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- Re: 【中文推奨】幻妖戦記【戦闘メイン】(募集中) ( No.61 )
- 日時: 2018/05/16 09:13
- 名前: 銀色の気まぐれ者 ◆MMJVxNkRYU (ID: e.VqsKX6)
>>56
涙が、枯れても。なにかがきっかけに、涙がでることもあるのだろう。優しく抱きつかれて、涙が溢れた。泣いているうちに、いつしか、というか箱にはいっていた時点でもう既に。狼の耳と尻尾がはえた、小さな子供になっていた。紺色の瞳と、灰色へ変わってしまった銀髪はそのままで。服は、青色の着物を着ていて。どうして服を着ているのか、なんて事はさておき、泣きはらした彼は、自分のことを話し出した。彼の視界に箱が入る度、彼は怯えていた。
「ゲンジュー軍っていうとこのシキチナイにはいっちゃったから、怒られたの。ゴウモンされて、痛くて。そのうち、箱にいれられて、ここに置かれたの。箱の隙間から光がはいってきても、暗くて、狭くて、怖くて。お母さんも、ゲンジュー軍に見つかって、殺された。」
あいつらが話していた知らない言葉を駆使して、なんとか伝えようと喋った。もしかしたら、ここも幻獣軍の敷地内かもしれない、また拷問されるのかもしれない。なにも知らないのに。なにもしてないのに。そう思うと、怖くて、怖くて、怖くて。体が震えた。声も、どんどん小さくなって。
「殺さないで」
本当に、本当に小さい声で訴えた。死にたくない、もう痛い思いをしたくない、閉じ込められたくない。その一心で。怖くて、怖くて。三角座りをして、俯きながら、震えていた。
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