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Re: 【中文推奨】かみさまのラルム【参加者募集】 ( No.64 )
日時: 2018/02/01 01:17
名前: ゆきしま ◆BV.fqgxxRU (ID: Q8MrRCmf)

>>63

【青の塔/ミッドナイト】

 自分を食事に誘った彼は、共有スペースで待つと言っていた。ミッドナイトは自室に戻り、着ていたコートを脱いで、椅子の背もたれにかけた。次に、中に着ていた黒のセーターを脱ぎ、黒のスキニーパンツと、同じく黒のエンジニアブーツのみで、一度鏡を見る。生まれたときとほとんど変わらない白い上半身は、外と塔内の温度差で段々と赤みを帯びてきている。生まれた時の凍傷で赤くなっていた肌とそっくりな姿に、また氷柱を想う。この鏡より美しく自分を映していた気がする。思い出は、綺麗に記憶してしまうらしいから、実際はどうだったか、もう分からないが。

(いいんだ、今日は新たな出会いの日だ。氷柱の手がかりになる大きな存在だ。あの氷柱はなくとも、きっとあれに似た――――――、)

いや、いい。そんなことを今は考えなくとも。鏡から目をそらして、エンジニアブーツと、スキニーパンツを脱いで、一糸纏わぬ姿になる。そのまま、ふくらはぎ丈の黒い靴下を履き、ガーターベルトで留める。そのまま白のワイシャツを第二ボタンまで開けて着、先ほどとは違うスキニーパンツを履いて、ウエスタンブーツを履く。

「さあ、そろそろ出ようか。」

自室の冷蔵庫から一本赤ワインを出し、両手に持ちながら共有スペースに向かった。

 ゼフィールは一番暖かい場所を陣取ってくれていたらしい。薪を足したばかりらしく、炎の勢いが激しい。ミッドナイトはゼフィールの向かいに腰掛けて、ゆったりと背もたれに体重をあずけながらゆったりと笑った。

「君はワインはいけるクチかい? そんな高いものではないのだけれどね、グラスは共有スペースの棚から出せばいいだろう。このワインは香りがいいからね。リムが小さいグラスのほうがいいかもしれないね。少し待っていてくれ、取ってくるよ。」

たくさんの料理を用意してくれた彼に、せめて飲み物では貢献しようと、グラスを二本、棚から持っていくと、赤ワインを注いでゼフィールの前に差し出した。自分の分も相手よりほんのちょっと少なめに注いで、乾杯を促す。しかし、ゼフィールの意識は此処にあらずと言った風だ。何か悩みでもあるのだろうか。

「浮かない顔をして、私と乾杯は嫌かい? それとも、考え事かな。」



【こちらも中途半端になってしまった……。】