二次なりきり掲示板

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【一時期】『 トロイメライの隠し場所 』【閉鎖】
日時: 2015/11/06 14:57
名前: 佐鳥 (ID: zflF3NFd)
参照: ありがちだと知っていても、それでも俺はやりたいんじゃ。

 お知らせ ⇒ >>406
 新組織できました ⇒ >>407







真夜中の路地裏に、僕と君の二人きり。

あまりに大量で吸い取りきれなかった血液を思わず吐き出しては、ぐったりとして心臓を動かさなくなった君の顔をもう一度見つめた。だらんと垂れる頭を支える首には、二つの穴が目玉の様に開いていた。そこからどろどろ、紅い液が。それを見ても何も思わなくなってしまったのは、僕が本当に怪物になってしまったという証だろう。それを怖がることすらなくなった。

顔に飛び散った人間の血をべろりと舐めとる。
本当にくだらない。生者にも死者にも成りきれず、その狭間に存在しては世間に隠れることもなく、殺/戮を繰り返す。それしかできず生と死の瀬戸際に在り続ける闇の眷属。異端の一族。

そんな僕らを人々は、悪魔とか、“吸血鬼”だとか呼んでいた。

そう呼ばれるたびに、僕はいつも御伽噺を思い出す。


         或る奇跡の十字架の話


————吸血鬼の弱点ともよばれる其れの中で、唯一、彼らに味方する十字架

————ここではない海の向こうの錬金術師が生み出した、魔法の十字架


 それを手に入れる吸血鬼は、雨水であれ聖水であれどその体に受け入れ、杭を打ち付ける前に跳ね除ける屈強な心臓を手に入れ、月だけではなく朝日をも制することができるだろう。

 もしも手に入れたなら、僕は昼を生きる存在になれるのだろうか。
 もしも手に入れたなら、あの子に会いに行けるかな。
 もしも手に入れたなら、僕等は——僕は幸せになれるのだろうか。

 



   奇跡の十字架、その名を人呼んでトロイメライ


 ( ……残念だけど、それが欲しいのは君だけじゃない )

 ( 探せ、この国の隅々まで! 君が自由を手にしたいなら! )

- - - -

『 キャラ募集中でございます 』

- - - -

>>1  『 ご挨拶 』
>>2  『 世界観 』
>>3  『 募集枠 』
>>407 『 募集枠2 』
>>4  『 参加者様 』
>>5  『 登録証 』 ←(容姿の欄に追記しました)
>>6  『 規則 』(※必読。更新することがあります)
>>7  『 スポット 』


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Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -お知らせ- ( No.169 )
日時: 2015/09/14 23:35
名前: フレア (ID: wJNgr93.)

『 登録証 』


【赤月】


「ヴェノーレ=ファルファッラ。みんなからはヴェノとかファルとか呼ばれてるけど、まぁ好き呼んでよ。」
「ちょ、女の子扱いすんなって何度言えば...っ、あぁもうわかったから!頭撫でんなこのばかっ!」
「ほら、女の子がそんな重いもの持ってたら危ないよ。ったく、男連中に任せればいいものを...何って、僕が持つから。君はそっちの紙袋でも持っててよ」

『世界なんて不条理なもの、内側から壊せばいいだけじゃん?』


名前「 Veleno=Farfalla」
ヨミ「ヴェレーノ=ファルファッラ」

性別「女」
年齢「18」

性格「毒舌一人狼キャラっぽいが、どちらかといえばツンデレでありしっかり者。口では散々嫌味を言いながらも助けてあげる、意外に相手のことをしっかり見ていて些細なことにも気づいてあげるなどという、男であれば惚れそうなキャラだが残念ながら女。長く一緒にいる人はわかるが結構ワガママで子供らしい一面もあったりする。(パーソナルスペースに踏み入ることを許した人にしか見せない)可愛げのない奴、と言われることがほとんどであり昔は少し気にしてもいたが最近になって気にしないようにしていたり。女の子扱いされることにめっぽう弱く、されれば男であれば殴る蹴るなどを、女の場合はデコピンやチョップぐらい。かなり年上、また位が上だったりすると愛想の良い笑みを浮かべお手本のような対応をする。大人の世界で生きるのが上手くなった子供であり、自分に部が悪いとのらりくらりとかわして面倒ごとは避けようと傍観者側に。ヘラリとした笑みを浮かべる時は挑発したりうざくなった時、たまに浮かべる年相応の笑みは普段とのギャップがハンパないらしい。」

