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Kren

「あ、はい。できます」

［いつもの、不思議なやつか］

「不思議じゃないし、他のみんなもそれぞれしてたでしょ」

白紙の魔法書62ページ目は耐火魔法のページ。羽根ペンを使い、筆記体の文字で魔法の呪文を書いていく。光ってきたら、息を吹きかけて文字を浮かす。浮いた文字は一つにまとまり、雲のように私の上をゆっくり漂っている。今回は耐火魔法だから、赤い雨が降ってきた。この雨に触れたら耐火魔法がかかる。まぁ、5分くらいで消えちゃうんだけど…。

「これ、耐火魔法かかってる？」

［ああ、かかっているぞ］

「うん、良かった！」

耐火魔法なんて滅多に使わないからな、かかってるかどうかが分からない。

【すいません、テストがあって…。今日からしばらくは、テストないのできますね！よろしくお願いします。】