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Re: 放課後オカルティカ ( No.36 )
日時: 2018/06/16 21:22
名前: 宝治  ◆wpAuSLRmwo (ID: iihmFlhR)

>>33

【栞子に手紙を見せる】【古版伊悠:直感3→???】

「古い便せんねえ。どれどれ」

実物を手に取り、精査する栞子。

「……うーん、内容は普通だし、紙の劣化具合もフェイクとは思えない。貴重な歴史資料ね。もう少し時間をくれたらもっと分かることがあるかもしれないけど。預ける気はある?」

「ど、どうしよう、伊悠ちゃん。預けるべき?」

【預ける/預けない の選択をお願いします】

* * * 

「それじゃあ古版さんの質問について、答えやすいものから順に説明していくわね」

了子は伊悠の隣に座し、わくわくと身を震わせている。

「まず、おまじないについて。残念だけれど、私が知るおまじないはヨルガオ様の撃退法って訳じゃなくて、占いとか願掛けの類に近いかな。方法はとっても簡単。旧校舎に面した裏庭には野生の夜顔が群生しているから、一つ蕾を摘んで来る。願い事を唱えながらね。その日の夜のうちに蕾が開けば、願いは叶う。萎めば永遠に叶わない」

栞子が語るヨルガオ様の噂とやらは拍子抜けするほど平和な内容で、了子は早々に不満の声を上げた。

「えー、なんか乙女チックというか、オカルトっぽくないというか。一風変わった花占いみたいなもんじゃん」
「『開いた花弁が黒ければ、摘んだその子は死ぬでしょう』」

座った拍子に寄ったスカートの皺を正し、俯き加減で栞子はぼそりと呟いた。
その所作も表情も大和撫子然とした可憐さを漂わせているが、声色だけはことのほか暗く低い調子で、聞く者の背に氷を押し付けるような不安を覚えさせる。

「ヨルガオ様が子供だましのおまじないで済むはずないでしょう。もちろん、続きはあるわ。その日のうちに咲いた夜顔が黒い花弁をつけていたら、摘んだ子は死ぬ。……十年ほど前、黒い花弁を開いてしまった初等部の女の子が確かにいた。それは本当に夜顔だったのか?誰かがいたずらで花を黒く塗りつぶしただけでは?疑問は尽きないけど、今となっては何も証明できない。ただ言えることは、小さな女の子が一人亡くなったってことと、それ以降この占いは一切禁止されたこと」

これにはさすがの了子も茶々を入れることができず、不気味な雰囲気を紛らわせるかのように伊悠の方へ小さく身を寄せた。
夏至が近づいてきたとはいえ、外は徐々に夕闇に移行する頃合い。蛍光灯が神経質に明滅を繰り返している。
重い沈黙が垂れた後、栞子は場の静寂をたっぷり楽しんだと見え、再び口を開いた。もういいよぅ、と了子は口パクで抗議したが、無視された。

「次に、やってはならないこと…禁忌について。一つ、ヨルガオ様を馬鹿にしてはいけません」
「ええっ……あ、あたし、乙女チックとか言っちゃったけど、これセーフ?」

その質問はやはり軽く無視される。

「二つ、その存在について虚偽を教えてはいけません。…もし私の身に何か起こった時は、今日伝えたことは嘘が紛れていたってことね」

栞子は軽く片目をつぶった。

「最後に、四人以上に教えてはいけません。以上。……少し不思議ね。不幸の手紙にしても、貞子さんが出る某小説にしても、情報の受け渡しに人数ノルマはあるけど。それを制限するなんてあまり聞かないもの」

そして、三つ目の答えについて。

「最後、出没スポットと目撃証言。やっぱりお化けって暗くてじめっとしたところが好きなのかなあ。旧校舎とか裏庭とかによく出るって。でも、ヨルガオ様ってセーラー服着た美少女らしいじゃない。夜津花の女子生徒と見分けつくのかなあって、私は疑問に思うんだけどね。
ま、この件に関して言えば、実際に目撃したと言い張る人に直接聞いてみる方が早いわ。…って訳で、はいこれ」

栞子はどこからか一枚のプリントを取り出し、二人に手渡した。
それは、図書延滞の督促状、だった。宛名は「影井 実 殿」となっている。
すっかり普段の穏やかで優しそうな風情を取り戻した栞子は、悪びれない調子でお願いをした。

「ヨルガオ様を見た人というのは、オカルト同好会の影井君で、今は部活動の真っ最中。
部室は生物実験準備室にいるから、話のついでにその督促状を渡しておいてくれない?本をぶんどってくれたらなおのことヨシ」

【行動選択肢
A:了子と二人で取り立てに行く
B:取り立ては了子に任せ、図書室で情報収集
C:これ以外、伊悠さんがしたいこと】

情報まとめ:
・出没スポット、目撃証言
→旧校舎周辺、裏庭(夜顔の群生地)。目撃者はオカルト同好会、影井とのこと。

・禁忌
→①ヨルガオ様を愚弄する②嘘を教える③(一度に)四人以上に教える

・おまじない
→夜顔の蕾を摘み、その夜のうちに開けば願いが叶う。萎めば叶わぬ。黒い花弁だった時には死が訪れる。