容姿「地毛である月色の髪は肩にかかる程度で、後ろの方で一つにくくっている。瞳は碧眼であり、血筋的なもので染めてもないしカラコンでもないらしい。身長は185程度の長身、その身長に似合わずひょろっとしている。右耳には穴を開けており、いつも銀色に光るピアスをつけているが左耳は穴すら開いていない。」
服装「スカートなどは一切履かず、基本的にチェックのシャツにデニム、スニーカーというラフな格好だが結構似合っている。胸はサラシを巻いてカバーしているため、首から下を遠くから見れば男に見えるらしい。身軽そうに見えていろんなところに武器仕込んでいるため結構重い、夏場は暑くて死にそうなほど。」

備考「使う武器は暗器がほとんどであり、基本的に接近戦は不得意。隠密系の方が得意なので、そういう仕事を任されることが多くなっている。同僚などから個人的な仕事を頼まれれば、「盗みや盗聴、なんでもいいけど報酬はきちんともらうよ?」と言って馬鹿にしたような笑みを浮かべる。これはもう一種の名物であり、とんでもない金額を言われて泣き喚いた人もいるとかいないとか...。毒を作ったりするのもお手の物であり、塗り毒を武器に塗ったりして使用している。一人称は「僕」二人称は「あんた」「キミ」「〜さん」などがほとんどで、年上でも男の場合ば平気で蔑んだりする。しかし尊敬する人、あまり話したことのない人に対しては基本的にさん付け。別に女が好きなわけでも、男が嫌いなわけでもない。愛称は「ヴェノ」か「ファル」」
その他「三人家族であり、母は普通の会社員だったが父が殺しなどを仕事にしている人だったためそこから学んだことも少なくはない。ちなみに母はそのことを知らず、闇の世界のことなんて微塵も気づいていなかった。ヴェノはそれが羨ましくもあり憎くもあったらしい、その頃の口癖は「一層の事堕ちてしまいたい」と言うもので、それを聞いた母に精神科に行かされたという嫌な思い出がある。両親は交通事故により死亡、それに吸血鬼は全く関与していない。というか吸血鬼に恨みがあるわけでもない。こちらに来た理由は父に恨みを持つ人間たちに追われていたため。国籍はイタリアで、入団理由は誘われたから。誰に誘われたかは本人が頑なに言わないためわからないが、どうやら敬愛している模様。「師匠が〜」と話しているのを度々目撃されているらしい。母国に思い出があるわけでもないので、こちらに来たのに特に不満はないと本人はいっているが、時折昔の話をしては悲しそうに笑っている。(やはり母国に愛着はある)強いて言えば言葉を覚えるのがめんどくさかっただけ。昔女子校に通っていたこともあるのか、そこらへんの男よりも立ち振る舞いが紳士で男らしくなっている。一般的に言う女の中の男、本人もそれを意識しているため嫌ではないらしい。意外に乙女チックで、フリルやぬいぐるみなどが好き。甘いものを見たら目を輝かせ、年相応の笑みを見せた後に恥ずかしがるようにそっぽを向く。周り曰く「なつかない猫を懐かせた気分に似てる」」

募集「メランを女の子扱いする同僚の男(よろしければ相棒とかになってもらえれ(((()赤月に誘った人」(2つまで可)

 
君が欲しいものは、いったい何?

「別に、何も欲しくはない...あぁでも、僕を女の子扱いするあのバカを懲らしめる為の力が欲しいかも。」



赤月キャラ作ってみましたw
こういう子好きなんですよね、本人の趣味爆発です(((

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -お知らせ- ( No.170 )
日時: 2015/08/10 16:17
名前: 鯨 (ID: S2/Ss8/E)

>>168

【どこかへ続く道の途中/落花 裏葉】

見た目によく似合う柔らかな喋り方の青年は驚いたと言って軽く笑った。笑った顔すらも何と言うか神々しいまでに綺麗だ。そしてきょとんと見開かれた瞳にやはり聞かれていたのか、と裏葉は頭を抱えたくなる。別に悪口を言ったわけじゃないけれど見ず知らずの女にいきなり綺麗なんて言われた普通は引くだろう。

「あぁ、ごめんなさい。物凄く整った顔してるから。今時の言葉ではイケメンていうのかなぁ、カッコいいねって…こんなこと言われても気持ち悪いよねぇ!」

裏葉はごめんなさいともう一度頭を下げる。この目の前の青年が優しそうな人で良かった。もしも変わった人だったら舐めた口をきくなとぶっ殺されていたかもしれない。イケメンは心まで爽やかだなんて素晴らしすぎる。

