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Re: 【中文推奨】かみさまのラルム【参加者募集】 ( No.71 )
日時: 2018/02/12 02:25
名前: ゆきしま ◆BV.fqgxxRU (ID: r9bFnsPr)
参照: サンボ(に近い物を)回収

>>69

【半角とは、三点リーダのことをおっしゃられてますか? 「…」は全角ですよ。】



>>70

【青の塔/ミッドナイト】

 「私に恋に落ちるのは一向に構わないよ。私の愛は男性でも女性でも変わらずに、君達の胸を穿つよう働いているだろうからね。私の秘密が君を不幸に落とそうと、今は私の魅力の為のスパイスだ。女の子はたくさんの砂糖とほんの少しのスパイスで出来ているというけれど、私を構成するのはたくさんの愛と秘密だよ。私の愛に囚われる者は、必ず私の全てを知らない。私がどれだけ洗いざらい吐いたって、私の全てを知るには私が生まれた瞬間から知らないといけないんだ。」

私自身が知らないことを他人が知るはずもない。愛という単純なもので出来た中身に、秘密という複雑に絡まった殻が私を彩る。時折、殻の中から白い腕を出して客人を天蓋の中に招いても、一夜の恋人キティに私の全ては暴けない。私の親友になろうとする者と、こうして食を共にしても、私の秘密は尽きない。消えない。色褪せない。

「私に恋に落ちたら、私の部屋においで。ドアを三回、一回、二回叩けば、私はもうそのラルムの為の真夜中さ。」

そう言ってグラスの残りのワインを一気に飲み干した。口の端からほんの少し垂れかけた一滴を中指で拭って紅い舌で舐め取る。ワインの赤と舌の紅は混ざり合って、そのまま自分の口の中へと消えた。

ゼフィールは自分の問い掛けの答えとして、テーブルに並ぶサラミを指した。不器用そうな彼女ヴェールニルの弟は思えない手つきで、サラミを切り分けた。自分も一枚もらいながら、彼の考えに耳を傾けた。随分と、人間を気に入っているようだ。サラミ一つで、そんなことを考えたこともなかったから、自分も改めてサラミを眺めたが、何をどうしても自分にはただの肉塊にしか見えなかった。

「ラルム達はなかなかそういうのには疎いからね。流れる時間も、外界からの刺激もあちらの人間とは違う。ねえ、君はさ、神様ディユーから貰ったモノが50年程だったら、何をするんだい。君自身が、移ろいゆく物だったら、君はどうするのかな。」

ゼフィールの問いには答えずに、ミッドナイトは問うた。返事をするより、そちらのほうが気になってしまったのだ。