二次なりきり掲示板

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【一時期】『 トロイメライの隠し場所 』【閉鎖】
日時: 2015/11/06 14:57
名前: 佐鳥 (ID: zflF3NFd)
参照: ありがちだと知っていても、それでも俺はやりたいんじゃ。

 お知らせ ⇒ >>406
 新組織できました ⇒ >>407







真夜中の路地裏に、僕と君の二人きり。

あまりに大量で吸い取りきれなかった血液を思わず吐き出しては、ぐったりとして心臓を動かさなくなった君の顔をもう一度見つめた。だらんと垂れる頭を支える首には、二つの穴が目玉の様に開いていた。そこからどろどろ、紅い液が。それを見ても何も思わなくなってしまったのは、僕が本当に怪物になってしまったという証だろう。それを怖がることすらなくなった。

顔に飛び散った人間の血をべろりと舐めとる。
本当にくだらない。生者にも死者にも成りきれず、その狭間に存在しては世間に隠れることもなく、殺/戮を繰り返す。それしかできず生と死の瀬戸際に在り続ける闇の眷属。異端の一族。

そんな僕らを人々は、悪魔とか、“吸血鬼”だとか呼んでいた。

そう呼ばれるたびに、僕はいつも御伽噺を思い出す。


         或る奇跡の十字架の話


————吸血鬼の弱点ともよばれる其れの中で、唯一、彼らに味方する十字架

————ここではない海の向こうの錬金術師が生み出した、魔法の十字架


 それを手に入れる吸血鬼は、雨水であれ聖水であれどその体に受け入れ、杭を打ち付ける前に跳ね除ける屈強な心臓を手に入れ、月だけではなく朝日をも制することができるだろう。

 もしも手に入れたなら、僕は昼を生きる存在になれるのだろうか。
 もしも手に入れたなら、あの子に会いに行けるかな。
 もしも手に入れたなら、僕等は——僕は幸せになれるのだろうか。

 



   奇跡の十字架、その名を人呼んでトロイメライ


 ( ……残念だけど、それが欲しいのは君だけじゃない )

 ( 探せ、この国の隅々まで! 君が自由を手にしたいなら! )

- - - -

『 キャラ募集中でございます 』

- - - -

>>1  『 ご挨拶 』
>>2  『 世界観 』
>>3  『 募集枠 』
>>407 『 募集枠2 』
>>4  『 参加者様 』
>>5  『 登録証 』 ←(容姿の欄に追記しました)
>>6  『 規則 』(※必読。更新することがあります)
>>7  『 スポット 』


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Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -本編解禁- ( No.119 )
日時: 2015/08/07 18:57
名前: 緋織 ◆S2QRgg5fs2 (ID: wGslLelu)
参照: http://あばばわロリババア投下いたします…!

『 登録証 』


【真谷家】


「あらはじめまして。立花って言うの。……え? ガキですって? やだ、私きっとあなたより年上よ」
「ぁ、あの…、道に迷ってしまって…っ。ここはどこですか…?」
「あぁやだやだ。弱いものいじめっていうのかしらね? 1人に寄ってたかって圧をかけるあれ。……私ああいうの大嫌い。」

『あは、屈辱よねぇ。子どもだと思ってた子なんかに殺されるなんて!』


名前「真谷 立花」
ヨミ「マミヤ リッカ」

性別「女」
年齢「13」

性格「引っ込み思案でおどおどしたりしてまるで迷子を装い弱い幼女を演じその"可哀想な幼女"に釣られた人を食らっていくスタイル。演技派。内心それを嘲笑っており、なにより楽なためこの年齢の姿で吸血鬼になったことを心底感謝している。
実際はもっと大人びてはっきりと物を言ったりするし、なにより気分屋で我儘。自分が永遠の少女ということをいいことに時折ぶりっ子をぶっ混んできたりと吸血鬼として生きていることを楽しんでいる模様。実際長いことこの姿でいるため考えが年増で現実を見ているためあまりに突飛なことなどを口にすることがおそらく無い。」

