オリジナルなりきり掲示板
- Re: 【中文】幸福days 【募集中】 ( No.91 )
- 日時: 2016/09/30 23:08
- 名前: 日比谷 (ID: WR6BJnUH)
- 参照: 文章が上手く纏まらない;;;
>>84
【高坂 紡/2年2組教室】
真面目で責任感が強い彼女のことだ。きっと真剣に考えていてくれているのだろうなと思い、黙っている緋桐の姿をじっと見つめる。
しばらくして発せられた依頼を引き受けるという言葉に紡は顔を綻ばせた。
「ありがとうございます…! ああ、でも、あまり気負いすぎないようにしてくださいね。」
“他でもない先輩の頼みですから”
ただの社交辞令だと頭では理解しているのに、胸には暖かい感情が溢れる。
「奇遇ですね、私も好きなんですよ。普通の書店では巡り合うことのできない本にも出合うことができますし、前の持ち主によって刻まれた痕跡も味わいがあっていいですよね。
…私も行こうと思っているので、よろしければご一緒に行きませんか?」
呟くように放たれた言葉に、緋桐と2人で古本市に行ったらきっと楽しい時間を過ごせる
だろうなと思い、柔らかな笑みを携えながら紡は提案した。
しかし言い終わった後に、その提案はあまりにも自分本位な願いだったことに気付き「あ、いや、彩香も誘うので…3人で行くというのはどうでしょうか。」と慌てて言葉を付け足した。
休日に2人で会っているところを同じ学校に通う誰かに見られでもしたら、きっとあらぬ噂が広がってしまう。聞いたことはないので分からないが、もし彼女が好意を寄せている相手がいればそれはとても迷惑になるだろう。緋桐のことを思うなら提案自体を取り下げるべきなのは十分に理解しているが、どうしてもその決断ができずにいる諦めの悪い自分にこっそりと小さく溜息をつく。
>>86
【真柴 彩香/美術室】
祐樹が零した言葉を拾い、彩香は柔らかい笑み浮かべた。
経験してしまえば彼もきっと虜になるだろう、そう思ったからだ。
誰もいない美術室というのは見慣れた場所でありながらもどこか非現実的で、独特な空気を味わえる。彩香はそれが好きだった。自分以外の時が止まっているかのように錯覚し、誰にも咎められることなく永遠に絵を描き続けられる、そんな幻想を抱くことができるから。
「…ふふっ、期待に応えられるように頑張るね。
そうなんよ。1人で見に行くのは心細いし、女友達だけでっていうのも夜やけんちょっと危険かなーって思って。悲しいことに頼れる人はつっくんくらいしかおらんしね…。んーと、他に人おらんくてゆっくりスケッチできたけん、私はすごく楽しかったよ。」
本当に自分の作品を楽しみにしてくれていることが伝わってきて、思わず笑顔になる。
途中で決まり悪そうに逸らされた視線は少し気にはなったが、気のせいだろうという結論に至り、視線を宙に向けて夜桜を見に行った日のことを思い出しながら言葉を紡いでいく。
それにしても、そういう時に頼れる男友達が幼馴染1人しかいないというのはなんだかあれである。彩香が関わりを持つ男子と言えば、紡か美術部の男子部員だけなのだからしょうがないことではあるのだが。
自分の枯れ具合に複雑な感情を抱きつつ絵を描く準備をしていると、祐樹の予想もしてなかった返答に思わず目を見開いた。
「成犬って、訂正するとこそこなんやね。…うん、やっぱり可愛い。」
驚いた顔を向けぱちぱちと瞳を数回瞬かせると、ぷっと笑い声が漏れてしまいとっさに口元に手を当てる。可愛いと言ったことに対して何か言われると思っていたのに、まさか子犬の方とは。笑いを懸命に堪えようとしたがその努力は結局実らず、くすくすと声に出して笑ってしまう。
「えーそこは愛想よくしてあげてよ。祐樹くん、いつもは荷物置いたらすぐどっか行ってしまうけど、皆話しかけたそうにしとったよ?…それに、女の子たちはミステリアスでクールな感じがしてかっこいいーって話してたし、きっと喜ぶよ。」
祐樹の正直な発言を聞いて、彩香は困ったように眉を下げながら微笑む。需要と供給はなかなかつりあわないな、と。
彼は知らなかっただろうが、祐樹が荷物を置いて出て行った後の美術室で1年生の女の子たちが祐樹の話題で盛り上がることはもう恒例となっていた。恋に恋するお年頃というのか、同じ部活の先輩に憧れと理想をのせて語り合う少女たちの姿はとても可愛らしくきらきらと輝いて見えていた。
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