「私は顔が平凡だから性格も平凡なのかな…」

コンプレックスの多い裏葉はがくりと肩を落とす。ていうかこのこの青年といい輪廻といい裏葉の周りには顔面の偏差値が高い人が多すぎやしないだろうか。だから裏葉の平均的な顔が平均よりもやや下に見えるなんて悲劇が起こるのだ。

「あっは、おねーさん面白い人だね。綺麗なんて言われたの初めてかもー」

おねーさんと言われても裏葉は改めて青年に目を向ける。確かにこの青年の方が裏葉よりも年下のようだ。輪廻よりは年上に見える彼は成人しているかしていないかの間際くらいに見える。

「えぇ?貴方くらい顔が整ってたら色んな人に褒められるものじゃないの?私の顔見て見てよ。何の個性もないでしょ?」

裏葉は自分の顔を指差す。ミス平均値の名は伊達じゃない。自慢ではないが顔面の中で特別おかしなパーツはないが逆に特別整ったパーツも一つも存在しなかった。

こんな夜中に何してんの。青年に聞かれて裏葉はようやく当初の目的を思い出した。彼の顔が綺麗すぎてすこんと大事な事が頭から抜けていた。

「あの、人を探してるの。まだ十六の男の子なんだけど、見なかったかな?」

【私も佐鳥さんと才蔵さんと絡めて嬉しいです!才蔵さんは神々しい系イケメンですね( ・`ω・´)b】

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -本編解禁- ( No.171 )
日時: 2015/08/10 17:14
名前: RAIRA ◆zrgK2Yfuuo (ID: z5ML5wzR)

【どこかへ向かう道の途中/真谷琉優華】

「ええ。」

彼は何を思い出したのだろうか。私より年下の子達の事。そこから推測できることは何?きっと、彼は教育者かなんかだったのだろう。そうでなければこんなこと話さないし。

教師か。何となく似合うかも、と思わなくもない。うん。きっちりした感じの彼にはお似合いのご職業だと思う。私もバイトくらいはしたことがあるのだけれど、ちゃんとした職業にはついたことがない。無論、19歳と言う就職を考え始めなければいけない時期に吸血鬼になったから。

「まあ、凄いものね。あの暴れようは……」

彼女も笑太郎が暴れたところを見たことが一回くらいかあった。そのときは凄まじく怖かったなあ、と他人事のように思う。実際他人事ではあるけど。他の人たちがいなければ止めれなかった、と思った。
私も暴れたことがある。たくさんの人の血を吸って他の人も傷つけでさえした。

「そうだな、私の場合離しているということになるが。」

くすりと笑いながら、歩を進める。嗚呼、にしても情報がないのだったか。

「さて、どうしようかしら?私に案は何もないわ。」

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -お知らせ- ( No.172 )
日時: 2015/08/10 17:32
名前: 志摩 (ID: MvDA3keJ)

>>167
もちろん是非!!よければ3人で絡みたいですすすす!()

>>169
もし宜しければフレア様のヴェノちゃんの女の子扱いする、という募集を私のキャラクター、トウェインで乗っかっても宜しいでしょうか!

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -お知らせ- ( No.173 )
日時: 2015/08/10 17:40
名前: ナタノ (ID: S2/Ss8/E)


>>165

【寂れた公園/真谷 色人】

ブランコなんていつぶりかしらと言いながら、苦戦していた色人とはまるで逆に立花はブランコを勢い良く漕いでみせた。成人男性の出で立ちをした色人とは違い、彼女には恐ろしいほどブランコがよく似合った。彼女の綺麗な長い髪と赤いスカートがたなびいて色人は幸せな気分になる。可愛い女の子が大好きなのだ、色人は。

「ハナさん、ブランコ漕ぐの上手ね」

色人は立花の事をハナさんと呼んでいる。笑太郎のあだ名をつけたのと同じ法則でいくと立花はリッちゃんになるのだが、彼女が自分よりも年上である事を思うとそのあだ名で呼ぶのは憚られて、ハナさんと呼んでいる。近くで見ていてもどうやって漕いでいるのかよく分からないのだが、普通は皆ブランコに乗れるものなのだろうか。今度笑太郎にも聞いてみようと色人は思いながら立花が行ったり来たりするのを飽きずに眺めていた。ブランコに乗るとどう景色が変わるのだろう。
しばらくすると立花は強く地面に足をつけると、ブランコを止めて無邪気に微笑んだ。こんな笑顔を見ていると彼女が自分よりも年上である事など到底信じられない。これだから吸血鬼は面白い。色人も立花の無邪気な笑顔に微笑み返す。家族とこうして語らう時間は普段あまり多くはないから色人は嬉しくなっていつもよりお喋りになる。

