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「現代社会は癒しを求めている！」そう断言したのは、貴方の職場の同僚か？上司か？
後輩か？それとも、貴方の学校のクラスメイトか？恋人か？友達か？親友か？先生か？
それとも、貴方の家の妹か？姉か？兄か？弟か？母か？父か？いや、誰でもいい。
兎に角、貴方はその言葉を聞いた事があった。そして今まさに、その言葉が頭に浮かんだ
のだ。

「にゃあ」

可愛らしく、ガラスの先にいる猫は鳴く。そう、ここはペットショップ、いやキャット
ショップだ。見渡す限りの、猫、猫、猫である。その店の名は＿＿＿＿＿猫又キャット
ショップ。猫又とはなんなのか、なんて。誰でも知っている事だろう？小さい頃から、
読み聞かされてきたのだから。母に、祖父に、祖母に、父に、兄に、姉に。

「昔々、あるところに、一匹の猫がおりました。猫には、女の飼い主がいました。猫は、
　飼い主の事を愛していました。飼い主は、ある日病で倒れました。すぐに病院に連れて
　いかなければならないのに、猫の力では運べません。猫は、ただただ衰弱していく
　飼い主を、泣きながら見守りました。泣いて、泣いて、泣きました。そして、　５００
　年の年月が過ぎました。飼い主は、猫の、いや。猫又の、涙を注がれ、その死体は
　腐敗する事はありませんでした。猫又になった猫は、人に姿を変え、飼い主をガラスの
　ケースにいれ、その中に自分もはいって永遠の眠りにつきましたとさ。おしまい。」

猫又。悲しい最後をとげた猫。その猫が、ここにいるのだろうか。興味が沸いた貴方は、
その猫を飼う事にした。貴方の猫又は、悲しい最後だったか？それとも、幸せに暮らして
いるか？それとも････。嫉妬に狂い、復讐にかられているか？

世界観
そこは現代社会だ。貴方はとあるキャットショップへ足を踏み入れ、猫を購入した。
その猫と幸せに過ごすのか、他の人間と過ごすのか、選ばなくてはならない。猫は、
いつか猫又になり貴方にプロポーズするだろう。貴方はその愛を、受け入れられるか？
舞台は猫又市（みょうゆう）、猫又キャットショップで猫を買った貴方と、猫の
物語。猫又市は野良猫が蔓延っており、野良から飼い猫になるパターンもある。勿論、
その逆もある。少々田舎っぽく、ビルが建っているところもあるのだがすこし車で
走ればすぐ田んぼが見える。猫は様々なところに居り、結構な頻度で見かけられる。
猫の種類によって性格が決まっているはずなものの、この市で産まれると性格が
猫の種類によって決まる事はない。猫神様のお陰、と言われている。

場所（読み仮名）［略称］

緑公園（りょくこうえん）［りょくこう］
緑溢れる公園。遊具が滑り台とブランコ、シーソー位で、あとはベンチと噴水がある
程度なのだが、非常に広く、端っこの砂場では猫の集会も行われている。

猫又神社（みょうゆうじんじゃ）［ねこじんじゃ］
猫の神様が居ると言われている神社。そこまで大きい訳でもないが、山の中にあり、
猫にも人気がある。猫の神様に願うと猫又になれるという噂も飛び交っているが真偽は
わからない。

猫又キャットショップ（ねこまたきゃっとしょっぷ）［ねこショップ］
猫が多くいる為子供がたまに見に来るが、路地裏の見つからない場所にある為人は
頻繁には来ない。ふらーっと寄ってくるお客さんが買って帰る、なんて事が頻繁に
起こる。店長は居らず、一匹の猫が店員代わり。非常に頭がよく、お釣りなども
きちんとだす。灰色の柄で目は緑、尻尾は途中で２つに分かれている。

ブルーライン（ぶるーらいん）［うみ］
大きなスーパー。ネット販売もやっている上にコンビニも経営している。その名前は
同じくブルーライン。子供達の間では、ブルーライン→水平線→海という事で”海”
と呼ばれている。コンビニでもスーパーでもよく買い物をする。猫も来ることがある。