容姿「全体的に髪の色素が薄くクリーム色に近い茶色をしている。傷んでいるのか先天的なものなのか不明だが毛先にいくにつれクリーム色になっている。瞳だけは黒く髪と不釣り合いになっているためコンプレックスを感じている。また瞳孔がガン開きになっている。後ろ髪は長く低い位置で二つに縛っている。150センチないくらいで小さく顔立ちも幼い印象を受けるが、時折大人びた表情を浮かべる」
服装「白と赤を基調としたエプロンドレスを着ている。スカートはレースでふわりとしており、女の子らしい作りになっている。白と黒のストライプのタイツに茶色の木製のヒールでできた革のブーツを履いている。まるで純粋で無垢な少女を気取っているように、頭に小さな白い造花をあしらったリースをしている」

備考「生前は、まさに今立花が演技で使っているようなタイプの少女で、学校でいじめにあっていた。自分の意思を伝えることが苦手で親にも相談できなかったためある日自殺を決意する。しかし、その日からか立花にたまたま泣きながら立ち寄った公園で友達ができた。立花よりずっと年上で決して同年代とは言えなかったが、不思議とその人とは話すことができた。何回か会って話したが、自殺の意思を曲げることをしなかった立花は真夜中に外で自殺をしようとした。昔すぎてどうやろうとしたのかは覚えていないが、寸前のところで誰かに手を引かれ見てみると公園のお友達だった。ここから記憶が無く、一度死を経験した。
目がさめると真谷家に居て、迎え入れられた。生前のことは相当トラウマらしく、性格もガラリと変えてしまった。故に立花は人間の血肉を啜る吸血鬼になったことを一度も後悔はせずむしろ暖かい家族を手に入れたようでとても幸せだった。自分を吸血鬼にしてくれた人は未だに見つからないが無理に見つけようとはしていない。
あまり会うことが少ないにもかかわらず当主に懐いており、当主のことが(家族という意味で)一番大好きで仕方がないらしい。
吸血鬼としてもちゃんと腕は立つ方で、むしろ嬉しそうに殺しを行っていく。行く手を阻む邪魔なものはとりあえず切っていく。
自分の背と同じくらいの鎌を持っており、刃の中心部には宝石が埋め込まれている。使える黒魔術は血でできた伸縮可能の鞭。しかし使うには自分の血が必要であまり使いすぎると血が足りなくなり倒れてしまうことがあり、長時間の戦闘は不向き。
変身できる獣は大きなカラスのような猛禽類。長い距離と時間を飛ぶことができるため伝言役や偵察などを頼まれることもある。また途中で着地した際は武器である鎌を持たないためかなり不利になってしまうというデメリットもある」
その他「生前の苗字は【日下部くさかべ
吸血鬼になり真谷家に所属してから10年ほどは経っている。
そしれ酒癖が悪い。特にワインが好きで主に赤ワインを好んで飲む。この見た目でワインを飲む姿は異様。相当飲まない限りは酔わないが、酔ったら場所構わずどこでも寝てしまう。見た目は少女中身はババア。」

募集「立花の性格を理解し呆れながらもお酒に付き合ったりしてくれる仲の良い腐れ縁のような同じ所属の人(どんな人でもどんんとこいです!」

 
君が欲しいものは、いったい何?
「お酒。ああでもそんなものはいつでも手に入れれるわよね。……あぁ! トロイメライだったかしら? あれをさっさと手に入れて当主様に会いに行きたいわ!」


——

同性愛(男性同士)「◯」
同性愛(女性同士)「◯」
異性愛「◯」
多少のグロ描写(直接的でないもの)「◯」
多少の性描写(    〃     )「◯」
ヤンデレ表現など「◯」


【お久しぶりです覚えていますか…!ライと名乗っていたものです。マフィアのスレでは大変お世話になりました!
とても魅力的な設定で、是非とも参加したいと思いましてキャラ投下いたします。
個人的にものすごくロリババアが大好きなのですが、他の参加者様のキャラに似てしまわないように頑張ったつもりです…w

過去質問でもあったと思いますが、自分の言葉で質問させていただきます。
立花の年齢は13になっていますが、これは吸血鬼になった年齢ということでよろしかったでしょうか。一応設定上10年ほど吸血鬼をやっているということなので、その他の項目にも書いておきましたが問題ないですか?
根本的に吸血鬼になったばかりではないといけない。とか、その他の設定で引っかかる場所があるということでしたら即変更いたしますのでよろしくお願いします】

