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Re: 真実の果て、愛は狂う【募集中】 ( No.102 )
日時: 2016/10/02 23:50
名前: 月無 (ID: nLPrrFyW)

>>101

【シスター (蘇芳 暁)/教会】

__こんな夜遅くに礼拝者とは珍しい。__

シスター服に身を包み、長椅子に座っていた暁は心中でそう呟いた。どうやら礼拝しに来た少女は自分の存在に気付いていないようである。まぁ、気配を消しているのだから気づかないのが当たり前なのだろう。というか気づかれたらショックだ、まだまだ現役時代のままだと思っているのだから。

少しの間少女の背中を見つめその祈りを聞いていたが、ぽそりと聞こえた呟きに口元を緩めれば気配を消すことをやめて立ち上がる。暁は神を信じない、シスター服を着ているが信仰心なんてものは生憎持ち合わせていなかった。居るのならば悲劇なんて起こらない、もしいたとしてもそれは神ではなく魔王だ。

「さぁ?幸せかどうかなんて、誰にも分からないわね。何を基準に幸せと思うのか、不幸と思うのか、それは人それぞれだもの。」

コツコツと足音を立てながら、少女の前まで歩き出てきた暁はニンマリとした笑みを浮かべる。ウィンプルの中から見える瞳は妖しげに細められており、ステンドグラスから差し込む月明かりをバックにしている姿はどこか浮世離れしていた。神の使いというには妖しすぎ、魔王の使いというには神聖すぎる。どっちつかずな彼女をなんと形容するのかは、見る人の感性によって様々であろう。

「初めまして、お嬢さん。居もしない神へとお祈り、わざわざご苦労さま。」

シスターであれば絶対に口にしないであろう言葉を紡ぎ、祭壇の前にある数段の階段へと腰を下ろす。普通ならば座ってはいけない場所だ、本当に信仰心の欠片もないのであろう。