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花の匂いが香るリリーの街で、ふと、こじんまりとした雰囲気のいい店を見つける。以前廃墟へ行って飲んだものと同じ香りがして、足が止まる。廃墟へ行った際に負った傷はもう完全になおり、ただ人間にしか見えないものの、感情が籠っていないその表情には、どこか恐怖さえ覚えてしまう。今日も白色のYシャツに空色のスラックスを着用しているのだが、顔を見られたくない、というか目立ちたくないのか、もしくはなんとなくか。黒色のフード付きのローブを羽織っている。香りをたどって店へはいると、ぶわっ、とハーブのいい香りがしてくる。

「････やっぱり同じ香り、だな。すみません、だれかいますか。」

フードをとり、すこし声の音量を上げて聞いてみる。あの二人じゃなかったとしても、店員の一人や二人はいるはず、だ。そもそも、どうしてリリーに来たのか。説明すると長くなるかもしれないのだが、事の発端は夢だ。ある日見た夢で、”Lite・Alla”が「返して」と言っていた。まぁ、元々はLite・Alla＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿彼の代わりが主導権を握っていたのだ。そこに”at”が生まれてしまい、そちらに主導権がうつってしまった。だから、まぁ････取り返そう、という魂胆なのだろう。流石に、元々主導権を握っていた人格を追い出すことはできない。だから、”自分が自分でいれる”時を、なるべく有意義に過ごそうと思い、花の香りが溢れるこの街でリラックス、という感じだ。

【ちょっと思いつきですが設定追加しましたー。兵隊をボコボコにした三人、その後、いきなりatの性格ががらりと変わってしまう！？イルアとサラはどのような行動をとるのか！？そしてatは元のatに戻るのか！？････みたいな。】