アリス様、とそう呼ばれたのが自分のことだと認識するよりも早く、抱きつかれて、支えきれなかった身体は、尻もちをつく形で倒れ込んだ。ちょっと痛い、と思いながらも、嬉しそうに私に向かって"アリス様”と呼ぶ、彼にまだ整理のできない頭で考えて、言葉を紡ぎだす。「アリス……って、私のことを言ってるんですか……?」
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