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -本編解禁- ( No.120 )
日時: 2015/08/07 17:57
名前: 佐鳥 (ID: LuHX0g2z)

>>115

【ああああスミマセン;; 訂正させていただきました! 改めまして乗っかり有難うございます! 絡むときはよろしくお願いいたします^^】

>>117

【後で返信させていただきます! そして霜乃さんに対するイメージ合っていたようで良かったですw そうですよね声も下野さんのはずがな(((ry あ、えーと/はですね、なんというか主がアクセス禁止を警戒して入れているものなので別に入れなくても問題ないですよb】

>>118

【私は一向に構わん!← フレアさんさえよければ歓迎いたします。萌さん初絡みや……】

>>119

【見た目は少女中身はババア、吸血鬼リッ((殴
 すみません、プロフチェックを終えて思わずやりたくなってしまいました… お久しぶりでございます。もちろん覚えておりますよ! あの時はお世話になりました<m(__)m> プロフチェックさせていただきましたが特に問題はありませんので、参加OKとさせていただきたいと思います! ロリババア私も大好きです^^ キャラ被りの件も考慮しつつ作って下さったようで有難うございます<m(__)m> 
 
 質問有難うございます。
 はい、プロフの年齢の項目には吸血鬼になった年齢を書いていただければと思っております。むしろ吸血鬼としての経歴(!?)のことについて備考欄に書いていただけたのはありがたい事だったかなと思いますし問題ないです。
 いえ、吸血鬼になったばかりでなくても特に問題ないようにしているので変更しなくても大丈夫です! 

 主の説明が足りないばかりに混乱を招いてしまって申し訳ありません; もう少しわかりやすいように登録証を編集しようと思います。他にも何か不明な点などございましたらいつでも質問受け付けていますので宜しくお願いします!!】

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -本編解禁- ( No.121 )
日時: 2015/08/07 20:52
名前: フレア (ID: M0NJoEak)

【あ、私も全然オーケーですよ!】

【りょーかいしました!見た目ロリの声がショタとか...(((
あ、そうなんですねっ。ならよかったですーw】

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -本編解禁- ( No.122 )
日時: 2015/08/07 21:09
名前: Dietrich (ID: 3L0NyJ0C)

『 登録証 』


【赤月】


「やぁこんばんは、僕はクローリクって言うんだ。その名の通り寂しがり屋でね」
「世界って言うのは美しいよね、こんなにも沢山の光で溢れてる」
「僕だけの神様、僕だけの穏やかな世界……嗚呼、僕はその地面に尊敬と自愛を込めてひざまずいてお祈りをするよ!」

『寂しがり屋のクローリクは独りにならないように頭を働かせるんだ』


名前「Lavrenti=Voskoboeva」
ヨミ「ラヴレンチ=ヴォスコボエワ」

性別「男」
年齢「23歳」

性格「へらへらとしたあっけらかんとした性格。目を離せばすぐにいなくなり、忘れたころにひょこっと帰ってくる神出鬼没な人物で、手品のように人の目を盗んで様々な所に行くことが大好き。また人を騙すのも好きで悪戯をするときの顔はどんなことをするときよりも生き生きとしている。悪戯のレベルは自分の中にある理不尽なランク付けの好きな人ランキングで決まっており、上位の人物には膝かっくんや浅い落とし穴ぐらいで済むが、下位になればなるほど仲間内でも生命にかかわる悪戯を仕掛けることもある。しかし一応自称仲間思いで毒を使うときは解毒剤を用意していると笑顔で語る。仕事となるとがらりと性格は変わり、命令は確実にこなしていくがその中でも遊び心は忘れない。どれだけ可憐に相手を抹消し、どれだけ仲間を驚かせるかに全ての実力を使う。その為無駄な動きが多く、見た目にそぐわず体力が凄まじく、逃げ足が速い。手先が器用で仲間を驚かせるためだけに掘る落とし穴の深さは異常。時々自分で掘ったそれにはまっているが実に優雅に助けを求める。また本当に手品も得意。機械をいじるのも好きで、隙あらば色々なところに盗聴器を仕掛けてよく怒られる。自分の事をクローリク(ロシア語で兎という意味)と称しており、あまり本名を名乗らずに大体はクローリクと名乗る。怒られてもしばらくはそれでしらを切る。あまり本名が好きではない様子。根は暗く、寂しがり屋だと言うがその一面を見る人物は少ない。友人、に類した言葉を聞いた時にだけ、鬱を帯びた苦笑を洩らすことも。自分の中で自分の神様を決める癖があり、ころころ変わっていくが気に入ればかなり執着する。どんなに突っぱねられ、嫌われようがお構いなしに笑顔ですり寄っていく。其処に恋愛感情はないらしく、男女関係なし。彼の神様になったら最後、飽きるまで付きまとう。自分の名前を噛まずに言い終えた人にはもれなく頭撫で撫でのご褒美が待っている。」

