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Re: 【戦闘/恋愛】壁 @募集中! ( No.131 )
日時: 2017/08/13 17:52
名前: 流沢藍蓮 (ID: GfAStKpr)

【二人分一気に書きます】 

 Asr Side

「お前には・・・戦ってほしくない、死んでほしくない」

 たどり着いた僕。目覚めた兄さん。兄さんは泣きそうな顔で、言うのだ。
 だけどね、兄さん。それは僕だって同じこと。死んでほしくないから、薬を飲んだんだ。

「だから・・・だから・・・やめてくれ・・・それだけは・・・」
「頼む・・・から」

 懇願するような兄さんの声。
 心配症は、いつになっても抜けないんだね。
 でも、安心していいよ。こんな薬で死ぬようなら、僕はこんな能力持っていないさ。……まあ、後ですごく苦しいけど。死にはしないんだから。

「撤退する!あとは任せた!」

 言って、兄さんは僕を抱えて走り出す。どこへ? あの、幻影の壁へ!
「大丈夫だって……歩けるよ」
 その過保護さに、苦笑いした。
 朝は少しふらついたけど。今は、大丈夫なんだって。
 兄さんは大丈夫なんだろうか?

「アスル・・・お前は失いたくない・・・絶対に・・・」

 泣きそうな顔で言う兄さん。それは僕だって同じなんだけど。
 心配掛けたくない。それで、相手には傷ついてほしくない。そんな思いが。
 複雑に絡み合って、今、僕らは。
「心配しないで……戦えるから、さ」
 お互いの動きを、封じているんだ。
「それにね、兄さん。傍観してばっかじゃ、嫌なんだ」
 今一番傷ついているのが兄さんなら。今戦うべきは僕なんだ。
「大丈夫さ。僕は、死なない」
 大好きな兄さんの腕を振りほどき。毒のやってきた方向を確かめ。

「ちょっと、行ってくる!」
「アスル!」

 その方向へ、駆け出した。
 毒が来たら、どうするか?
 簡単だ。毒を発している張本人を。倒せばいいんだ。
 身体にまだ、薬が残っているうちに。仕留めなければ。
 
 ――わざわざ危険を冒して薬を使った、意味がない!

 大丈夫さ、兄さん。
 僕は、死なないから。

  ◆

 Exelio Side

 ラスがアスルを抱えて撤退していくのが、幻影の眼から脳に伝わる。
 まずい。これじゃあ。前線で戦う人が、さらに減る。
 エクセリオは、溜め息をついた。
「……誰も戦う人が、いないんじゃあね」
 幻影に風を送らせて、少しでも毒を散らそうと試みるけど。
「よりによって、二種類とはねぇ! これじゃあみんな、やられちゃうよ普通!?」

 やっぱり、僕が、出るしかないのだろうか。

「……直接的な戦闘は、僕は大ッ嫌いなんだけど!」

 叫び、さらなる幻影を呼んだ。それは、エクセリオの背中に取り付いて。


 ――純白の、翼となった。


 その翼で羽ばたいて、自ら幻影の壁の外に出る。
 その手には、幻影で作った、羽根よりも軽い白い片手剣。



「誰もいないなら……誰も戦う人がいないならッ! 僕が……僕が、戦うしかないんだろッ!」



 長時間は、戦えないけど。少しでもいい、役に立ちたい。



「僕は短い生だけど……この命、誰かのために使って散るのさ!」


 あ、でもね。ここで死ぬつもりはないんだよ? やりたいことが、まだあるからね。

 戦場に降り立った錯綜の幻花は。鬼神の如くの勢いで。
 蝶が舞うような美しい剣技を。
 バグたちに、お見舞いした。

(持って三分! 援護待ち! 誰も来なかったら無理してやるさ!)

 鈴さんは無理しないでって言ったけど。
 あいにくそんな余裕はないみたいだね。

【どなたか敵の毒使いのキャラ作ってくださると嬉しいです。誰もいないなら私が作っても構いませんが、しばらく留守にしますし(ネット内の時間の経過は早い)、一人三役となると流石にきついものがあるので……。お考えください。】