「ハナさんと会うのは確かに久しぶりね。ハナさん相変わらず可愛らしいお洋服着てるわねぇ、すごく似合ってるわ」

色人はブランコを軋ませながらニコニコ微笑む。豪奢なレースにふわふわしたフリル。それが似合うのはひとえに可愛い女の子であるからだ。なんて素晴らしい芸術だろう。女の子とフリル、白いレースにドレス。この組み合わせは最早芸術の域に近いと色人は思っている。

「いいわねぇ、女の子はやっぱり華やかだわ。白いレースとかフリルとかそういうものが似合うのは女の子の特権よね」

色人はふと思い出したようにベストの下に着たワイシャツの胸ポケットから小さな包み紙を取り出した。可愛らしいピンクと白のドッドをした包装紙のそれを色人は立花に差し出す。

「この間雑貨屋で見つけて可愛くて思わず買っちゃったんだけど、私は使わないから。もし良かったらハナさん使ってくれない?」

包装紙の中には布で作られた小振りなコサージュが入っており、それは小さな花をモチーフにしている。可愛いものが好きだがそれを身につけることが周りから忌避の視線を受ける事になると色人はよく知っている。まぁ元々色人は可愛いものが好きなだけであって自分を可愛く着飾りたいとは思っていないのだけれど。

「それともこれは趣味じゃないかしらね」

【立花さんみたいなロリババア大好きです!】


>>166

【時計台の上/明日葉 萌】

霜乃の最後の言葉を聞いた時、萌は小さく唸った。明日葉と呼ばれるのはあまり好きではないのだ。というよりも名前に深い思い入れがあるといった方が正しいかもしれないけれど。

「うーん…好条件なんですけど、私、苗字で呼ばれるのはあまり好きではないんです」

明日葉という苗字は自分を捨てた親が萌に唯一残したものだ。萌という名前は萌を育ててくれた神父が萌の事を考えながらつけてくれた名前だ。どちらに愛着が湧こうかなどと問われるまでもないだろう。
萌は少しだけ悩んだ。これを受ければ安全な寝床と確かな知識が手に入る。そうすれば萌は今よりも安定した生活を手に入れる事が出来るだろう。何よりもう一人きりで過ごさなくても済む。教会で多くのシスター・神父と暮らして来た萌にとって孤独は飢えの次に辛いことだった。

「だから、ごめんなさい。霜乃さんは私に色んなものをくれると思いますしこんな好条件は他にないと思うんですけど、そこは私にとって譲れないポイントなんです」

それでも萌はきっぱりと霜乃の誘いを断わった。馬鹿なことをしているのは百も承知だけれど、萌を愛し育ててくれた神父が残してくれたものを大事にしたかった。それだけが今はもう会いにいくこともできない神父へのただ一つの恩返しだと、そう思っている。

「霜乃さん、涼しげなお名前でよくお似合いですね。雪のようです」

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -お知らせ- ( No.174 )
日時: 2015/08/10 19:31
名前: 緋織 ◆S2QRgg5fs2 (ID: XnbZDj7O)

>>173

【寂れた公園/真谷 立花】

楽しそうにブランコを見ていた色人に立花は乗り方を教えてあげようと口を開いたが、なかなかシュールな絵になることに気づいて口を閉じた。きっと私以外にも教えてくれる人はいっぱいいるのだろう。
相変わらず色人は立花をハナさんと呼ぶ。立花はそれを嫌だと思ったことはない。ただ色人があだ名をつけるときは、〜ちゃん、とつけることが多い。それなのにハナさんと呼ぶのはきっと立花が年上だからだ。妙なところで気を使われるのを立花は少し困惑していたと同時に自分が歳のように感じられ複雑な気持ちだった。
服を褒められ立花は小さく首をかしげると自分の服を見下ろす。ブランコにすわったまま足を伸ばしスカートを下に広げてみる。
赤いスカートから覗くふわふわとしたフリルとレースは立花のお気に入りだった。だから嬉しそうに頬を緩ませるとありがとうとお礼を言った。