容姿「猫っ毛の腰まで伸ばしたストレートの薄い金髪に柔らかな空色の目を持つが、大体赤いカラーコンタクトを付けている。真っ白な肌で唇は微かな桜色。背は170センチと平均的で体つきが細いため黙っていれば女性。ふちなしの眼鏡をかけていてかなり度が強いが外していても平気な様子。」
服装「戦闘時には動きやすい野戦服のような格好をするが、普段は落ち着いた色の分厚いコートにマフラー、帽子を一年中身につけて汗一つかかない。またかなり高い真っ赤なヒールを愛用している。」

備考「純粋なロシア人で、親が賭博によって破産し、親戚に預けられるが、放任主義だったその人物からも見放され、6歳の時に日本の全く身に覚えもない人に引き取られた。熱心なキリシタンだった彼は幼いうちから捨てられる自分の運命をどうにか変えようと神に毎日ひざまずいていたがある日引き取ってくれた日本人から教えを受け、唐突に思い当って祈りをきっぱりとやめ、今では無神論者となっている。最初の自分の神様はその日本人だったが吸血鬼にころされた。その復讐のために赤月に入る。しかし、今では一人の人物を今までにない上質の神様として崇めており(募集します)、本人いわく復讐どころではないらしい。両親の愛を知らないため、知識としての愛を求め、自分を寂しいとしんでしまう兎に称しているが、本気で愛してほしいかは不明。自分の神様に振り返っては欲しくない様子。自分はただその人のために地面にはいつくばっているだけでいいらしい。子どもの頃の両親に捨てられたトラウマと学生時代に受けたいじめから元々の可愛らしい少年は消滅し、今はただ人をいたずらにはめてからかう外側だけが残っている状態。中が空洞のため、芯から感情をゆすぶられると非常に脆く、一度壊れると二度と戻れないと恐怖しているから、常におどけたように笑っている。武器は主に通常サイズよりも一回りほど大きなジャックナイフ二本だが、分厚いコートの下に小さめながら自分で調合したプラスチック爆弾を常に持ち歩いている。戦闘時も同様。」
その他「甘いものが大好物で悪戯の次に大好き。目をキラキラさせてほおばる姿はスイーツ好きの女子。また海外ドラマとお笑い番組も好きでよく一人でビール片手にテレビの前でげらげら笑っている。暇があったり休暇があれば自分の神様の家を盗撮、盗聴、侵入計画を立てているか、落とし穴を掘っているか、映画館に走っている。一人が寂しいとほざきながらほぼ一人でいろんなことを楽しんでいる寂しい人。いざ誰かに誘われても気になる映画やテレビ番組があったら何も考えずに断るため、周りから色々と矛盾していると思われているが本人の思考は理路整然としているつもり。また、嘘か本当か、彼の見ている世界には金色の光が花弁のように散る時があるらしく、綺麗だなぁ、と呟いて空を見上げている時はそれをじっくり鑑賞している時。幼いころから見えていたらしく、最初は神のお告げだと思っていたが年を増すごとに回数や花弁の量が多くなり、最近はちょっと怖くもなってきている。」

募集「一番大っ嫌いな人、彼の唯一の神様」

 
君が欲しいものは、いったい何?

「僕に向けての本当の愛かなぁ。あ、形だけで十分だからね」



三人目投稿しました、確認お願いします!
それと、>>9の真谷 笑太郎の登録証をちょっと弄りました。報告をさせていただきます。
 これからもキャラクターの登録証を弄ってしまうかもしれませんが、そのたびにご報告する形でよろしいのでしょうか?

