「あ、大丈夫です」尻もちを着いたことなど、すっかりと忘れてしまっていた。だけど、手を取り起こしてくれた兎さんに、怪我がないことを伝えて。すると、兎さんはどこに入っていたのかと思うほど分厚い本を取り出し、言った。お世話係を選びましょうと。どういう意味なのか、咄嗟に分からなかった私は、疑問をそのまま口にしていた。「お世話係、ですか……?」
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