オリジナルなりきり掲示板
- 白の帝王は笑わない(キャラリセ、EP.1.5のお知らせ) ( No.0 )
- 日時: 2017/03/23 18:51
- 名前: ふぁいら (ID: zflF3NFd)
その日、僕の大切な記憶の総ては、人間の恐怖心によって焼き払われた。
生きた炎を初めて見た。めらめらと煌めきながら、それは山が聳える様に大きくなり、怪物の様に全てを呑み込んでいく。僕らにとっては脅威であるその熱を、大人たちがどれだけ危険だと言っても、僕は昔からずっと見てみたいと思っていた。美しいはずだと信じていたから。確かにそれは素晴らしく美しい物らしかったけれども、実際は少しだけ違っていた。
炎とは、熱とは、氷の民への暴力であることに変わりはないのだ。
*
あれは、僕の人生が穏やかで安らかであった最後の日。
幼い日々の中で、唯一鮮やかに思い出せる記憶。
“燃え尽きろ!!”
その一言を合図に、凍て付く僕の故郷は炎の海へと姿を変えた。見知らぬ大人たちが軒から軒へと炎を点けて周る。逃げ出そうとする者達にだって熱い松明を投げつける。何が起きているのか解らなかった。解りたくなかったのだ。
家族も友人も、大切な場所も、全てを僕から奪い去りながら、どうして彼らは僕にだけ生きろだなんて。どうして僕だけが生きる使命を課せられたのか。
今ではわかる事すら、切ない。
*
透き通る氷の天井を見上げながら、僕は呟く。誰も聞いてやしないのに独り言を言って、自分で自分がみじめになった。けれども僕は確かに寂しかった。
だから呼ぼう、呼び寄せよう。僕の心の空洞を、この空っぽの宮殿と共に埋め尽くすような存在を。
*
雪山を一つのソリが下りて行く。
尋常とは思えぬ常軌を逸したその速さは、かける馬にも引けを取らない。
しかし、そのソリを引くトナカイはいない。
“帝王”を乗せて降りて行く。
氷の城に住む白の帝王と歪な性の子供達、それから悲しき彫刻達の冷たい愛の物語
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(ご挨拶)>>1
(ルール)>>2
(世界観&概要)>>3
(募集枠)>>4
(キャラシート&参加表)>>5
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(EP.1 それはまるで童話の世界での話)>>54
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氷心臓たちが宮殿にやってきた順番!
ニキータ(ふぁいら)⇒イヴァン君(水城様)⇒アメリアちゃん(竜胆様)
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※お知らせ(17/03/09)>>79
※お知らせ(17/03/23)>>101-102
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