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -本編解禁- ( No.123 )
日時: 2015/08/07 21:39
名前: ナタノ (ID: S2/Ss8/E)

(乱入許可ありがとございます!それでは次に佐鳥様が返されましたら乱入させていただきます。)

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -本編解禁- ( No.124 )
日時: 2015/08/07 23:39
名前: 緋織 ◆S2QRgg5fs2 (ID: wGslLelu)
参照: https://twitter.com/hiori_beni/status/629661429377794049

>>120

少女吸血鬼リッカ★(((
確認ありがとうございます!
質問の件把握しました。本当丁寧に答えてくださりありがとうございます!
これからもどうかよろしくお願いいたします

(うらるに適当に殴り書きしすぎた立花ちゃんを載せてみたとかうんぬんでございまする)
(ちなみに立花の声は沢城みゆきさんだと想像してます…w)

それと絡んでくださる方を募集(?)します…!

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -本編解禁- ( No.125 )
日時: 2015/08/08 06:33
名前: 佐鳥 (ID: LuHX0g2z)

>>117 & >>ナタノ様

【時計台の上→階段にて/真谷才蔵】

吸血鬼は人間とよく似た姿をしているけれど、性差というものは余り存在感が無いらしい。二十歳を超えた男が必死扱いて疾走したというのに目の前の少女はすぐに追いついてその腕を捕えた。しかもその力の強いこと強いこと。十代後半あたりの非力そうな少女のものとは思えない。まあ、見た目が若いからって年下だと思うのはあまり良くないが。何故なら真谷にも才蔵よりもずっと年下に見えるのにその姿を留めたままで生き続ける幼女に見せかけた大人の女がいるからだ。それにしたって男の才蔵が彼女に体力や握力で負けてしまうのは少なからず悔しい。

けれどもそれよりかは自分が生き残ることを考える方が先である。武器を持たない才蔵に真っ向から彼女を殺/しにかかる気はなかった。どう見ても不利なら逃げた方が良い。

「うっわ、霜乃ちゃんはっえー……おれ全速力だったのに追いつかれちゃったよぉ」

静かになった彼女の声が時計台に反響する。その声は怪奇的でもあり、妖艶でもあった。楽しそうに「今は食べないであげる」なんて先とは違うことを言われてもそんな不気味な雰囲気を纏ったままで言われては、説得力に欠ける。
それに彼女は何故か、この状況を楽しんでいるように見える。優位にあるものの余裕で溢れているかのように。

ぼわんぼわんと彼女の声に続いて、相手に向き直った才蔵の声も響き渡る。少し困ったような笑顔を作って、才蔵の腕を鎖の様につないでいる白い手を気にしてこういった。

「えーと、君の気が変わったんなら嬉しいけどさ、だったらこれ、離してくれないかな。痛いよ……」

あはは、なんて苦く笑って目の前の少女をもう一度見上げてみる。
嗚呼、運が悪かった。同種に出会ったからと言って誰彼かまわず仲間だとは思わない方がいい。今回才蔵が得た教訓である。まあこの才蔵は自分の興味のあること以外には全く頭を使わないので覚えられるかもわからんが。

「きっと血液の廻ってる動物なんてさ、人間なんて今から探せばきっと一匹や二匹はいるし、そっちにしてよ。おれじゃなきゃダメな理由なんてないじゃん。君が本当に共食いをしないって言うのならだけど。……なんでおれなのかな」

才蔵はまた目を細めて笑った。それはある日の三日月の様に。
腕を放してくれるとは思っていなかった。だから、才蔵はかなり無理矢理、それはもう腕がねじりとれるかと思うほどに力いっぱいに腕を回し、序でに右足の先を立て、霜乃の足の甲へ向かって出来る限りの力と威力を込めてそのまま振りかざした。

「ごめんね? 霜乃ちゃん」

戦いたくはない。けれど誰かの餌食にされる身となるのはまっぴらだった。
人間としての生を失ったとしても、吸血鬼としての生まで捨てたくはないのだ。

>>フレア様

【うあああああ霜乃ちゃんに何すんだ((ry いや、私が動かしているわけなんですけども。見た目がロリの声がショタってなんか美味しいですw いや、名前がしものつながりだったからつい浮かんでしまってですねw そうそう、吸血鬼の血液なんですけれども、霜乃さんが言ってるのって吸血鬼が人間から摂取して体の中に蓄えている血液のことで合ってますかね?】

