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【>>16】

もっと、もっと切りたい。カッターをまた腕に突きつけた時だった。
保健室のドアが開き、一瞬肩を震わせる。
不安になりながら振り向くと、隣の席の、あいつが、少しずつこちらに寄ってきていた。
…………知らなかった？嘘でしょう？
私が担任に伝えたことが、聴こえてなかったとしても、どこかに行く姿と、いつもの行動で解るだろう。

「……こ、来ないで！」

そう一言叫び、カッターを相手の喉に突きつける。
脅迫ともいえるが、こうしてさっさと逃げる、という選択肢をとらせる他、方法はない。
それだけに、掛けた。