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Re: (募集中)永劫のネクロダンス ( No.19 )
日時: 2017/07/28 22:43
名前: 比良坂 (ID: UlJE/3RE)
参照: 二キャラ目を検討中

>>ALL


  【ヴィンツェンツ=フォン=メーメル/サーカステント付近】


 某国某街。郊外の広い芝生のある場所一帯をいそいそと動き回る人影がみっつ、よっつ……とにかく大勢。付近には大小さまざまなサーカステントが設営されており、パッションピンクとパープルのストライプ模様が西日を照り返してやや目に痛いくらいだ。テントの設営や荷物の運搬を熟しているのは約半数で、もう半分は設営済みのテント内で細々とした作業をしており、定期的に内外の役割を交代しているようだった。そうして絶え間なく人が動く中、一際忙しなく動く男が一人。暑苦しくもスリーピーススーツをかっちりと着こなすその男こそ、巷で噂のネクロニカ・サーカス団団長、ヴィンツェンツであった。

 「個人テントの設営は良し、メインテントも良ーし、ステージ設営は……あー、皆疲れているだろうし明日からでもいいかな。そっち、動物達の檻は? ……よしよし、ちゃんと裏手にあるね。ジャグリング道具を入れた箱、は……第五テントにあったはずだよ、うん、たぶん。私の記憶上は。
  あとは、えーっと……あ、粗方準備は出来たっぽい? ようし、じゃあ皆かいさーん!! 練習するもよし、観光するも良しだ!」

 ヴィンツェンツはパンパン、と作業を中断させるように手を叩き周囲を見回した後、いつもの数倍は腹に力を込めて解散を言い渡した。それを皮切りに疲れで閉口気味であった団員達は口々に疲れたー、溶けそうー、街行こうぜー等の言葉を零し、散っていく。自身も浅くため息を吐きつつ、しかし顔には満足の色を浮かべて一つ大きく伸びをした。
 二週間後、ここはいっぱいの笑顔と歓声で満たされるのだ。ふと、一番真新しい公演の記憶が呼び起こされる。公演のラスト、自然と起こったスタンディングオベーション。あの時の世界中の麻薬を一度に全て打ったような、前後不覚になるほどの高揚感が忘れられない。今回の公演でも、ソレはあるだろうか。

「……そういえばあの後、本当にぶっ倒れたんだっけね。」

 嬉しすぎて気を失うとは我ながら呆れる小心者具合……。連鎖的に思い出された過去の失態に自嘲気味に笑いを漏らす。今回は自重しつつ楽しんでいこう、そう、それがいい。街へ赴く団員達を見送って、ヴィンツェンツはぶつぶつ言いながらテントに踵を返す。普段頼りにならない分、今のうちに荷物整理等で役に立っておこうという算段である。



 (モットーである仄々鬱々混沌のうち仄々しか熟せていない感じは否めませんが、これより本編を開始したいと思います!ヴィンツェンツに絡むもよし、街へ赴くもよしです!)
 (新たな公演地に到着し、二週間後に公演を控えたネクロニカ・サーカス団一行。諸々の設営も大方終わり、これから自由時間、みたいな感じの場面設定です。某国某街、とか書いていますが何となくドイツのイメージ。メインテントは公演を行う大きなテント、その周りに団員達の個人テント(収容人数1~4名)や食事用テントなんかがあります。その他ご質問がありましたらお気軽にどうぞ~!)