>>ナタノ様

【凄く入り辛い感じで申し訳ありません<m(__)m> 不自然な感じでも全然構いませんので!!】

>>Dietrich様

【三人目キャラありがとうございます!! もしも同種であったならば才蔵は親近感もってなれなれしくしたかもななんて思った次第です← プロフチェックさせていただきましたが特に問題ないので登録許可、本編への参加OKとさせていただきます^^ 何処かでこの素敵な寂しがり屋さんに出会えることを願って。

 はい! キャラクターも物語を経て姿かたちや価値観などが変わったり精神的成長などが変わったりするでしょうしそのような形で全く問題ありません! なんでしたら勝手にいじってもらってても構いませんからね^^】

>>緋織様

【はい、よろしくお願いします! そしてうああああ殴り書きされたリッカちゃんチョー可愛いw マジタイプ(((殴 ほんとーにこのスレは素敵なキャラで溢れていて主は幸せです。ええ、変な意味じゃなく本当に。マジで。そして私もプロフチェック終わった頃から沢城さんかなーなんて思ってたんで同意見で驚きました! 謎にうれしい。
 そうですね、取り敢えずALL文を投下してみてはどうでしょう? 主も1人空きがあるので行けそうだったら行きます!】

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -本編解禁- ( No.126 )
日時: 2015/08/08 07:32
名前: ナタノ (ID: S2/Ss8/E)


>>117 & >>125

【時計台の階段にて→明日葉 萌】

手に持った懐中電灯がゆらゆらと萌の足元にある階段を浮かび上がらせる。萌は背を丸めて懐中電灯を精一杯前に伸ばしながら恐る恐る前に進んで居た。暗いところが苦手なくせにどうしてこんな所にいるのかといえば、理由は一つだけ。
萌は本日の寝床を時計台に決めたのである。萌は無所属の吸血鬼である。しかしそれには何かのポリシーがある訳ではなく、ただ単に組織の存在を知らないほどの新参者なだけである。それゆえに彼女は確立した寝床を確保することも出来ず、日々ひと気のない建物を探してはそこに一日から三日ほど寝泊まりするのが通常と化していた。

「うぅ、こんなに暗い所とは思いませんでした。…ひぃ!懐中電灯が…風前の灯火!もうアレだ。普段の私の行いが悪過ぎて我らが父上がお怒りになってらっしゃるんだ。ごめんなさいどうしようもないクズですみません」

電池切れかチカチカと点滅を始めた懐中電灯に泣き言を言いながら萌は一気に屋上までつこうと走ることにした。懐中電灯をぎゅっと握りしめ、シスター服の裾をはためかせながら走る。鉄の仕込まれたブーツがカンカンと鈍い音を立てて萌は半分以上目をつぶったまま走り続けた。終わりは突然に訪れた。
目を半分以上つぶったままだった萌は目の前の存在に気付けず凄い勢いでぶつかったのだ。うぇ、と奇妙な鳴き声をあげて萌は地面にぶつかった。

「か…壁?」

鼻の骨が折れたかも、と目を開けると目の前には一組の男女が立っていた。しかも女は男の腕を掴み、男は女から逃れようと身をよじり足を踏みつけていることから相当の修羅場なのではないかと想像できる。面倒くさい場面のきちゃったなぁ、と萌は眉をしかめた。もしかしてこの男女はここで寝泊まりする気だろうか。やめてほしい。いまこの時間帯から消えかけの懐中電灯を携えて新しい寝床を探すのは辛いものがある。

「え…あの…しゅ、修羅場ですかね?
できればここに泊まりたいので痴話喧嘩でしたら場所を移していただけるとシスター感動なんですけど…」

(ちょっと強引ですが乱入させていただきました)

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -本編解禁- ( No.127 )
日時: 2015/08/08 08:06
名前: 鯨 (ID: S2/Ss8/E)


【赤月本部/落花 裏葉】

赤月本部の長い廊下を裏葉は決して早くない速度で疾走していた。普段は「廊下を走ると人とぶつかって危ないよ」などとごくごく当たり前の事を言って廊下を走ろうとしない彼女の見事な失踪に廊下を歩いていた赤月メンバーが何事かと振り返るがそんな事にはかまっていられなかった。

