オリジナルなりきり掲示板
- Re: 放課後オカルティカ ( No.53 )
- 日時: 2018/07/13 21:09
- 名前: 荏原 ◆vAdZgoO6.Y (ID: wooROgUa)
>>51
【図書室】
了子は恐らく、伊悠の思惑など全く分からなかっただろう。まさかオカルト同好会に持ち込めば厄介ごとになると思っただけの選択とも知らず、その選択を受け入れた。
両手で大事そうに持ったそれを、栞子に渡す。その際、念を押すような言い方をしていたが、流石に無くしたりするような人物でもないだろう。
──まさか、証拠を渡した人ごと消える。そんな展開はないだろう。
>>「何か分かったら真っ先に古版さんに連絡するわね」
>>「ちょっとセンパイ、あたしも忘れないで欲しいな!……じゃ、イユちゃん、下校時間も近くなってきたことだしちゃちゃっとオカ同に突撃しようじゃないか」
「……」
無言で栞子に一つ、その後了子に対して頷く。最初のは「携帯の確認はちゃんとします」という意。二つ目はさっさとすませようという方針に対しての同意。
そうだ、下校時間をすっかり忘れていた。と思いふと近くにあった時計を見る。今すぐ、という訳にはいかないが……もしかしたらヨルガオ様案件は数日かかるやもしれない。そう思いながら、彼女たちは生物実験準備室へと向かった。
【一応携帯電話はマナーモードのつもりでしたが、なっていなければここで切り替えます】
* * *
【生物実験準備室】
>「何の用でしょう」
「(……本、見っけ)」
生物実験準備室はオカルト同好会が占領しているといっても過言ではない。少なくとも、部室でも何でもないこの部屋を黒魔術の儀式を執り行う儀式場にするような権限は与えられていないはずだというのに。
ホルマリン漬け、はく製、骨格標本。どれも生物の知識を深めるにはいいものだが、恐らく彼らにとっては供物、装置の類であることは明白。
部屋が薄暗い、何故か明かりをアルコールランプに依存しているのも伊悠にとっては理解不能だった。おかげで本を探し当てるのに少々時間を食ってしまった。
運が良かったのは、今この部屋には影井しかいなかったことだろう。二対一、数的有利である。
「これ、返してもらう」
行動は(伊悠にしては)早かった。彼に対し督促状を手渡すとさっさと目的である本を手中に収めた。
「まだ研究の途中だった」とか「今それを動かすと災いが起きる」と言われるだろうと予測できる。慣れた彼女にとって、最適解とは言葉も解さず目的だけ達することであった。
これが普段であれば、了子を盾にしつつ、部屋を後にするというのに……そんな気持ちを抑え込む。
目の前の男、彼がヨルガオ様の目撃証言を持っているのは栞子の情報なので正しいのだろう。ならば聞くべきだ、知識の探求を原動力にして口を動かす。
「……本題、ヨルガオ様について……了子よろしく」
しかし、一から説明するのも面倒くさくなった彼女は、ここまでの経緯を了子に説明させることにした。
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