとう。そだね、是非変態じゃないことを証明して」
ああ、こんな冗談めいたことまで言えるのに、彼のことを知らないがゆえに、きっと今も心の中に抱えている苦しみを聞けないでいるなんて。
ばいばい、そう手を振って歩き出す千草は、背中に彼の声を聴き振り返った。
彼の生まれた地を、彼の名前の意味を、クローリク自身が教えてくれた。そして一期一会かと思ったこと出会いがきっとそうはならないことを、彼自身が教えてくれた。其処に確信は無い、ただ彼が自分に預けたパンフレットと、それから十字架がそれを一緒に信じさせてくれる。
千草は待って、と小さく唇を動かした。
「千草ッ!」
叫んだ。自分の名前を。もう真夜中になるのにもなりふり構っていられずに、彼に自分の名前を届けたのだ。彼女はまた今までに出したこともない大声を出した。明かりのついている家は無い。
「それが、私の名前だからッ!」
それだけ叫ぶと千草は、振り返って自分の家へと走った。
ロシア生まれのさびしがり屋の兎、クローリク。
かれがくれたパンフレットと十字架はきっと絆となり懸け橋となる。
今晩の出会いを千草は忘れないだろう。
【呼びかけも無く解散的な雰囲気に持って行ってしまってすみませんです;; はい、問題ナシです!】
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