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Re: マジックシティ(参加者募集中) ( No.187 )
日時: 2018/04/15 17:39
名前: 宝治  ◆wpAuSLRmwo (ID: sxZzxqbu)

>>183
(サラ、リリーの廃墟にて)

その誘いを聞いた時、サラは何かの聞き間違いかと思った。

「私を……雇ってくれるのでございますか」

イルアの言葉は、サラにとって願ってもないことであった。それゆえに、サラは信じられなかった。
この世界に来て、いや、生まれた世界の中であっても、彼女は苦労と忍耐の運命をひた走っていたから、まさにこの“渡りに船”といったこの幸運についていけないのだ。
サラはイルアの瞳を見て、彼女がからかってる訳ではないことを確認すると同時に、これまでの献身的な介抱を思い出した。イルアは底抜けの善人なのだ。

「わたしは、べんきょう…――したい、のです。この世界のことをもっと知りたいのです。魔法のことも、機械からくりさんのことも。
そ、それからイルア様とももっと親しくなりたいですし、at様のことも直したいです!
だから、喜んでお受け致します。いえ、お願いします。小生をお店で働かせて下さいまし。掃除、洗濯、料理、なんでも!家事でしたら一通りはたしなみがありますです」

こうして、イルアとサラの契約は成立した。主従の盃というわけではないが、一杯の熱い茶を差し出される。
茶といっても、サラの知る緑茶には味も香りも似ていないが、乾燥させた植物の葉を湯で煮出している点でいえば、これも同じものなのだろう。
恐る恐る口に含む。煎茶よりも香りが強いが、すぐに舌に馴染んで喉をすぎさっていった。ほっと落ち着く味だった。

「暖かい。体温だけじゃなくて、心までほかほかになる、気がします。こんな素敵なものを扱っているなんて。やっぱりイルア様はすごい人だ。
あぁ、そうだ、イルア様のお店はここから近いのでしょうか?で、できれば、at様を動かせるようになったらこの廃墟を出たいと思っておりまして」

恩人のアンドロイドについて、イルアが茶を淹れたところからサラにはあるアイデアが浮かんでいた。手当されたばかりの足を使って、サラは壊れた機体に寄った。
その手には先程イルアから貰った暖かい湯呑(いや、カップか)が握られている。atのうつろな瞳にそれを映して見せ、問いかける。

「at様、というかat様の疑似人格様?お茶はどうでしょう。食べ物の代わりにお茶で電力供給は可能ですか。小生はいま、まともな食べ物を持っておりませんで……」

食べ物を与えれば電力が回復すると彼はいった。サラはそれを有機物の代謝によるものだと推測したのだが、彼ほどの高機能なアンドロイドであれば水であったとしても同じことが可能なはずだ。

だめもとで、カップをatの口元まで近づけてみる。

【バラバラさん、投稿ありがとうございます。急かしてしまったようで申し訳ない;のんびり進行でいきましょ!】
【MRKさん、無属性と銘打つと本当になんでもできちゃうので、『1キャラ1能力』ルールに抵触するかもしれませんね。
ですが私には可否の権限はありませんし、ここはスレ主様の判断にまかせましょう……!】