「色人の服もいつもお洒落よねぇ。ベストなんかとても似合っていると思うわ」

彼は女子力が高い。彼の持つまとめられた綺麗な髪も、きっと中途半端な立花の髪よりも何倍も綺麗だと思う。サラサラと動くたびに揺れるそれはきっと絡まることを知らないのだろう、と少し羨ましげに色人の髪を見つめる。
そうだ、と思い出したように差し出された可愛らしい小袋を見つめ首をかしげた。自分に渡されたものなのか、と手を出すことに困惑していると色人が促してくれて立花はそれを受け取る。こんな可愛らしいプレゼントはいつぶりだろうか。
立花はまるで子供のように。実際見た目は子供なので何の違和感はないのだが、瞳をキラキラさせながら袋を開ける。

「可愛い…。えっ、これ本当に私がもらってもいいの?」

中身を小さな手のひらに乗せると立花は呟く。小さな花をかたどったそれはとても可愛らしく色人のセンスに思わず感心する。
そしてコサージュから視線を外すと嬉しそうな表情とは裏腹に出た言葉は疑問。あまりに可愛らしく若い子がつけているような物なため、なんだか自分にはもったいない気がしてきて不安になったのだろう。しかし立花はそのコサージュをとても気に入っているようで色人とコサージュをチラチラと交互に見てはその瞳に喜びの色をにじませていた。

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -お知らせ- ( No.175 )
日時: 2015/08/10 19:54
名前: Dietrich (ID: 3L0NyJ0C)

>>167>>172
 かぶってしまってましたね、申し訳ないです!
 私も加えていただけるのでしたらありがたいですっ!

>>171
【どこかへ向かう道の途中/真谷 笑太郎】

「…………ありがとう、助かった」

 長い沈黙の後、そう呟いて微かな微笑が口元に現れる。相手はきっと何の事を言っているのか分からないのだろう。彼女は自分に勝ったのだと、そう言うのはやはりどこかでプライドが許さなかったが。

 独り立ちして辛かったこともあったが、頼れる人は周りにいなかった。同じ職業の同僚たちに励まされることもあったがそれは空虚に等しかった。今、何も知らない彼女にかけられた言葉ほど、今までの後悔が報われるものはなかった。素直な感謝が漏れ、今の現状に幸福を感じる。

「見たことがあるのか」

 仲間内だ、一度ぐらいは見たことがあるのだろう。できるだけ戦闘時以外のそういうことは控えているつもりだったが。やはり其処の記憶は消え去っているのだろう。

 そう言えば自分は彼女も含め、仲間の優しい一面しか知らない気がした。彼女は自分が制御できずに暴れたりするのだろうか。一見冷静とも見える彼女が暴れるところは想像がつかなかった。

「俺は時折手をかまれる」

 使いこなせない感情を手で弄んでいる。それを閉じ込めている。彼女はそれを使いこなせているのだろうか、そうであるなら羨ましい。自分自身が嘘であったとしても、自分自身がコントロールできるなら。……まぁどちらにしろ不安は抱えてしまうのか、今の彼女のように。

「情報がないなら一緒に行動するよりも別れた方がいいだろう。広範囲を二つに分けた方がやりやすい」

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -お知らせ- ( No.176 )
日時: 2015/08/10 21:02
名前: フレア (ID: wJNgr93.)

【時計台の上にて/霜乃】

「譲れないものは、誰にだってあるから」

申し訳なさそうな彼女がなんだか可愛くて、近寄ればその頭を撫でてクスッと笑った。「気にしないで、私もそうだったから」そう言って手を離せば、トントンっとヒールの音を鳴らして後ろに下がる。一歩足を踏み外せば地上に落っこちてしまいそうな場所までくれば、首を傾げて不思議そうにした。

「涼しげ...?霜乃の名前が?」

冷たいと、寒いと言われたことは多い。名前は性格を表すね、なんて嫌味を言われたことも一度や二度ではなかった。だけど涼しげ何て言われたのは初めてで、だからこそ少し戸惑ってしまった。








【あ、はい!主さまからの了承がでましたらどうぞよろしくお願いいたします!!】

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -お知らせ- ( No.177 )
日時: 2015/08/10 21:43
名前: 千田 (ID: floOW.c4)
参照: 撫斬の備考のところに設定を少し付け足しました。

