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Re: Area Dei(募集中)【戦闘・恋愛】 ( No.29 )
日時: 2018/05/26 21:18
名前: 銀色の気まぐれ者 ◆MMJVxNkRYU (ID: zbxAunUZ)

「・・・・。」

見てしまった。間違いない。絶対に、絶対に見えた。そう彼女は確信した。そう、あの無表情テリアスの、笑顔が___________見えたのだ。時は過去に遡る。彼女は研究所でテリアスと仕事をしていた。といっても、同じ部屋にいるだけで協力作業という訳ではない。テリアスはいつも無表情でクールなものの、「そこがかっこいい」と女性研究員から人気があった。テリアスは仕事も早く、研究所長と知り合いであることから、彼に逆らう者は居なかった。ふと時計を見ると、時間は午前9時20分だった。

(嗚呼、今日も徹夜か。)

眠い目を擦りながら、立ち上がって中庭へ移動する。中庭へつくと、彼女はカロリーメイトをかじる。あまり美味しいものではないものの、ここではこれを食べることを義務付けられている。太陽が眩しい中庭にはいってきたのは、先程まで仕事をしていたテリアスだった。いや、テリアスであるはずなのにどこか違った。いつもきちっとしていた髪は寝癖が目立ち、どこか違う人のようにも見えた。いや、違う人だった。

テリアス「おはよう・・・・久しぶりだなぁ、太陽の光浴びるの・・・・こんな日はピクニックでもしたいんだけど・・・・あ、そうだ君!一緒に行かない?」

そういって、テリアスは彼女の手を握る。あまりにも違った。もしテリアスなら、仕事を続けていたはずなのに。カロリーメイトは効率的だ、と言っていたはずなのに。

(どうして・・・・?)

どうしてこんなに変わってしまったのか、疑問に思い頭を働かせていると、キラキラと輝く無邪気な少年の瞳だったのが、虚ろな瞳へ変わった。いや、戻った。

テリアス「あ”ーーー・・・・・・ねぇ君、今のは見なかったって事でいいよね。いいでしょ。じゃあ私は仕事に戻るので。」

そう言葉を残して去るテリアスに、彼女は開いた口がふさがらなかった。その後も、その姿を見ることはなかったし、人に相談することはなかったものの、どこか引っかかる。そう感じた。

【テリアス君の小話編です!悪い人じゃ・・・・ない、のかな・・・・?】