オリジナルなりきり掲示板

Re: 真実の果て、愛は狂う【募集中】 ( No.107 )
日時: 2016/10/05 09:02
名前: 月無 (ID: nLPrrFyW)

>>106

【シスター(蘇芳 暁)/教会】

「きれい。」と、そう言われた暁はクスクスと笑い声を上げる。そういう褒め言葉はすごく久しぶりに言われたし、いつまで経ってもなれないものだ。むず痒い気持ちになるという表現が適切だろうか、後でアイツに聞いてみよう。

「....へぇ。人間を神と崇めるその根性、嫌いじゃないわ。確かに居ないものより居るものに祈りを捧げた方が、少しぐらいは願いを叶えてもらえるかもしれないしね?」

少し目を丸くすれば、少女の答えにそう返して脚を組む。そうか、彼女は神ではなく神と思っている人間に祈りを捧げていたのか。そういう人は数少ないから、こうやって目の当たりに出来たことに嬉しさを感じる。 神なんて不確かなものを信仰するよりも、自分の目の前に居て触れる人を信仰した方が良いに決まっているじゃないか。所詮は虚像、人間の弱い心が生み出したものに過ぎないのだし。

唯一暁が神と思うのは、もうこの世にいない1人の姉だ。血の繋がりは無いけれど自分を大切にしてくれた、少しばかり狂っていた「蘇芳 暁」の本質を見てくれた人。女神という者がいるのならきっとこの人のことを言うのだろうと、昔はずっと思ってやまなかった。それぐらい強く、優しく、慈悲深い人だったのだ。

「その格好、イレギュラーパレードの一員かしら。相変わらず緩いわねぇ...。」

月明かりで見えた少女の姿をじっくりと見れば、そう呟いて溜息を一つ零す。緩いというか、面倒くさがっているというか、いい加減大人になればいいものを。姉様が死んでからマスターも辞め、今は新しい人になっているはずである。ルールから一度見直した方が良いのではないかと思ってしまう。