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- Re: 【中文・長文】かみさまのラルム【参加者募集】 ( No.88 )
- 日時: 2018/06/22 02:47
- 名前: ゆきしま ◆BV.fqgxxRU (ID: nS621nup)
>>87
【レッド/中央街から図書館】
探していた“気分にあう朝食”はしかし、何処にもありはせず、仕方なさそうに赤の塔へと足を運ぼうとする。やはり、なんだかんだ塔のご飯が一番美味しいのかもしれないと、塔の料理係の綺麗な黄色と赤のトマトオムレットに思いを馳せる。魅惑の黄色い妖艶な体を赤いドレスで飾った彼女を口に運ぶ時が何よりの幸せである。
(ついでに、モーニングティーにはイングリッシュブレックファーストを。)
綻ぶ口を、何とか持ち直そうとした時であった。見たことのない顔が、地下への階段を下りている途中だった。無論、彼女は赤の塔の管理人でしかなく、青の塔や緑の塔で見かけない顔は多数いる。下りているラルムも、青の塔のラルムである。しかし、その格好に、確かに見覚えが有る。生まれたばかりのラルムが臨時に着せられる白い服(実際は、袖を通す場所も脚を通す場所もない、大きな布である)だ。無表情の中におぼろげに見える不安も、その涙が生まれたばかりであることを指していた。
「ふむ、なるほど。サラテリの所へ行くのか。」
新しく生まれたラルムは、地下の広大な図書館の主、サラテリに会いに行き、彼女に名をもらうという。自分自身は、サラテリより長く生きているため、与えられたことはないが。
好奇心である。赤の塔ではないラルムの命名の場所にいてやる義理はないが、久しぶりに図書館の主にも顔を出そうと思っていたところだ。レッドは、不安げにゆっくりと階段を降りるラルムに向かって、
「初めまして、今日生まれた命の感謝を。」
そう言い残すと、青のラルムを追い越し、ぐんぐんと下へと進んでいった。
図書館へは、実に何十年、何百年ぶりだろう。安心するような橙のランプが均一に置かれている其処は、紙の匂いで溢れている。レッドは、すぐさま旧友のいるであろう彼女の部屋へと向かう。重厚のダークブラウンの扉を四回叩き、返事が返ってくる前にそのドアを躊躇いもなく開ける。
「こら、サラテリ。部下を前にその醜態はなんだ。今すぐ起き上がれ馬鹿が。それにもうじき客人も来るだろう。準備をしろよ。」
扉の横にいたサラテリの部下に小さく「ご苦労」と付け足しながら、そのままサラテリの前に仁王立ちをし、いきなり説教を垂れる。
「新しい我らの誕生だ。喜べよ。」
【合流が無理やりですかね? まあいいか。】
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