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- Re: 【日常・恋愛】妖蓮町の日常茶飯事【なり開始/中文/募集中】 ( No.50 )
- 日時: 2017/10/23 16:31
- 名前: 流沢藍蓮 ◆50xkBNHT6. (ID: GfAStKpr)
【>>45/風恣:酒屋前】
風恣は子供らしく、甘いものが大好きだ。「好きなもん食わせてやる」との言葉に、彼の頭は饅頭やら餡蜜やら最中やらのことで一杯になった。頭の中が沢山の甘味で躍っていた。彼のお腹がぐうと鳴りだした。
だから、頑張るのだ。自由に風を起こすよりも微調整する方がずっと疲れる。それでも風恣は甘いものが食べたかったから、頑張って風を起こし続けた。
それでも疲れるから、しばらく風を起こしてから彼はいったん手を止めて、酒屋の主を見上げた。
「こんな感じで、いいのかな?」
そうしたら朱楽は彼の頭を掻きまわして、どこへ行きたいかを尋ねた。
そんなの、決まっている。
風恣は元気良くうなずいた。
「決まったよ! 僕、甘いものが食べたいなぁ」
日ごろから甘いものを食べている彼だけれど、その時はいつも一人ぼっちで。
誰かと一緒に甘いものを食べられたら、きっといつもよりもずっと美味しいだろうなぁとかれはそんなことを考える。
その相手が、優しい朱楽とあっては当然のことだろう。
彼は全く無邪気に、無意識に呟いた。
「誰かと一緒にご飯食べるのって久しぶりだよ、嬉しいな!」
言葉に一瞬垣間見えた孤独。
風はあまりにも自由すぎるがゆえに、他の追随を許さない。
だからそのため。無邪気で自由に見える風は実際、孤独を背負っているのだ。
風恣はまだ、そのことに気づいていない。
彼はどこまでも子供らしく、ご飯のことだけを考えていた。
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