オリジナルなりきり掲示板

Re: 太陽が死んだ【募集中】 ( No.26 )
日時: 2019/03/09 02:24
名前: 榎@ENOKI (ID: SsbgW4eU)

>>24

じゃかいものポタージュ?水筒?
ナーシャの言動に首を傾げ、黙って一挙一動を見届けた。コップに注がれたじゃかいものポタージュに合点がいき、「ポタージュだ、ありがとう」と見たままの感想を述べて受け取った。
器越しに伝わる温もりを指先で堪能する。一口飲んでいる間に、ナーシャが俺にコップを渡したときに見せた表情の変化に思考を張り巡らせた。……ポタージュ?味の心配?そもそも何で水筒にじゃがいものポタージュが……何か予定でもあったのかな。それとも、何か嫌なこと思い出したとか。あ、俺の顔に何か……。
前に言われた、子供扱いみたいな表情がダメだった?
なにが正解かなんて分からない。けど、ナーシャはこっちに引っ越してきてからみるみると元気になって、何にでもチャレンジする活発な人だ。ナーシャと深く関わりあったことはないけれど、ナーシャの両親らしき人が訪ねてきたという噂は聞いたことがない。もしかしてそれと関係があるかも。いやこれはちょっとピンポイントすぎる考え方じゃない?
ナーシャがふと見せた悲しげな表情をどうすれば拭えるだろうかと考えている間に、一口……ちょっとだけ飲むつもりだったポタージュをすべて飲み干してしまった。空になったコップを見つめながら、まとまらない思考回路のまま口を開いた。

「ナーシャってすごいよね、毎日頑張ってるし、このポタージュもナーシャが作ったんだよね?俺、実家暮らしだし家事は親任せだし……デカイ図体なのに心は子供のまんまだなって親によく言われて…………あれ、今俺んちの話してどうすんだ」と一人でツッコミを入れて、改めてナーシャの方に向き直った。俺の不安な気持ちがナーシャにうつらないように、胸を張って、俺が出来うる限りの笑顔を浮かべる。
「えーと、とにかく、ナーシャはすごい!すごいなって俺は思う!どうしても、これが言いたかったんだ、ごめんね、急に変な話をしちゃって……。ポタージュ美味しかった、ありがとうね」

そう言ってナーシャにコップを返した。俺から話したのに、途中で寄り道してやや強引に終わらせてしまった……。人のことを思いながら話すのって難しいなあ、恥ずかしいなあ。でもこのまま放っておくのも嫌だった。……俺のエゴをナーシャに押し付けてないだろうか?



「木の花かぁ……、梅、椿、金木犀、山茶花……」
木の花、と言われて俺も覚えている限りの花の名前を挙げてみる。どれも春の花と呼べるのかどうかは分からない。ただひとつ、確かに淡い色を帯びているけど花なのか分からない木を思い出した。桜だ。
「ナーシャは桜って木、知ってる?俺、図鑑でしか見たことないんだけど……なんか、一時期だけ葉が花びらのように淡いピンク色になって、散って緑色の葉が出てくるっていう不思議な木なんだけど……」