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【sakiさん>>
もしかして紫苑？まだ許可出てないから参加するのは待った方が良いかも……。】

床の穴から無事抜け出せたイルアは改めてatの腕を見た。「凄いな……」と零す。
しかし彼が「自分はただの機械だ」と言う。

「……いや、『ただの機械』なんかじゃないよ。きっとその少女の願いが詰まってる。だから……そんな事言わないで欲しい。
あたいの町にもそんな技術があれば良かったのにな……」

共に過ごしてきた仲間の事を思い出し、悲しげな表情になる。

（過去を思い出したって、どうにもならない。仲間が戻って来ないのは分かってる）

「あたいがいたのは、ルセントっていう山の麓の町。魔法生物とかモンスター……格下の魔法生物が沢山いる場所。厄介なヤツもいて、あたいはそれを狩ってた。怪我するからそれで医術を覚えたんだ。
人間が魔法を使うのは推奨されてない。普通の生活で使ってたら周りから白い目で見られるよ」