「(……リンくんがいない!!)」

そう、彼女が急いでいる理由はただ一つ。トイレに行ってくるから待っててね、と告げて残してきた筈の漆夜 輪廻の姿がどこにもないのだ。最近は輪廻も赤月に馴染んできたとはいえ裏葉は彼の指導役なのだ。もしも彼が単独で赤月の外にでたりしてあまつさえ怪我でもしたりしていたら…。考えるだけでもの凄い勢いで顔から血の気が引いていく。

「リリリリ、リンくーん!どこー?居たら返事して!」

一体彼はどこに行ってしまったのだろう。もしかしたら裏葉の顔がモブ顔過ぎて分からなくなってしまったのだろうか。だから返事をしないのか。そうだ、そういえば輪廻は常日頃から興味のないことは覚えない子だった。もしかするとミス平均値の名をほしいままにしている裏葉の平凡っぷりに彼女から興味が失せてしまったのかもしれない。何てこった、ここでも平凡な事が災いするなんて。
裏葉は意味不明な事を考えながら休憩室のドアを叩くように開くが中には誰もいない。

「ぶわああああ!いない!何でだ!」

輪廻はとても強い。彼の戦闘能力は秀でていて裏葉が傍にいなくても怪我をする事なんか無いのだろうけれど、裏葉は輪廻を大事な家族のように思っているからこそ彼の事が心配だった。裏葉は平凡な頭でぐるぐる物を考えると赤月を飛び出したのだった。

(ALL文投稿してみます。どなたか絡んでいただけることを祈って)

Re: 『 トロイメライの隠し場所 』 -本編解禁- ( No.128 )
日時: 2015/08/08 12:52
名前: フレア (ID: EX3Cp7d1)

【時計台の階段/霜乃】

「......謝るぐらいな、やめてほしいかな」

質問の答えを返そう、そう思った時に口を開けばすぐさま感じた痛みに少し眉を動かす。並大抵と痛みであれば平気なのだが、やはり同じ吸血鬼というだけある。じわじわと広がっていく痛みが不快で、思わず才蔵の腕を握る手に力が入ってしまった。

「霜乃は、不味い血は嫌いなの...」

ぼそりと、すべての問いかけに応えるように呟いた。その声には不快感が籠っており、思い出しただけで吐きそうという意味を込めて舌打ちをする。あんなものを飲むぐらいなら同種族の血を飲んだほうがマシなのではないか、そう考えたのは今から3年ほど前で、すぐさま実行に移してみれば案外いけた。その吸血鬼が飲んだ血が混ざり合ってまた違う味の血になる、それが霜乃の好奇心を増幅させもしたのだ。

手を離そうか、そう考えていた矢先に自分達以外の声と音が聞こえて視線だけをそちらに向けた。まぁ、気配には気づいていたがあまり気に留めもしなかったのはその匂いが別段そそられるものでもなかったから。

「修羅場、かもね。あと吸血鬼なのにシスターって、おかしいのわかってる?神に使えるのか、神に歯向かう存在になるのか、きちんと決めたら...
?」

ふと、今までのが嘘だったかのように毒舌が発動する。それがただ今の状況を邪魔されたからなのか、シスターなどという存在と何かあったのかはわからないけれど。
とりあえず手を離せば、一歩後ろに飛びのいてローブのフードを深くかぶる。先ほどの立ち位置からだったら、この吸血鬼シスターなんて意味不明な存在に顔は見られていないはずだ。なんとなく、この子は忘れることはない気がするから、見せておくのは得策ではない。それに口ぶりや雰囲気からするに真谷のこでもないだろう、もちろんアルプ・トラウムの吸血鬼でもないとすれば...

「先客がいたのに、自分が寝るから立ち去れって...言ってるようなものだよね?礼儀のなってない吸血鬼のシスターさん」

煽るようにそういえば、まぁいいけどというように首を小さくふる。
苦手だ、なんとなくだけど自分とは相性が悪いような気がする。でもそんな相手の血を飲むのも悪くはない、なんて。

【まあま、そりゃそーですねww
あー、そうですね。なんというか、元から自分の中にある少量の血と、自分が飲んだ血が混ざり合ってー、見たいな?】

【萌さんに毒吐いて申し訳ありません...っ】


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