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Re: 放課後オカルティカ ( No.33 )
日時: 2018/06/06 21:57
名前: 荏原 ◆vAdZgoO6.Y (ID: 2rTFGput)

【白銀んくんの苦しさがやばそうなので早く保護したいところです……とはいえこちらも情報を集めないと詰みそうですが。
 一体ヨルガオさんは何を企んでいるのでしょうか】
>>32

「(思いのほか早い、あとそっちの本はなんだろう?)」

 栞子と新たなる本の登場に少々気が高ぶっている伊悠。それは……メールの返信でも分かっていたが、図書室が使えることになったので彼女にできる仕事はほぼほぼなくなったと思ったことも起因している。
 何せ、彼女にできて栞子に出来ないことはない取っていい。本についての知識は勿論、この学園について、学園の立場だって全て彼女が上回っているだろう。つまり、面倒くさい仕事を全て彼女に押し付けてしまえば後は出てくる真相を受け取るだけでいい。なんという誤算か、これも日ごろの行いがいいせいか……その日頃とやらは本しか読んでいない彼女はそう思った。

 了子が栞子に少々睨まれている姿を横目にしながら、再度彼女から受け取った手紙を見る。相変わらず古びた紙だということ、また特に仕掛けが隠されはなさそうだということしかわからない。だがしかし、最後の「ヨルガホ」という文字こそがやはり重要なのだと伊悠は気が付いていた。

>「ヨルガオ様って今は知る人ぞ知る存在だけど、私が初等部1年か2年くらいは大流行していたの。職員会議で問題になったくらいにはね」
>「そ、そうなの?私は初等2年からいるけど、転校した時はヨルガオのヨの字も無かったけど…」

「(了子が初等部2年の時は栞子先輩は3年)」

 了子はポジティブに言うとすれば、探求心豊かな友人。そんな彼女が下火になっていたとしても噂話を逃すとは思えない。
 ならばヨルガオ様の話は、栞子が2年の時の辺りを境目にパタリと消えてなくなったということだ。その後知るには伊悠の様に自分から知っている人に聞かねばならなかった訳だが……。
 それを考えた時、今回の犯人は高等部3年、もしくは教職といったかなり上の層に絞られるのではないだろうか。そう彼女は目星をつけた。

「(それかよっぽどのオカルトとか都市伝説好き……にしたって意味は分かんないけど。流行してたって事なら、情報もあやふやじゃなさそう? 名前を使っただけじゃないといいな)」

 だがやはり、相変わらず手紙の意味を解することはできない。新しい学友については勿論、何故仲良くしてあげようなんてことを書いたのか。それを突き止めるためにも彼女は知識を求めていたのだ。
 彼女が思案していたところ、ふと了子と話すのを一旦止めて、栞子が二人に対しソファに座るよう勧めてきた。特に断る理由もなく座る。
 恐らくその少し後には了子も勢いよく座ってくることだろう……いや、それとも話を聞くのに夢中になって座らないかもしれない。
 それはさておき。腰を下ろした時、栞子から問いが投げかけられた。

>「古版さんはヨルガオ様の何が知りたい?」
「(何、か)……」

 伊悠は、微笑みかけてきていた栞子の目をじっと見る。
 まるで全ては話してくれそうな口ぶり。そう感じ取っただけだが、何となく間違っていない気がする。
 普段ならもう少し悩む所だったが、今回は大方決まっていた。なので彼女は淡々と答えた。

 ヨルガオ様自体の情報は伊悠自身がある程度知っている。重要なのは栞子先輩が持っていてかつ、伊悠が持たないものだ。

「……どこで見たのか、とか」
→出没スポット、目撃証言

 ヨルガオ様が旧制服を着た女学生である、という情報があるのならば見たという人間がいるはずだ。これを渡した人もそのスポットを認識している可能性がある。

「……嫌いなこと、ダメなこと……」
→禁忌

 曰く、ヨルガオ様は呪いや祟りを起こせる存在。まさしく禁忌ともいえる行動をすれば逆説的に犯人をおびき出せるのではないか。
 この二つが聞こうと思っていたものだ。

「……あと、対象法? おまじない……のような」
→おまじない

 得てして、こういった噂話には対象法と言うものがある。口裂け女のポマード、そう言ったものの話があれば。
 ……最後のは、禁忌を聞いた了子が試すのを恐れた故に思いついた質問であった。
 これで3つ、これ以上は聞きすぎだろうと口が止まる。元よりそれほど動いていないが。

「………私は、それが知りたい」

 手に持っていた手紙もついでだと栞子に見せ、彼女は反応をじっと待った。