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オリジナルなりきり掲示板
- Re: 【中文推奨】かみさまのラルム【募集開始】 ( No.14 )
- 日時: 2017/07/20 03:04
- 名前: ゆきしま ◆BV.fqgxxRU (ID: DxncmFYg)
【中央街にて/ヴェールニル】
朝起きて、赤の塔の人が鳴らす鐘を聞いてから、彼女の一日は始まる。寝起きはいい方なので、朝早くの市場に何の苦もなく乗り出せる。朝食の材料に使うものを集めるために、お金の入った布と、商品を入れる大きなバッグを持って、意気揚々と一直線に市場へと向かった。塔で三食、決まった時間に行けば食べられるけども生まれてから五千年と少し、毎日自分で食材を選び、自分で作る日々である。すべては、我が愛すべきあの人のために。今日も卵を焦がしながら、塩を入れすぎながら、指を切りながらなんとか一食一食を完成させていくのである。毎回毎回おいしいとは言えないけれど、生まれたばかりの時よりかは見た目もマシになって、味も食べられるくらいにはなった。でも、今日も足りない。あの人と二人で暮らすには、どうしてもあの人が美味しいねと褒めてくれるくらいにならないと。
「今日こそは何も焦がさないで、美しく盛り付けましょう。」
美しいあの人の前に出すのはきちんと綺麗な料理でなければいけない。黄色と赤が綺麗なオムレツにしなければ。
(それにしても、どうやったら焦げないのかしら。オムレツ用の薄くのばした卵では、何をどうしたって真っ黒になってしまうのに。)
ヴェールニルは、うんうん唸るながら市場を回る。いつも卵を買っているお店の前を通りすぎては戻り、いつもトマトを買う店の前を通り過ぎてはまた戻り。三歩進んで二歩下がる。なんとも可笑しな涙の完成である。
>>ALL様
【ALL文投下させていただきました。どなたか絡んでくださることを祈って。】
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