>>ALL様

【廃校舎のグラウンド/撫斬】

暗闇の中にそびえたつ校舎はそれだけで雰囲気があるのに、窓ガラスが割れており壁面は風化して至るところに亀裂が走っている廃校舎だとよけいに“ナニ”かがいそうな気がする。

街からそんなに離れていないのに廃校になってしまったのは少子化の煽りを受けて経営難になってしまったからなのか。そもそも少子化の原因は出生率の低下なのか、それとも、人間が“食物”に成り下がったからなのか。

「イチ、イち、にい、さん、ご、はち、ジュウサン……」

そんなどうでもいいことを考えながら広いグラウンドに白いチョークで数字を書いていく。しかし、やっぱりどうでもいいと思ったのか思考を止め、規則正しい数字を呟きつつ書くスピードを速める。
いつの間にかグラウンドの端まで辿りついていたことに気づき、撫斬は書くために四つん這いになっていた姿勢を崩して膝のあたりについた土を払いながら立ち上がる。

「……ンー、とりあえずこれでいいかナァ」

顔を上げ満足そうに伸びをすると、夜空に浮かんだ美しい月を視界の端に捉えた。


【文を投下させて頂きましたが、「もう動かせるキャラいないけど乱入させてやってもいいぜ」という方がいらっしゃいましたら声をかけてくださると嬉しいです(( 動かせるキャラがいましたら是非お相手して頂きたいです!】

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -お知らせ- ( No.178 )
日時: 2015/08/10 21:25
名前: ナタノ (ID: S2/Ss8/E)


>>165

【寂れた公園/真谷 色人】

「ふふ、ありがとう。このベスト、自分で縫ったのだけれど似合ってるなら嬉しいわ」

色人はベストに目を落とした。昔、店で仕立ての良いベストを見て欲しくなったのだが、とても手が出せる値段で無かったため見よう見まねで自分で作ってみたのだ。
手渡した包装紙を立花はまるで子どものように目を輝かせながら開いている。輝く瞳はまるで大きな宝石のようで綺麗だった。そこまで嬉しそうにされると色人も嬉しくなって彼女が包装紙を開いていくのを微笑みながら見守る。意外にも表情豊かな彼女の一挙一足投を見守るのはこちらまで楽しくなる。

気に入ってもらえたのは一目で分かったが何故か立花はそれをもらうのを少しばかり遠慮しているようだった。少しばかり考えてその理由を思い当たった色人は立花の小さな手からコサージュを取ると、フリルで溢れた彼女のドレスエプロンの胸元にそっとコサージュを取り付けてやる。小振りなそれはフリルの中でもしっかりとその存在を主張し、しかし服のバランスを乱すことなく慎ましやかに立花の胸に咲いた。
色人はコサージュの向きを丁寧に調節し手を離すと眩しそうに目を細める。

「ほら、よく似合うわ。ハナさんは名前に花って文字が入ってるだけあってお花をモチーフにしたものがとても似合うわね」

ほら、その頭の飾りとか。と色人は立花の髪を指差す。本当に名前のように花のような人だ。その可憐な姿も、花が開くような笑みも。

「ねぇハナさん。これ貰ってちょうだいよ。これはハナさんがつけるのが一番似合うと思うわ」

立花は子どものように見えても子どもではない。子どものように何の遠慮も憚りもなく物事を捉えられないのだ。なんだかちぐはぐね、と色人は思う。子どものように微笑んだかと思えば大人びた面も見せる。だから色人は尊敬と親愛を込めて彼女を『凛と立ち咲く花のように気高くて可憐な人』、ハナさんと呼んでいる訳だけれど。

>>176

【時計台の上/明日葉 萌】

もう何年も誰も触っていなかった頭を撫でられて萌は頬を赤らめた。まだ教会に入ったばかりの頃は神父様がよく頭を撫でてくれたっけ、と萌は思い出すと懐かしくてたまらない。そういえば霜乃は何才なのだろう。顔だけ見れば萌よりも年下に見えるけれどその動作や発する言葉はとても大人びていて知的だ。
トントンと軽やかにヒールを鳴らしながらギリギリラインまで下がる霜乃に萌ははらはらする。

「危ないですよ?」

彼女ほど人なら自分の力量をよく理解している筈だからきっと彼女はここから落ちても平気なのだろうけれど、萌の心臓にはあまりよろしくない。それから戸惑うような声の霜乃に萌は微笑んで頷く。

「えぇ、涼やかではないですか?凛として、サラリと流れるような爽やかなお名前だと思いますけれど。
え、何かお気に触りましたか?」


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