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「んー…！　今日もいい天気だなぁ…」

　ここに住んでそれなりに立ってはいるが、どうにもこのほのぼのとした雰囲気にはなれない。後ろには先日生まれたばかりの仔馬が必死になって親の馬を追いかけているのが見える。
　その光景に思わず微笑みを浮かべながら、“この世界”へやってこなければ、一生視る事のなかった光景だと思うと何とも言えない気持ちになる。
　ここに来る前の世界では、とにかく騎士になるための訓練や修行ばかりしていて遊ぶ時間はおろか、こんな風にのんびりとくつろぐ事すらできていなかったように思う。

「今日は何か依頼入ってるかな？」

　のんびりした後はいつもと同じように『依頼が入ると文字が浮かぶメモ帳』の前へ立つ。
　これは、元は自分がこの世界へ迷い込んでしまった時に拾ってくれたバーバラという女性が使っていたものだった。自分がこの店を継いでから譲り受けたのだが、原理は不明。ただ、この職業についてからこの道具はとても使えるので大切にしている物だ。

　バーバラがいた時はそれこそ毎日猫の手も借りたいと思うほど繁盛していたこの店だが、彼女がつい先日亡くなってからピタリと客足が遠のいた。
　自分だけならば動物たちの力を借りサバイバルをして生きていられるが、自分を拾ってくれた優しい人の店をつぶすわけにもいかず、時々依頼された時は何でもこなし客を選んでいるような暇はなかった。

「……お！　今日は依頼は入ってる！！」




【なんか中途半端ですが投下。ローレンス君に依頼したことにしても良いよという方、いらっしゃいましたらお願いします。食材の他にも布を使うもの(服とか)だったら何でもどうぞ】