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- Re: お菓子の国のジンジャーマン 〈長文推奨〉募集中 ( No.33 )
- 日時: 2018/12/19 06:26
- 名前: 猫のニャムシー (ID: 9mIqXUev)
【すみません、完璧に出だし遅れました……開始おめでとうございます!
ではでは、私も、絡みではありませんが単独文を……それに絡むのでも平気ですよ】
【レジーナ・ユルゲン/王都内公園→王都内大通り】
作り物の花、作られた造花を上手く編み合わせ、冠の形になるように整える。時々指に巻いた包帯が引っ掛かってしまう事もあったが、引っ掛かる度に外し、再び編み合わせていく。向日葵と霞草の造花で作られた花冠。枯れる事は無い、色を失う事も無い、本物の花より美しさは劣るも、ずっと持っていられる。我ながら上手く出来た。その思いを胸に造花の花冠を小さなバッグにしまい、異様な静けさを纏った公園を後にした。
「お兄ちゃん、喜ぶかな……」
どこかがおかしい大通りを歩きながら、レジーナは呟いた。魔女がやってきてどれくらい経ったか、レジーナはもう覚えていない。突然の数々の出来事は、レジーナを置き去りにして進み過ぎた。理解する気なんて失せている。だからだろうか。こうやって呑気に造花の花冠を作っているのは。
それでも、恐怖はちゃんとある。
不意に、呻きに近い声が聞こえた。怪我人かと思って振り返って見れば、体の一部が欠けた人間で、レジーナを無視してゾンビの様に歩いていった。レジーナは向きを変えて再び歩き出したが、その足取りは次第に速くなり、気付くと大通りを走っていた。一歩、一歩、進むにつれて背筋に寒気が走る、最悪な事態が脳裏をよぎる。
兄は、無事だろうか。
その不安が、たった一つだがとてつもなく大きな物が、レジーナを動かしていた。
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